2023.05.17(水) Day2 佐賀~熊本・鹿児島
前の記事に書いたとおり、朝は別のカプセルから鳴り響き止まることのないアラームの音で目が覚めた。
痺れを切らした人が止めて鳴り止んだもつかの間、また別のカプセルから鳴り響く始末。
二度寝とかはできそうになく、出発予定時間より早かったがチェックアウトし出発した。
ホテルの立駐を出る際、フロントリップを擦った。
3月のもらい事故の際に板金で綺麗になったリップだったが、早速削れてしまった...
底の部分で、下から覗き込まない限り見えないからまぁいいんだけど。
今思い返すと、この時点ですでに悪い流れは始まっていたと思われる。
前日決めたとおり、佐賀市内で給油してしまうつもりで経路上のENEOSを検索したが、経路上ぴったりには店舗がなく、少し迂回が必要に。しかもセルフのスタンドがなかなか出てこない。
ルートからあまり離れていない場所を設定したところ、既に佐賀市から外れていた!
それどころか佐賀県外で、福岡県大川市!
そして昨日のデジャヴかのように、ガソリン価格表記が "888" の表示。
「セルフだし、入ってみて高かったら給油せずに次のスタンド探すか」と入ってみたところ... まさかの\140/L!この旅での最安値どころか、うちの方よりも15円以上安い!もちろん満タン給油。
スタンド探しでのロスタイムがあったが、出発予定よりも早く出ていたこともあり遅延なく熊本・人吉駅前の "人吉復興商店街 モゾカタウン" へ。
2020年7月の豪雨水害で被災した事業所の再建を支援するために人吉市が整備した仮設商店街で、飲食店を中心に十数店舗が営業している。
この商店街の奥に、 "人吉鉄道ミュージアム MOZOCAステーション" という鉄道博物館があり、こちらに寄るつもりで来たのだが...
まさかの定休日! 当初立てていた旅程を変更した際、休みが被ってしまったことに気づかなかった... てっきり月曜か火曜が休みかと。
そんな訳で、とりあえず人吉機関庫を外から眺めて
他に見るものもなくどうしようかと駅前へ。
からくり時計あるけど作動時間まで30分以上あるからなぁ...
と思いながら駅前に設置されていた周辺MAPを見てみたところ、1駅隣の矢岳駅に "人吉市SL展示館" という施設が。
「一応方向的には同じだし、距離もそこまで遠くないからせっかくだし行ってみよう!」ということで行くことにしたのだが... これが大失敗。旅行計画を立てていた際、「大畑駅のスイッチバックの線路などを見てみようかな」と思ってGoogle Mapのストリートビューを確認したとき、道幅が狭そうだし止めておくかと思ったルートだったことをこのとき忘れていた。
道幅が狭く、1車線~1.5車線ほどしかない山道を延々と...というのはすれ違うクルマもほぼないので別に問題ないのだが、路面の荒れ具合が酷い。舗装はあるもののガタガタぼっこぼこ。
走行中 "ガンっ!" と底を打ち、「あ~底打っちゃったな~」と思ってたらやがて右フロントから "ズルズルズル~" と何か引きずる音が。
少し広くなっているスペースにハザードを焚いて停めて、覗き込んでみるとインナーフェンダーが脱落している。
左直したら次は右かよ... と思いながら、嵌め直して走行再開。
しかし、またしばらく走ると落下し引きずる。停められる場所で停めて、同じように対処し再開。
慎重に走行していくと、分岐で左:大畑駅、直進:矢岳駅 という表示を発見。ここで「そういえば計画時に通るの止めたルートだったな」と思い出す。
しかし、結構進んでいたのと残りの距離的にはそう遠くなさそうだったので、引き続き矢岳駅に進むことに。
「ここまで来ちゃったことだし、帰りがけ大畑駅にも行ってみるか」なんて思いながら矢岳駅に到着。
1909年(明治42年)開業の歴史ある駅舎。
駅名標も歴史を感じさせる。
この駅を通る肥薩線も2020年7月の豪雨水害の被災により不通となり、列車が来なくなって3年の月日が経とうとしている。
線路上は雑草が生い茂り、廃線・廃墟感が色濃いが一応休業中という扱い。
この駅を出てすぐにある矢岳第一・第二トンネルの間からは "日本三大車窓" の一つ、 "矢岳越えからの霧島連山とえびの高原の絶景" を望むことができるようで、観光列車も運転されていた路線。
再開はかなり厳しいようだが、再開された際には鉄道で訪れてみたいと思った。(反対に、MR-Sでは二度と来たくない... 行くとしたら車高高くてコンパクトなクルマでかな。)
矢岳駅の説明が長くなってしまったが、駅隣接の "人吉市SL展示館" へ。
現在「SL人吉」として運行している "58654 (8620形)" も、動態復元前に展示されていた。
現在は "D51 170" のみが展示されているのだが、車体が結構傷んでしまっている。鉄道が不通となってしまい、メンテナンスしていた方がなかなか来られなくなってしまったのだろうか。
2010年頃は綺麗な状態が保たれていて、復活運行に向けた動きもあったという記事もちらほら出てくるが...
人吉機関区の "人" の銘板。
人吉駅前の人吉機関庫内に移して保存ができれば、より見学もしやすいし整備もしやすいのではないか... と勝手ながら思ってしまった。
見学を終えて、鹿児島方面への旅を再開。
ここで、
・ここまで通って来られたわけなので、距離は長いが確実である今来た道を戻ってから鹿児島方面へ向かう
・先の道路状況はわからないが、距離的にははるかに短いためこのまま進む
のどちらを取るかで迷う。
迷ったが、「通って来れたとはいえかなりの悪路」だったことを考えると「最短距離のルートにかけてみた方がよさそう」という判断でそのまま進むことに。
進んでいくと依然として路面状況は芳しくなかったが、途中トラックとのすれ違いがあったりメガソーラーか何かの建設現場横を通過したりで、道幅はこの先広がりそうな予感が。
これがビンゴで、途中から片側1車線の道になり始めた。
矢岳駅に反対側からアプローチしてれば車輛にダメージ負うことなかったかも...
安堵したのもつかの間、走行しているとまた引きずる音が。
同じ対処をして走り出すもすぐ、また引きずりだす...
嵌め込むだけの誤魔化しが効かなくなってきた。ほんとはこの先の道の駅の駐車場でチェックと応急処置をしたかったけど、到着を待たずに応急処置する必要が出てきた。
山の区間も抜けたことなので、路肩に車を停めてタイラップにて応急処置を実施。やはりタイラップは常に携帯しておくべきだね。
タイラップをつなぎ合わせ、バンパー裏やリップスポイラーに空いている穴とインナーフェンダーに空いている穴を通して留め、脱落しないように対処。
様子を見ながら走りつつ、道の駅えびのへ。
ここで再度状態チェック。
ダメそうならスピリッツの社長に連絡するとか(旅行前にオルタネーター交換してもらった際、「旅先で何かあれば時間関係なく連絡してくれ」と言ってもらってた)、近くのディーラーや修理工場に連絡して処置をお願いしようかと思っていたけど、リップに負荷がかかっているとか、引っ張られて穴が広がっているとかのダメージはなさそう。予定通りの行程を続行することに。
この先高速を使うことになるので、速度は様子を見ながら引き上げることとした。
えびのICから高速に乗り、80km/h→90km/h→100km/hと徐々に引き上げ、そのあとSAによって状況チェックをし、問題ないことを確認。
砂蒸しをやるために指宿へ。
"砂蒸し会館砂楽" の近くにある黒豚ラーメンをいただきたかったが、この日は定休日ということで通りすがりの道の駅にて昼食。
地鶏の唐揚げと、指宿の鰹節を載せた "いぶから丼" を実食。鰹節の風味が強くて美味しかった。
砂蒸しは写真撮影不可だったので写真撮らず。
海水浴行ったときに砂で埋められる感覚と似てるんだけど、5分くらいするとじわじわ温まってくる。
目安とされる10分を過ぎた辺りではじんわり汗ばんできてた。
岩盤浴の温まり方と似ているけど、顔や頭は暑くならないのでずっと入っていられそうな感覚。
あまり長すぎてものぼせてしまったりと体によくないらしいので、15分ほどで上がった。
砂洗い場で砂を洗い落とし、そのまま温泉へとつながる扉を開けて温泉に入浴。
サウナ付きだったのでサウナも入った。
風呂から出ると、指宿市内にイーブイとコラボしたマンホールが設置されていることを知る。
せっかくならすべて廻ろうと、クルマと徒歩にて9か所コンプリート。
最後に立ち寄ったリーフィアのマンホールは公園駐車場の敷地内だったのでクルマと撮影。
マンホール巡りをしたことで予定より時間が押してしまい、チェックイン時間に間に合うためには予定していた枕崎散策をカットする必要が。
ホテルに連絡を入れ、予定より1~2時間遅くなることを伝えて了承してもらい枕崎へ。
他の日は19:00チェックインにしてたのに、この日だけ18:00チェックインにしてた & 計画時は指宿に寄る予定を立ててなかったというのがミスだったな。
18:10過ぎに枕崎駅前に到着。
観光案内所はすでに閉まっていて、最南端始発・終着駅到達証明書(200円)の発行はできなかった。
鉄道で来てないし、元々もらう予定は特になかったので特にショックはなく。
10分ほど駅周辺の散策などしていると、18:40頃に列車が到着することに気づきせっかくならと到着を待ってみた。
乗客はちらほら。観光客と地元の人が乗っていたっぽい。
駅前の駐車場に迎えに来たとみられるクルマが停まっていた。
折り返し列車に乗車する乗客は2~3人といった感じだった。
列車も見れたことだし、宿泊場所のホテルへ。
今回の宿泊場所で最も楽しみにしていたビジネスホテル。なぜなら...
看板ねこがいるから!
受付のカウンターにいて自由にしているのかと思ったら、ケージの中にいた。
YouTubeで先日見つけた、"「ひゃくえーん」と鳴く猫" っぽい構図だったので笑いそうになってしまった。
夕食は近くのファミレスっぽいところで。
坦々うどんなんだけど、麺にも練り込んであってオレンジ色の麺。
美味しかった。
お昼食べられなかった黒豚、サラダでいただいた。(野菜不足がちだったからね)
2日目は前日の順調さから一転して道中いろいろなトラブルがあったけど、大事に至らず済んでよかった。
そしてこの日の収穫
・指宿エリアは比較的ガソリン価格が安め。翌日廻る鹿児島市内は高く、もしかすると鹿児島県内で一番安いエリアなのかも。
・指宿・枕崎エリアは交通マナーが素晴らしかった。制限速度や周囲の流れに合わせて走っているクルマでも、登坂車線が出てきたら必ず入って、速い後続車がいる場合に道を譲っていた。ちんたら走っているクルマもいないし、無謀な運転でかっ飛んで行くクルマもいないし。
ホテルに戻り、風呂場で手洗い洗濯を実施。寝ている間に乾くように、固~く絞っていたら右手中指の皮が剝けてしまった。沁みて痛い。
この日の不運さを象徴する出来事で締めくくり。
そして「乾かなければ、今日みたいなカンカン照りで翌日クルマの中で乾くだろう」と思っていたけど翌日は雨予報であることをこの時把握していないのである。
この悪い流れは3日目も引きずるのか?こうご期待。