FSWでの広場トレーニングに参加してみました。
こういうトレーニングは3回目でFSWでの参加は初めてです。
ジムカーナ場も筑波より広いので今回は997ターボでの参加、今まで限界を見せたことのない997ターボが限界域でどういう挙動になるのかを把握して安全なサーキット走行に活かすのが自分の目的になります。
パイロンでウエットの8の字とドライの大きなオーバルが設定されたジムカーナ場。
まずはウエットでの定常円旋回に挑戦します。低速から加速しながらステアリングを切るとテールは出るもののカウンター当てるとフロントが外へ逃げて旋回が終了してしまって円旋回にはなりません。ただ思ったよりもテールは楽に出せる印象です。何度か練習してみましたが円旋回になるかと思ったところでアンダーステアになってしまう。テールは出るので上手い人がやったら簡単に円旋回するんじゃないかと思い、先生に同乗走行をお願いしました。ところが先生がやっても安定した定常円旋回にはなりません。4WDなのでリアが滑り始めるとフロントの駆動力が大きくなってステアリング当ててる方(カウンターステアなので外側)に引っ張ってしまうようです。
「ちょっとオーバル行ってみましょうか」と先生。
「ウエットでも曲がらないのにドライの方行ってもグリップで周回するだけなんじゃないの?」と思ったのですが、先生には考えがあったようです。
オーバルの直線で加速、コーナーでブレーキングしてブレーキをわずかに緩めた時にステアリングを切って待つと997ターボでは聞いたことがないスキール音とともに車体がスーッと180度向きを変えます。これはすごい!そこからアクセルを踏んで直線に繋げて行きます。さらに先生「このSPORTってどういうスイッチですか?」「ショックが少し固くなります」「入れてみましょう」でスポーツモード(ターボのブースト圧も変化しますがジムカーナ場では影響なし)でやってもらうとさらに楽に旋回しているようです。
「これものすごくいい足回りだと思うんですが、純正にしては固くないですか?」
「ノーマルよりも少し固いショックとスプリング入れてるんです」
「ここ(FSW本コース)みたいな高速サーキットに合ったセッティングになってるようなので、サーキット走行に活かせるよう、しっかりブレーキングして僅かに緩めた時にステアリング切って『曲げる』のではなく『回る』練習をしてみて下さい」
それでオーバルの中の細長い空間を往復して練習。
100パーセントには程遠いけど、ブレーキングとステアリングのタイミングが決まるときれいに180度向きを変えてくれます。「曲がりにくい4WDがまるでコマネズミのようにクルクル回る」これは楽しい。今までブレーキの踏力が最大になった時にステアリング切ってたけど、ステアリングをブレーキの踏力をピークからわずかに緩めたタイミングに合わせられた時は本当にクルッと回ります。なぜフロントタイヤが路面に最大に押しつけられている時ではなく、少し緩めた時によく曲がるのか?ブレーキング時はフロントタイヤが縦方向の仕事でいっぱいなので、少しブレーキを緩めた時に横方向への仕事ができるようになるという説明でした。自分が997ターボの305幅のリアタイヤを鳴らしてるというと思うと興奮します。
1回走行の目安が3分。参加人数絞ってるので待ってる人は常時2人くらいで順番待ちはせいぜい8分(3分×2人+入れ替わりタイムラグ)それで何度も繰り返してると気付けばヘトヘト、クルマの方も普段90℃少し切るくらいの油温が100℃超えるか超えないかぐらいに上昇し、タイヤの空気圧も上がってきたので、クルマのクールダウンがてらサーキットのパドックの自販機まで飲み物買いにゆっくり走って行ったり、少しエアー抜いたりしながら休憩。
休憩の時に先生に
「普段本コース走るときスタビリティ切ってます?」と訊かれたので、
「切ってます」と答えると、
「スタビリティ入れたままでもほとんどタイムロスにはならないし、アクセル踏むタイミングが早かったり、踏みすぎた時などに助けてくれるので入れておいた方がいいと思います。入れたままでもさっきのやり方でテールは出ると思います」とのことでPSM入れたままでやってみると確かにテールは出ます。さらにコーナーから直線に向かって意図的にベタ踏みしてもクルマが勝手にパワー絞るのでアンダーにもなりません。安全。

一区切りしてタイヤを見るとトレッド面のサイドウォールとの境界部分が今までにない形状にすり減っています。
午後、オーバル部分にも散水が入ったのでウエットでも同じようにやってみたのですが、今度はテールは出るもののフロントもふくらんでしまって今ひとつ。そして気温が下がったのとウエット走ってるせいでタイヤ空気圧、特にフロントがどんどん低下。フロントが2.1。
注)冷間時標準フロント2.5、スタート時の2.3から(フロントグリップ上げるため)、ドライの時にで2.6まで上昇したので2.3まで抜いて走行してたところからさらに低下。
さらに下がるとメッセージ出たり、下手するとバーストするかもと思い走行中断してエアー充填。サーキット走行でもそうですが気温、路面状態でタイヤ空気圧がどんどん変化するので、その都度入れたり抜いたりして調整するしかありません。
終わってからの帰りも標高の高いFSWから下界(?)に戻るとそれだけでタイヤ空気圧が下がりますし、ハードな走行のあと高速をのんびり流していればタイヤの温度も下がってこれも空気圧を下げる要因になります。サーキット走行の後以上に空気圧を高めに調整してから帰路につきました。
この広場練習、面白いけど油温やタイヤ空気圧見ても分かるようにクルマへの負担はすごく大きい。いろいろなことが分かったので997ターボで参加するのはとりあえず今回限りにしようと思っています。
Posted at 2024/12/03 23:04:28 | |
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