
回転するものには、重さ(kg)の他に慣性モーメント(kgm²)という単位があります。
野球のバットを振る時に、同じバットでも、長く持つと重く感じ振るのが大変になり、逆に、短く持つと軽く感じ振るのが簡単になります、つまり、同じ(重さ)ものでも回転軸の位置の違いでと慣性モーメントに違いが生じます。
同じ重さの回転体でも、質量分布が回転中心に集中するか?外周にあるか?により慣性モーメントが異なり、SI単位を見ると、回転中心からの距離が二乗(m²)で効いてくる事になります。
車で回転するものは、タイヤ、ホイール、フライホイール、クランクシャフトetc.
タイヤとホイールの重さについては、バネ下荷重に影響し軽い方が上下動の収まりが良くなりよりスポーティーに、

レイズ製鍛造
重さが同じでも慣性モーメントが小さい(回転中心付近が重い)場合は、野球のバットを短く持った時のように回転させやすいため、加速性能は向上し、
逆に、外周が重い場合は、バットを長く持った場合の様に回転させにくくなるため加速性能は低下します。
タイヤとホイールについては外周付近が軽く出来ている物ほど加速性能は良くなる理屈ですが、強度や剛性などの問題もあり・・・。

アドバンレーシング(レイズ製鍛造?、日本で鍛造ホイールを製作しているのは数社?)
フライホイールに関しては、エンジンと直結しているためクランクシャフトの慣性モーメントと同じ比重でエンジンの性格に影響する筈です。
アクセルレスポンスに影響するのは重さより慣性モーメントなので、
同じ重さのフライホイールでも
外周付近が重い場合はアクセルレスポンスが鈍くなり、
回転中心付近の重いフライホイールはアクセルレスポンスがスポーティーに
なります。
NDロードスターのオートエグゼのフライホイールは 4.8kg
ZC32Sのミノルインターナショナルのフライホイールは 3.28kg
でどちらも通常での乗りにくさは感じません、スイフトの場合クランクシャフトの慣性モーメントが大きいため3.28kgでも大丈夫との事です。
流石に、スイフトで2名以上乗車での坂道発進では少し気を遣いますが・・・。
今回フライホイールの軽量化でNDロードスターのエンジンのもっさり感が改善しスポーツカーのエンジンらしくなりましたので、自分の頭の整理のため物理の授業を思い出しながら勝手にあれこれ書いてみました。
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2024/06/19 02:20:17