
借りてきたDVDで映画を観ました。
タイトルは「マチネの終わりに」と言う2019年公開の大人のラブストーリー映画です。
芥川賞作家の平野啓一郎の同名小説を原作にして映画化されたもの。
登場人物の名前は変更されていますが、実話に基づいているのだそうです。
因みにタイトルの「マチネ」は演劇・舞台用語で「昼の公演」の事を意味します。
あらすじ『世界的に有名なクラシックギタリスト蒔野聡史(福山雅治)のコンサートが行われました。
そのコンサートに蒔野の仕事仲間である是永慶子(板谷由夏)は友人のジャーナリスト小峰洋子(石田ゆり子)を連れて来ます。
コンサート後の蒔野の所へ慶子は洋子を連れて行き、あいさつを兼ねて紹介します。
洋子に演奏を褒められた蒔野(実は一目惚れした様子)は打ち上げパーティーに招きます。
蒔野は慶子から洋子が映画「幸福の硬貨」の映画監督イェルコ・ソリッチの義娘であると紹介されます。
蒔野がギターを始めるキッカケとなったのは、映画「幸福の硬貨」の劇中音楽の影響を受けた為でした。
しかも、洋子は20年前にニューヨークで行われた蒔野のデビューコンサートを聴いていたと打ち明けます。
蒔野は洋子に運命的なものを感じますが、洋子にはフィアンセが居る事を知ります。
蒔野は洋子がパリ在住のジャーナリストで祖母の葬儀の為に日本へ一時帰国した事も知ります。
その後、蒔野はギターを弾く事に対しスランプに陥り、慶子にコンサートツアーやアルバム制作の中止を申し出ます。
一方、パリに戻った洋子は市内で頻発する爆弾テロの取材に飛び廻っていました。
洋子の勤める通信社もテロの標的になり、彼女の目前で同僚が犠牲になってしまいました。
TV速報ニュースでパリ爆発テロ事件を知った蒔野は洋子の安否が心配でメールを送り続けます。
洋子は九死に一生を得ましたが、テロ事件で洋子はPTSD(心的外傷後ストレス障害)になってしまい、ショックが大きくて蒔野へメールする事も出来ません。
暫くして、蒔野はギターの師匠である祖父江誠一(古谷一行)のコンサート会場楽屋に顔を出していました。
蒔野は祖父江からスペイン・セゴビアで行われるコンサートに一緒に出て欲しいと頼まれますが、スランプ故に気乗りしません。
テロ事件後、蒔野は久々に洋子とオンライン通話しますが、彼女が未だテロ事件で負った心痛が癒されていない事に気付きます。
洋子はフィアンセのリチャード新藤(伊勢谷友介)からニューヨークで一緒に暮らそうと言われていると言います。
蒔野はスペイン・セゴビアで行われるコンサートに行く前にパリへ立ち寄るので、洋子に会って欲しいと言います。
その後、蒔野は洋子とパリで再会し、ランチを共にします。
蒔野は洋子にフィアンセが居る事を知りながら、自分の気持ちを伝えます。
洋子は返事を蒔野のコンサートが行われる日迄、待って欲しいと告げます。
ところが、洋子はコンサート会場へ来ませんでした。
洋子は取材中に負傷した同僚の手当てをしていた為にコンサートへ行けなかったのです。
洋子のアパートを訪れた蒔野は洋子とその同僚の為に手料理を作り、ギターを弾きます。
洋子は蒔野の優しさに触れ、彼を好きであると自覚します。
洋子はフィアンセと別れて日本に行くと約束し、2人はキスをします。
洋子は帰国し待ち合わせ場所の空港バスターミナルでいつまでも待ちますが、蒔野は現れませんでした。
祖父江が脳内出血で救急搬送され、蒔野は病院へ駆け付け手術の付き添いをしていたのです。
蒔野は不測の事態を洋子に伝える為にスマホを探しますが、病院へ来る際に利用したタクシーに忘れた様です。
帯同していたマネージャー三谷早苗(桜井ユキ)がタクシー会社にスマホを取りに行きます。
蒔野に好意を持っている早苗はスマホを受け取るとメールを覗き見してしまいます。
以前から洋子に嫉妬心を抱いていた早苗は蒔野に成りすまし、洋子へ「もう会えません、あなたと出会った事で自分の音楽を見失ってしまった…」とメールを送信します。
その後、早苗はスマホを受け取ったが水溜りに落としてしまって使えなくなったと蒔野へ言い、修理を終える迄早苗の仕事用のケータイを使って欲しいと詫びます。
その際に早苗は洋子の嘘の電話番号(早苗の電話番号)を蒔野に教えます。
蒔野は何度も洋子に電話しますが、当然彼女が出る筈はありません。
後日、蒔野へ新しいスマホが届きますが、早苗により洋子からの最新のメールは削除されていました。
洋子は早苗の偽メールを蒔野から別れを告げられたと思い、長崎の実家へ行き母親の小峰信子(風吹ジュン)と過ごしていました。
そこで、母親が義父イェルコと別れた訳を知ります。
イェルコの映画はイデオロギーに利用され、イェルコは命を狙われました。
イェルコは信子と洋子にも危険が及ぶのを恐れて、離婚したのです。
信子は会えなくなったけれど、それがイェルコの愛だったと言います。
洋子は蒔野との関係を重ね合わせていました。
それから4年後、祖父江は亡くなり、慶子から蒔野は復帰コンサートと祖父江の追悼アルバムに参加を勧められます。
スペイン・セゴビアでのコンサート以来ですが、蒔野は慶子からの申し出を快諾します。
蒔野は早苗と結婚して娘も居ます。
洋子はフィアンセだったリチャードと結婚し息子も居て、ニューヨークで裕福に暮らしていました。
しかし、蒔野への思いを引きずっている洋子の陰でリチャードは家政婦と浮気していました。
洋子はリチャードの浮気に気付き、離婚します。
早苗は蒔野の復帰コンサート会場確保の交渉の為にニューヨークに行きますが、そこで洋子に会いに行きます。
早苗は洋子に蒔野の演奏が入っている祖父江の追悼アルバムCDを渡します。
そして、4年前に洋子に偽メールを送って蒔野と別れる様に仕組んだ事を白状します。
愕然とする洋子は早苗に「お幸せに」と言って「さようなら」と席を立ちます。
早苗は蒔野にも4年前の偽メールを送った事実をメールで知らせます。
4年前の出来事に罪悪感を持っていた早苗は「私の事は気にしないで、好きな様にして」と蒔野を復帰コンサートへ送り出します。
洋子は早苗から手渡された祖父江追悼アルバムのブックレットを開き「音楽を愛するあなたへ。今日の悲しみが明日の幸せによって変えられます様に」と言う蒔野のメッセージを読みます。
洋子は蒔野の復帰コンサートを聴く為に家を出て走り出します。
洋子はコンサートホールの2階席で聴いていました。
彼女に気付いた蒔野はマチネの終わりにアンコールの予定曲を変更して「幸福の硬貨」を演奏します。
コンサートを終えた蒔野はセントラルパークを散歩中、ファンから頼まれサインに応じています。
その後、パーク内を散歩する洋子と偶然に再会します。
2人は4年間の距離を詰める様に笑顔で歩み寄ります。』
福山雅治さんも石田ゆり子さんも当代を代表する俳優で、その魅力を本編でも充分に発揮されていました。
ただ、福山さんは前半で演技掛かった芝居をしていた様に感じます。
私は後半の自然な感じの演技の方が、今迄通りの福山さんらしいと思いましたが…。
本編の内容は幾分、小説と相違がある様ですが些細な点の様です。
どうにも気になる方は映画と小説の内容を見較べてみて下さい。
緊急事態宣言中の現在、ステイホームでDVD一人映画観賞をみんカラの皆さんにもお勧めします。