
おはようございます、どぅりんりです乁( ˙ω˙ 乁)
今回は私の愛車のクロスロードや嫁車のステップワゴンでも採用しているホンダのATについてお話ししていきます。
ホンダのATは独自といいますが何が独自かといいますと、53年前の1968年、軽自動車初のATモデルが発売になりました。それがホンダ N360ATです。搭載する変速機は、3速フルオートタイプのホンダマチックです。ホンダマチックのすごい点は、360ccの軽自動車に搭載できることと、当時5万点ほどのAT関連技術の特許を使用せず完全にホンダのオリジナルであったことです。
1960年代後半は日本のモータリゼーションは黎明期でしたが、アメリカではすでに市場として成熟しておりAT普及率も80%に迫っていました。そのAT関連技術の特許を前述のように5万点近く保有していたのがボルグ・ワーナー社でした。
5万もの特許はAT独自開発を阻む高い壁として君臨し、当時の自動車メーカーはボルグ・ワーナー社とAT製造会社を合同で設立してパテントを使用していました。トヨタ自動車がセンチュリー用に開発したトヨグライドは、アイシンAW社で製造されました。このアイシンAW社は、アイシン精機とボルグ・ワーナー社の合弁会社です。
少し戻って1964年。ホンダは、開発のためにボルグ・ワーナー社へS500用のATを発注したのですが断られています。その理由は、小排気量と高回転型エンジン適応するATがないというものでした。そこでホンダは、独自のATを開発することとなりました。
ボルグ・ワーナー社が製造していたATは巨大な車体と強大なトルクを発生するOHVエンジンにマッチングした仕様でした。そのためミッション自体も大型ですし、トルク変換効率が多少低くても実際の走行には支障がないものでした。
アメリカ車と比較すれば、日本車は小型です。搭載エンジンも360~1,500ccが主流でしたので、大排気量OHVのビッグトルクと比較になるはずもありません。
そこでホンダが目指したのは、小型・シンプル・軽量・トルク変換効率の高いATでした。そしてボルグ・ワーナー社のミッションを購入し、研究して辿りついた技術が『ステータ反力検出型自動変速装置』です。
ステータ反力検出型自動変速装置は、従来の油圧制御式と比較すると、シンプルな構成でありながら効率のよい制御が可能でした。この技術は日本、ドイツ、アメリカ、イギリス、フランス、イタリアと特許が認可され、ホンダの独自技術であることが証明されています。
これをN360に搭載するには、さらに小型化が必要でした。というのもN360は、FF車で、乗車空間を広くとるには、ミッションもボンネット内に収めることが理想です。
そこで、エンジンとミッションを一体化するため平行軸方式を採用し、プラネタリギアを使用せず従来のミッションと変わらないシンプルな構造としました。これにより変速ショックの低減を図りながら、整備性も確保し、市販へと向かうのでした。
ホンダのステップATは平行軸式といってMT(マニュアルトランスミッション)に似た、変速段ごとに独立したギアセットを持つ歯車となっています。
これらがホンダのATは独自だと言われる由縁です。
ではホンダのATはどのようにメンテナンスしていくのが最善なのでしょうか?
それはまた次回に続きます。
Posted at 2020/12/01 10:40:24 | |
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