玄関先で立っていたアライグマの子が無事保護され自然に帰される(アメリカ)
「ボク悪い子じゃないよ。ひとりぼっちになっちゃったんだ」とでも言いたげなアライグマの子。
発見されたのは、アメリカ・マサチューセッツ州ベルチャータウンの住宅地。この日は雨が降っていたためか、体は濡れていて、小さく震えていたという。
なぜそこにひとりでいたのかはわかってはいない。この家の住人は、玄関に向かって吠えている飼い犬の様子から何かを察し、ドアを開けてみた。
するとそこには、助けを待つかのようにじっと立ち尽くす、まだ幼いアライグマがいたのだ。
濡れた体で玄関前に立っていたアライグマの子
2025年6月7日の朝、マサチューセッツ州にあるベルチャータウンという町の住宅地にある家の玄関で幼いアライグマが発見された。
その家の住人は飼い犬の異常な行動に気づいた。玄関に向かって吠え続け、何かを警戒している様子だったという。
おかしいと思ってドアを開けてみたところ、そこにいたのが、アライグマの子だった。
びしょ濡れになった体でじっとしていたという。おそらく一晩中そこにいたのだろう。体は冷えきっており、小さく震えていた。
動物管理局が迅速に保護し、リハビリ施設へ
住人はすぐにベルチャータウン動物管理局に通報。対応にあたった職員は、周囲を確認して母親アライグマの姿が見当たらないことを確認し、保護を決定した。
「この子を見た瞬間、胸が締めつけられました。雨でずぶ濡れで、怖そうにじっと立っていて……ひとりで生きていける年齢ではありませんでした」と職員は語っている。
アライグマの子は毛布で包まれ、保温されながら搬送された。
年齢的にもまだ自立には早すぎると判断され、今後のケアと野生復帰を目的として、マサチューセッツ州レイデンの野生動物専門リハビリ施設へ送られることになった。
この日はウッドチャックの子も保護
同じ日、ベルチャータウン動物管理局はもう1件の通報を受けていた。今度はバッティングケージのネットに絡まって動けなくなっていたウッドチャックの小さな子どもだ。
首元にプラスチック製のネットが絡まり、呼吸も苦しそうな状態だった。職員は約30本ものネットを丁寧に切り外しながら、無事に救出した。
この子もレイデンの野生動物リハビリ施設に搬送された。
初夏にかけては、野生動物が出産の時期を迎え、親とはぐれた幼い動物が人間の生活圏に迷い込むケースが増えるという。
ベルチャータウン動物管理局は、職員3人という小さなチームながら、24時間体制で町全域の動物関連の通報に対応している。
今回のケースでも、住民の通報と施設の連携により、小さな2匹の命が救われた。
動物管理局はSNSでこう投稿している。
野生動物の子どもたちを発見し、リハビリ施設までの搬送にもご協力くださった住民の方、本当にありがとうございます。
そして素晴らしいケアをしてくださるリハビリスタッフの皆さんにも、心より感謝いたします。地域の力があってこそ、こうした命が救われます
↓この記事は↓
https://karapaia.com/archives/516885.html
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2025/06/14 17:36:44