
僕の名前は富士です。
みんなは丁寧に「さん」付けで呼んでくれています。
よく聞くのが今日は富士さん見えないな、とか雲が邪魔だなとか、好き勝手なことを言っています。
自分の優雅さや美しさはわかっているからこそ、お肌の維持には潤いも必要なんです。
僕が見えないからといって悲観的にならないでくださいね。

何時も見られることに慣れていますので、お洒落にも余念がありません。
たまに帽子も被ります。
三度傘よりもテンガロンハットにしてもらいたいのですが、自分の意思ではどうにもできないので、そこは我慢のしどころです。

白粉を塗って白くなったり、光の加減で赤くなったり見てくれには気をつけているつもりです。
最近お肌が荒れており、なんとか崩れなどと命名されちょっと悲しいです。

まことしやかに僕が噴火するとか言う人もいます。
若気の至りで300年以上前に噴火したことがありましたが、今の僕にはそんな気持ちはありませんので安心してください。
そうはいいつつも、最近は渋滞も発生し、重いったらありゃしません。
中には弾丸何チャラなどと自分の体力に合わない無理な行動をする人や道徳心がない人もいます。
そんな人たちを見ていると自分の噴火レベルが上がりかけているのを感じます。

そんな僕からのお願いです。
僕を甘く見ないでください。
僕への気遣いができない人や純粋に僕のことが好きでない人は来ないでください。
他の人に迷惑をかけないようにしっかりした装備で、マナーを守った節度ある行動をとってくださいね。

素朴な疑問なのですが、渋滞の中、みんなはなぜ僕に登ろうとするんでしょうね。遠くで見た方が美しいと思いますがね。
ウイスキーでも飲みながら夕日に包まれる僕を見る、そんな贅沢な時間は他にないと思いますよ。

よく、富士さんは静岡県側から見るのと山梨県側から見るのではどちらが美しいかと言われます。
僕の美しさは、僕だけではなく、回りの風景にも助けられていることもあります。
僕自身は、いつ何時どこから見られてもいいように心の準備はしているつもりですが、あえて言うなら「甲斐で見るより駿河よし」でしょうか?
Posted at 2023/09/09 22:17:55 | |
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