
この長細いのが、亀有さんがリリースしてるミクニソレックス用のロング・ジェットブロックです。
ケイヒンCRなどのキャブで言えば、ニードルジェットホルダーの役目です。
(メインジェットから計量されたガスをエアブリードでエアとガスのエマルジョンにして供給する)
ミクニ標準のOAやOBのジェットブロックよりも12mm長い。
と言うことは、キャブのフロート室に12mm深く浸かる=油面高さを12mm高くしたような効果で、弱い吸入負圧でもメインジェットからガスを吸い上げられるってことです。
私は、燃圧は設計値の0.3kより高い0.4kにして、
フロート室の油面高さを設計値より4〜5mm低くした状態で、
このロングジェットブロックでメインジェットは155〜160番をセットしています。
(高めの燃圧、低めの油面)
ここで、FUELインジェクションとキャブを対比して、
インジェクション : キャブ で並べると
・単位時間当たりの燃料の流量を決めるベースが、
燃圧×インジェクター容量 : 燃圧×油面高さ+ジェットブロック深さ
・エンジン作動中の燃料噴射量が、
インジェクター開弁時間 : 各種ジェットサイズ
という感じです。
ですから、
キャブで油面を変更したり、インジェクションで燃圧やインジェクターを変えたなら、
基本的にガス(FUEL)の供給が変わるので、
適合(キャブのジェットセッティングや、インジェクションのマッププログラミング)を全部やり直しになります。
ソレックスで私のクルマのように横置きエンジンで、標準の設計値の油面高さでは、
ちょっとした横Gでガボガボっとなってしまうので、油面を低めにしています。
標準より長い(深く浸かる)ジェットブロックは、このような症状を改善するために、油面を下げられるように作られたんじゃないかな、と思うほどです。
実際、昔はミクニ純正品で長いジェットブロックがありました。
(高度にチューニングされたエンジンではなおさら)A/F薄すぎでのデトネーションやノッキングを起こさない為には、
特にインジェクションでは、安定した正確な燃圧(脈動や低下を極力減らす)がことさら重要ですね。
直噴エンジンでは、インジェクターの開弁時間に加え、燃圧も幅広く制御して噴射量が決まりますので、
そのマップ適合はかなり手間でしょうね。
Posted at 2015/05/02 02:50:58 | |
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