
発売年が1979年とNS-1000Mとほぼ同時期に発売された製品で当時の高級アンプであり当時としてはモダンでシンプルなデザイン、操作もシンプルでジャンクも安価ということでツイーターとスコーカ用として導入してみました。
大パワー(8Ω時で240W×240W)なのでパワートランジスタは大きなヒートシンクに片CHに6個使い(TO3と言われるCANメタルパッケージで古いタイプ)で大きな入力を入れた際は半端ないくらいの発熱量なのでヒートシンクもでかいです。
この時代のアンプはディスクリートなのでプリント基板上にトランジスタ、抵抗、コンデンサ、ダイオードがハンダ付けされているくらいでトラブルがあっても素人でも扱いやすいです。
オーバーホールは基板上全ての電解コンデンサ、劣化していそうな小電力トランジスタ、半固定抵抗、スピーカー保護用のリレーを交換しています。またアンプは発熱量が大きく熱劣化によるハンダ割れが発生しやすいのでプリント基板のハンダは全てやり直しました。
改造としてアンプは余り手を入れる余地は多くないのですが電源ケーブルを好きなものが使えるように3Pインレットタイプに変更。
スピーカーの接続端子はノーマルでは太いスピーカーケーブルが入らないのでバナナ端子も接続できる金メッキタイプの端子に変更しています。

スイッチに使用されている豆球はすぐに切れてしまいますのでLEDへ変更してあります。
また本当に音質改善になっているかは私の耳では判断できないので微妙ですが電源部の整流に使われているブリッジダイオードをリカバリ損失が極端に低い最新のSicショットキーバリアダイオードをブリッジ構造(4個)に組み合わせて交換を行ってみました。

※電源基板のSicショットキーバリアダイオード

※トロイダルトランスにあるブリッジダイオード交換部分
スペースがないのでかなりアクロバティックな取付になっています。
大容量のトロイダルトランス、ブロックコンデンサーが搭載されていることもあり重量は約21Kgとこちらも結構重量級です。
ジャンクを入手する際の注意点はパワートランジスタに使用されているYAMAHAオリジナルのトランジスタが市場ではまず入手不可能なのでこれが飛んでいると代替えは基本的にきかない(樹脂モールドパッケージ(3本足)のトランジスタで置き換えは可能ですがかなり手間がかかるのとこのアンプの音色が変わる可能性があります)ので音が出ていること(少なくても電源投入時にプロテクトリレーが動作するもの)が確認できているものを入手するのが無難でしょう。
ツイーターとスコーカを駆動させるだけなのでこんなにパワーのあるアンプは必要ないのですが見た目で導入してしまいました(-_-;)
Posted at 2021/03/01 22:16:50 | |
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