
CORNESさんから296GTBのアセットフィオラノオプション付きの展示車のお知らせがあり、予約して本日朝イチで見に行った。

296GTB自体は随分前に内覧会があって実車をみていたが、今回のは内覧ではなく、普通の展示。なので写真公開可能ということだった。

不思議なもので、前回見た時は「何か違う」って感じで惹かれなかったが、今回は素直に「かっこいいじゃないかな」って感じ。

兎に角フロントフードが低く、全体的に低くかまえたシルエットがなんともいえずいい。隣に並べてあったF8トリビュートが乗用車に見えるぐらい、スポーツカー然としている。

サイドシルにはアセットフィオラノの文字がはいったカーボンのサイドシルキック。
勿論入れられるカーボンは全部入っているじゃないかというほどの、カーボン尽くし。

ドアの内張に至っては、スピーカーの下部を除くほぼ全部がカーボン素材の一枚パネルになっていた。

もちろんシートもカーボンバケット
ただ、街乗りは厳しいとの説明あり。チタン製のスプリングはマグネティックライドも省略されるそうで、サーキットでは良いが街乗りでは全てのギャップを拾い、乗り心地は皆無だという。乗り心地だけじゃなくて接地も犠牲になるであろうから、サーキット以外では走行性能も落ちるかもしれない。

ただし悪い話だけではなかった。まず「音が良い」という。F8トリビュートもGPF装着で音に関してはV8とはいえいい音がしない。でも最初からGPF装着を想定したV6は、音もV8に負けないようにチューニングしまくっているから、良いらしい。
それと一番重要なのは充電設備。アース付き100V電源が駐車場に必須であるという前情報から、この296に関しては、最終走行時に充電モードにして走行してある程度電池を戻してから止めれば、一週間程度充電せずに保つことが出来るのだという。というのも、セルモーターが無くなり、エンジン始動を高圧電装系で行うように変更されているのと、電池残量がしっかり表示されることから可能となったとの説明。なるほど、残量がわかればやりようがあるということか。

2013年のラフェラーリはV12の長いギアボックスの最後端に電気モーターが装着されていた。そして始動用のセルモーターも、オルタネーターも別に装着されていて、完全に分離していた。
従って、12V系のバッテリー管理も行いつつ、高圧(480v)系も一週間の間隔を空けずに充電管理しなければならないと書かれている。
3モーターのSF90には、回生ブレーキというハイブリッドなら有るべき機能が搭載されていたが、エンジン側のモーターは直結。
これに対して296はエンジンとミッションの間にモーターがあり、発電機も兼ねているし、クラッチもあるという。ラフェラーリの場合、エンジンの回転落ち速度を増速するためモーターを積極的に使うと説明があったが、296はこのクラッチをどのように制御し、どんなふうにパワーを出すのか。こうしてみるとSF90のほうがエコとしての3モーター構成で、296は第3のターボのような立ち位置なのじゃないかと思うようになった。
充電モードを別に分け、パフォーマンスに不利になる局面ではクラッチを切ってモーター分離する。そいういう潔さが見える。
例のごとくエンジン搭載位置はまるで地面に落としたかのように低く、車重もバッテリーを搭載しているのにもかかわらず、乾燥重量で1500kgを切った1470kg。これは車検重量だと1600kg台を意味するので、結構かるいのじゃないかと思う。

そしてリアタイアを確認すると、305ZR35。V8フェラーリよりも一回り大きなタイヤになっていた。ブレーキもV8フェラーリのそれよりも大きなSF90譲りの強化されたものへ。これは車重の増加により仕方がないことかもしれない。
側面の曲面は、V8フェラーリより豊かな表現となっていて、エアインテークの切角とBピラー周りのデザインの角度と並行になっていた。古いフェラーリのようなサイドエアインテークは488よりもエレガントになり、デザイン全体に溶け込み、サイドの曲面と合わせて、ボディの薄さをより強調。
暗めの色が凄く似合う、モダンなミッドシップフェラーリとして、V8フェラーリにはない魅力と価値を獲得しのじゃないだろうか。
それぐらい、今回の296GTBアセットフィオラノは良く見えた。
Posted at 2022/02/12 15:26:52 | |
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