
どぅりんりです(^^)/
2005年にシビックでR18Aエンジンが使用されて以降、2006年2代目ストリームにR20Aが採用され、ホンダ車の中型車の中核的エンジンとしてR型エンジンは使用されていました。
VTECターボがラインナップされ、フェードアウトしているかに思えたR型エンジンは、さまざまなな改良がされ、LFBエンジンとしてeHEVの2000ccエンジンモデルの基幹技術として採用され、圧縮比13.5を実現しています。
今回は普通のエンジンとちょっと異なるクセを持つこのエンジンの技術的な側面をご紹介します。
その特筆すべき技術とは吸気側にi-VTECによる「可変吸気量制御」が採用されている点です。ミラーサイクルとオットーサイクルの切り替えを行うことで高出力と低燃費の両立をしていることにあります。ミラーサイクルは低負荷走行時に吸気バルブの片側を遅閉じで行い、一度吸気した混合気をピストンの上昇行程で押し戻しています。吸気バルブの遅閉じは通常より作用角の広いカムに切り替える事で行っています。また、ドライブバイワイヤの採用でスロットルの絞りを減らしポンピングロスを先代エンジンに比べ最大16%低減しているのです。また、エキゾーストマニホールドレスを実現したエンジンでもあります。

なぜこのような、一度吸った空気を戻すようなことをするのかというと、バルブタイミングの基本を御存知という前提でお話をすれば、実質的な圧縮行程を短くしているということです。圧縮行程後の膨張行程はバルブが必ず閉じており、機械的なストローク量は変わらないから一定です。つまり圧縮行程<膨張行程なのです。
これは実質的な排気量ダウンを意味しています。つまり熱効率は上がり、馬力は落ちる機構となり、燃費が上がるという事です。
これは巡行時の低負荷領域では重量1500kg前後の車でもせいぜい50馬力あれば行えることにあります。

1998年のマツダのミレーニアがミラーサイクルでは有名で、アトキンソンサイクルでは1997年のトヨタ初代プリウスです。
ミラーサイクルを採用したガソリンエンジンの実質的ロングセラーエンジンはホンダのR型エンジンと解釈しています。(ホンダ好きなので)
つまり、吸気バルブの役割が重要なエンジンなので、吸気バルブのデポジットはどうしてもパフォーマンスに影響するという事です。遅閉じ側のバルブデポジットが進行すると、巡航時の出力が十分に得られずアクセルの要求出力が高くなればオットーサイクルになってしまいます。
※厳密にはアトキンソンサイクルでは「圧縮」行程と「膨張」行程が異なるのに対し、ミラーサイクルでは「吸気」行程と「膨張」行程が異なります。端的に言えば膨張量は同じでも吸入空気量を減らしているということです。アトキンソンサイクルでは吸入空気量は変わりません。
ブログ一覧 |
車だいすき | 日記
Posted at
2022/10/25 14:14:09