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イイね!
2020年06月06日

ホントに恥ずかしい車とは

ホントに恥ずかしい車とは あるサイトにこんな趣旨の投稿があった。
あるお父さんが車で学校へ子供を迎えにいったときのこと。お母さんが半狂乱になって叫んだという。
「恥ずかしいから、離れたところに止めてきてよ!」
じゃあ、そのお母さんにとってどんな車が恥ずかしいのか。
驚くべきことに国産コンパクトカーのことらしい。


それを読んで、ちゃんちゃんらオカシイ!と思った。このお母さんは本物の恥ずかしい車というものを知らない。


私は東京で生まれ、仙台、名古屋、埼玉、福岡、大阪で子供時代を過ごしている。そのうち、仙台、名古屋、大阪は父の勤める会社の営業所で暮らしていて、社用車を生活の足として使うのが普通だった。(昔の大らかな時代の話なので)

その車はワゴン車で広々としているのだが、そのインパクトたるや、恐るべきものがあった。テレビCMで有名な商品のイラストが左右のフロントドアに堂々と描かれており、誰もが聞き知っているキャッチフレーズもバッチリついていた。ハッチには大きく社名が書かれ、まさに走る宣伝カー。今の感覚でいえば、「痛車」に近いものがあるかもしれない。ただし、イラストはあれほど鮮明ではない。昭和の映画館に掲げられているような劇画調の作品だ。


(HPより拝借。こんな画調です)

この車に家族で乗り込んで、買い物でも遊園地でも旅行でもどこへでも行く。しつこいようだが、それが生活の足なので。
仙台にいるときはまだ幼かったこともあり、まったく気にならなかった。
しかし名古屋へ引っ越し、小学校2年生くらいになると「何かがおかしい」とうすうす気づきだす。そして友達のおうちの地味な車が何となくうらやましく感じるようになった。

想像してほしい。
デカデカと広告の描かれた社用車が、海水浴場の駐車場に乗り付ける光景を。そして、そこから家族5人が嬉々として降りてくる光景を。
これを書きながら、ふとため息がもれる。


(HPより拝借。ごめんね、たべっ子どうぶつ。勝手に載せたりして。しかし、これよりもっともっと恥ずかった)

だが、もっとも恥ずかしかったのは、この車で学校へ送ってもらったときのことだ。ただし投稿のお母さんとは状況が異なる。
その日はなんと寝坊してしまい、走っても間に合わないので車で行くことになった。まず、この時点で子供にとっては恥ずかしいことだと思う。歩いて行かなくてはいけない学校へ違う手段で行くなんて、小学校2、3年生にとってはちょっとした罪悪感さえ感じさせる出来事だ。(ただし5,6年生になってくると、ちょっとずつずる賢くなるのでへっちゃらになる)
それをさらに恥ずかしくさせたのは、父の非情な行動だった。「パパ(その頃はそう呼んでいた)、その辺で止めてよ!」という私の必死の叫びも空しく、父は曲がり角を曲がり、学校の構内へ堂々とあの派手な車を侵入させたのだ。そこには来客用駐車場があり、目の前は職員室、そしてその階上には私が在籍する教室があった。「誰かに車から降りる姿を見られたらどうしよう…。絶対何か言われる」と、青ざめたが、もうどうすることもできない。走って教室へ向かった。遅刻は免れたものの、心臓の鼓動はいつまでも収まらなかった。

これは私がMaxで車を恥ずかしいと感じた瞬間だった。
どうして手前で止めてくれなかったのか、普通に校門をくぐって登校したかったのに。
また、どうして父はわかってくれないのか、こんな目立つ車を誰か(特に男子!)に見られたら、折に触れてテレビCMの歌を大合唱されてしまうのに。
そう、父はれっきとした昭和の父。仕方ないといえば仕方ない。(今はとっくに絶滅種だと思うけど)

「恥ずかしい車」というのは、こういう車のことを言うのだと心の底から思う。
ちなみに昔はこういう商用車が至る所で走っていた!

その後、父は東京へ転勤となり、社用車ともおさらば。イラストも文字もない単色の車を会社の友人から譲ってもらい、家族5人で乗れた時の喜びは、言葉で言い表せないほどの喜びであった。


といった内容のことを、短い文章にして投稿した。


後日談を少々…

その後、福岡へ転勤となるものの、営業所が住むのに適さないとのことで借家暮らし。営業所へ遊びに行ったとき、社用車が白い車であるのに驚いた。フロントドアの下部に、小さく社名が書かれているだけなのだ。どうやら埼玉で暮らしている間に社用車の方針が変わったらしい。父もこのほうがお金がかからないと話していた。なので呼子(佐賀県)へ家族で海水浴に行っても、もう恥ずかしいと思わなくなった。

(HPより拝借)

大阪では再び営業所暮らしとなり、社用車を日常的に目にするようになった。白い社用車はさらに洗練されて、会社のロゴマークとアルファベットの社名が書かれているだけとなった。見た目、自家用車とほぼ変わらない。なのに、車に乗る機会はほとんどなかった。あらためて数えてみると4年半の生活でたったの3回!父自身、仕事で運転することがなくなったせいもあるのだが、今になって思うと私が父に対して素直になれないお年ごろだったせいもあるのかもしれない。「お父さんと一緒なんて恥ずかしい」みたいな。(車じゃなくて、お父さんが恥ずかしくなっちゃった笑)

(HPより拝借。大阪の家の近所は一方通行だらけ)


話を一番最初に戻そう。あのお母さんはまわりの人がコンパクトカーに乗っていたのなら、恥ずかしいとは思わなかったのではないだろうか。

だって、コンパクトカーいいと思いますよ。狭い路地に入れば、渋滞回避できますものね。誰よりも早く帰れるってね!
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Posted at 2020/06/06 19:56:07

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