FA20 エンジン勉強会
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
113mmのボアピッチは第2世代水平対向エンジンのEJ型やFB型自然吸気、FA型とも共通。ターボチャージャーをエンジン本体の前面下部に置くのは、EJ型ポート噴射ターボやEE型ディーゼルと共通。EJ型もFB型もノックセンサーは4番シリンダー(左バンク)の位置に1つだけ配置していたが、FA20DIT型ではノック検出精度を高めるため、3番シリンダー側(右バンク)にも追加した。ノック限界のマージンを削り、より最適な点火時期で燃焼させる。
2
後方から。実質上のベースとなったFB型とブロック高さ/全長、ヘッド高さ、エンジン全幅は共通。FB型の場合、左右バンク間で冷却水をやりとりするウォーターパイプにクールドEGR機構を一体化させたが、FA20DITでは冷却性能を強化する狙いもあり、水冷式EGRクーラーを独立させた構造とした。右バンク後方の3番気筒から排気をとり、EGRクーラーを経由してサージタンクに合流させる。
3
左方から。真横のアングルから眺めると、2気筒+α分しかない水平対向4気筒エンジンの全長の短さがわかる。横置き2気筒エンジンを上から眺めたような格好。
4
下方から。排気が干渉しないよう4つの排気ポートを2つの流れにし、タービンに導く。ターボチャージャーの左隣に触媒を2つ収めるアイデアもあったそうだが、整備性を考慮し、プレ触媒のみ収める構造とした。
5
エキマニとターボ。排気系はエンジンの下側に集中させたレイアウト。必要かどうかは別にして、クランクプーリーや補機との整合性をとらなければならず、ターボチャージャーのサイズを大きくするにも限界がある。
6
ターボチャージャーはハネウェル製。排気バルブが同時に開くことのない気筒同士を集合させ、独立したスクロールに導くことで、排気干渉によるロスを減らす仕組み。低速域のレスポンス向上を狙う。
7
FA20DIT:スバル初の直噴ターボエンジン。ツインスクロールターボ、キャビティ付きピストン、ロッカーアームなど、現時点の最新定番技術を投入することにより、排気量を20%縮小しながら、従来機種を上回る出力・トルクと燃費性能を実現した。既存シャシーへの適用でもあるし、衝突安全性の確保を含めたレイアウトの都合上もあり、インタークーラーはEJ型と同様にエンジン上部に置く。
FA20DIT型の2ℓ・水平対向直噴ターボは、2009年に発売された5代目レガシィが行なった3回目の年次改良に合わせて投入された。従来からあるEJ25型2.5ℓ・水平対向ポート噴射ターボを搭載するグレードを一部置き換える格好。ラインアップに残った285ps/350NmのEJ25ターボは「ゆとり」を訴求。新たに投入された300ps/400NmのFA20DITは「圧倒的な加速ときびきびした走り」で訴えかける。前者が5速ATとの組み合わせなのに対し、後者は高容量化したチェーン式CVT(=リニアトロニック。8段変速モードを備える)との組み合わせとなる。
「FA」のエンジン型式はBRZ向けに開発されたポート噴射&直噴併用の高回転型自然吸気エンジンとの関連を連想させるが、実のところ関連は薄い(直噴システムも異なる)。クランクシャフトと動弁系の一部を共用するものの、FA20DITは、実質的には2010年に登場した「FB」型をベースに、直噴ターボ化したと理解するのが正解。86×86mmのボア×ストロークがFA型と共通(FB型は84×90mm)なので、社内の決め事に従い、FA型を名乗ることになった。86×86mmとしたのは、ストロークを短くしてブロックジャーナル部を肉厚にし、過給による高い筒内圧に耐えるだけの強度を確保するためだ。
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