
チャーリー・シーンの主演で現在もカルト的な人気を誇る1986年のSFホラー映画「処刑ライダー」

ストーリーの軸となり劇中「黒のターボ」と呼ばれる車が、
田舎街にはびこる凶悪な暴走族どもを次々死に追いやる姿は怖さや不気味さを超えた言い知れぬカッコよさがあった

この「黒のターボ」はダッジのコンセプトカーである「M4S」がほぼそのまま使われているというのは有名な話

劇中でこの車のエンジンルームは人智を超越した存在を演出するため、
脈打ったり電流が走ったりする架空のパワーソースの画が合成されていたが、
実際のエンジンルームはどうだったかが気になり調べてみると…

ツインカムエンジンが横置きで搭載されているようだ
しかしハテナどこかで見たような…?

製作途中の写真
いやどう見てもコスワースBD系のヘッドでしょコレ

よく見ればWikipediaのM4Sのページにも「Cosworth-headed」と明記されている
この車が作られたという1981年当時のダッジ=クライスラーの2.2LターボエンジンはSOHCであり、
ロータスの設計という触れ込みのDOHCターボが登場するのは1991年と10年も後の事
とりあえず市販は度外視のコンセプトカーだからダッジのブロックにBD系のヘッドを載せた?
それとも実体は上から下(フォードのブロック)までBD系のエンジンまんまが載ってる?
そもそもBD系のターボモデルであるBDTを載せたグループBカーのフォードRS200が登場するのは1984年と3年も後の事なので、
ひょっとしてコスワースはBDTの開発テストベンチとしてダッジM4Sのプロジェクトを利用したのかも…
(追記:1981年にフォードはBDTを搭載した後輪駆動のグループBラリーカーであるエスコートRS1700Tを製作しWRC投入を目指していたが、
時代は既に4WD優位へと移り変わりつつあったために投入は見送られたそうである
そんなこんなで当時は宙に浮いてしまったBDTがM4Sに流用されたのかも知れない)
とまあ色々妄想してしまうジョナクンであった
Posted at 2023/08/30 18:55:58 | |
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