輸入車のマニュアル右ハンドル左ウィンカーは便利

最近練習車の右ハンドル・BMW130iを乗り回して、輸入車の左ウィンカーとの組み合わせは、通常は左手が忙しくなって不便とされてるが、かえって便利な事がわかった。

今までは左ウィンカーのマニュアル車は右側通行の海外で左ハンドルしか運転した事がなく、右ハンドル・左ウィンカーははじめての経験である。

911とかで、特にマニュアル車が左ハンドルが多いのはいくつかの理由があるとされる。一つは左ハンドル設計を右にすると、フットウェルが狭くなったり、ペダルがオフセットしたり、スロットルケーブルの引き回しの違いでフィーリングが異なるなどの機械的理由だが、空冷時代はそうかもしれないが996.2からフライバイワイヤーになったので右ハンドルのペナルティは無くなった。もう一つは「外車だから」という対面的な話だが、911を右ハンドルだから911でないと言う人はそもそもいなかろう。

そこで良く語られるのは、シフトとウィンカーが同じ左手なので、左手が忙しくて運転しにくい、という理由である。国産車ならばJIS規格で右ウィンカーだから分業できるが、輸入車だとISO規格で左ウィンカーである。

ところが実際運転すると、寧ろ両方とも左なのはやり易い。何故なら、右手をハンドルから外さないで、ステアリングに集中しながら、左手を離してシフトやウィンカーの一連の動作を連続してできるからである。例えば加速してレーンチェンジする時、右手は実際の車線変更をしながら、左手はウィンカーを出してそのままシフトダウンできる。これが右ウィンカーだと持ち替え無くてはならない。

勿論異論はあるだろう。じゃあ右側通行の国は左ハンドル右ウィンカーにすべきだが、そうなっていないのは何故だ、という指摘もあろう。だが少なくとも自分の運転では利便性こそあれ不便さは感じず「911はマニュアルで左ハンドル」という指摘が少なくとも996.2以降はあたらず、かえって左側通行での左ハンドルのデメリットが大きいな、と感じた次第である。

それにしても911の右ハンドルマニュアルは本当に日本には存在が少ない。カーセンサーを今日見ても、中古車827台中、右ハンドルマニュアルは僅か4台で、全て991.2世代のここ数年のものしかない。997以前だとそもそも右ハンドルが少ないが、数少ないそれらは自分の996ターボやタルガを含めて全て2ペダルである。997以前の右ハンドルMTは我が国では相当な希少車である。