
朝から雨であった・・・。
雨と来ればカローラフィールダーである。
いや、別に世間一般に、雨=カローラフィールダーとゆう方程式が成り立つ訳ではく、錆びを促進する雨の中、86に乗って通勤するのが嫌なだけだからだ。だが、今日はあえて86で行く必要があった。
なぜならば、それは
先日のセッティング変更の中、S様からの助言であった。
「雨の日は練習になるから積極的に出かけて下さい。」はいはい。そうしますよ。
セッティング変更以来、リアからは常にブレイク信号が発せられている。晴れていれば、落ち着きが無いね位で済んでいるのだが、雨はでは特に酷い。リアの落ち着きの無さは折り紙付きである。常にヒヤヒヤ感がつきまとう。ハンドルを切ってもノーズが入らず、アンダーが助長されている気がする。あれ?なんか話が違う気がする?と、その時、不意にテールが流れる。まったく、朝から交差点ドリフトである。家を出て一つ目の交差点からこれでは、先が思いやられる。(因みに、本人は交差点ドリフトと思っているが、そんなにかっこいい物でなく、交差点テールスライドカウンターである。)そんなこんなで多少興奮気味に会社へ到着したのであった。
ときは過ぎて帰宅の時間~。
さて、外はとっぷりと日が暮れて、とりあえずホームコースのA峠へ。
序盤は大きなRが続いています。今のセッティングでは、すぐさますっ飛びそうです。あんなに安定していた86が嘘の様です。ステアを正確に入れ、フロントタイヤを若干鳴らしながらアクセルコントロールでコーナーを駆け抜けて行く・・・、ああ、あんなに素敵な車だったのに・・・。
「今までのセッティングは、スポット狭くて、正確な舵角を要求される。今回のセッティングはそんな操舵感のヒヤヒヤは減るよ。その代わりに腰のセンサーを敏感にしてね。」そんな事をS様は言ってましたね。確かにフロントがスッポ抜ける感じは無いですが、リアのヒタヒタ感が強くて、何時リヤがすっ飛ぶか解らん。いや、待て、確かにステアを的確に当ててるつもりだが、そんなにシビアに車は動いてないぞ?つー事は、このリアの滑り出し感をつかんで、車をコントロールしろって事か!な?
ここで、ちょいとUターン。このセクションを3往復。やっぱりそうだ。ヒタヒタ感はあるが、車が勝手に飛んだりはしない。ふ~ん、粘るとゆうか、ステアの舵角でリアの感覚が違って来ます。だから何?って感じなんですけどね・・・。
中盤のセクションは3速から2速へシフトダウンで曲がるRが多い。どうやら、ステアを多めに切ると抵抗になってリアが出るみたい。よ~し、雪をイメージしてシフトダウン!て~い!あら?リアが出ない・・・。え~い!もう1回!とりゃ~!ZUBA~!お~出た出た、よしよし。もう一丁!にょ~っと!あれ?出ない・・・。はてな?雪みたいには行かないぞ?アクセルの踏み方が悪いのかな?いや、いや、スルッと出る所もあるよね?はてはて・・・。「今までは、コーナリングをしない運転だったけど、今度はコーナリングをちゃんとしてね。この時、前後左右どのタイヤに加重か掛かっているかを感じて走ってね。」そんな事をS様は言ってましたね。前のセッティングではフロントスプリングをしっかり押さえつけて曲がれとも言っていたよな。つーと、今回はリアが軸となる訳だから、リアにしっかり加重を掛けろって事だ!で、いいのかな?まあまあ、車速は遅いんだから声に出してやってみよう。それ~!「前~から~右~から~後ろ~」こんな事を繰りかえし4往復・・・。なんとな~く、ふ~ん、である。後ろへ加重が掛かるタイミングで滑り出すポイントが変わってくる気がします。車の重心の移動で動きやすきなるのね。でもさ~リア加重にすると、フロントの接地が弱くなるから曲がれなくなっちゃわないのかな?あ、今回はリアが動いて向きが変わるからいいのか?あれ、ハンドルって一生懸命回さなくてもいいのか!な?アクセルの開度でステアコントロール量が変わるって事か!な?解らん・・・。
終盤のセクションは4速3速2速を使う結構テクニカルな道。複合もあって楽しい道なんですが、勾配があるのが弱点です。なんとな~く解って来た来もするが、相変わらずリアのヒタヒタが怖いんです。まあまあ、とりあえず行ってみますが、車も壊したくないので、かなりな弱腰モードです。今日のおさらいだぜ~い!と、意気込んでみても・・・。コーナーの進入ではスパットブレーキを踏んでも、手前でリリース。ステアを切ってアクセルオン!雨って状況も手伝って、気持ちも動きもバラバラです。うにゃ~!と頑張って見ても、ドリフトとゆうよりは、テールスライドなドリフトモドキ・・・。何往復かして、なんとかタイミングも解ってきたようなきてないような・・・。車を振り始めようとしている初心者(小心者)には道幅が狭いかな?あ、「最初はゆっくりの速度でも、出口だけでもいいからね。道幅が広いエスケープゾーンが有る所でやってね。エスケープゾーンがどれ位かって?出口でスピンしても当たらない位ひろい所ね。」まあ、確かにここじゃ狭いし、初心者にはツイスティーかしら?ピラメイた!そうだ!SN峠へ移動しよう!
やってきましたSN峠。当時、こちらはドリフトのメッカとも言う場所ってほどじゃありませんでしたが、そこそこ賑わいがあった場所です。ここならば、思いっきりでもないがそこそこ出来ます。2速でクラッチを蹴るような所です。結構勾配がきついので、上りは速度が落ちてしまいます。CJの時は結構来てましたね。今でも走っている人はいるのでしょうか?タイヤ跡も見当たりません。あ、雨だから見えないのかな?まあいいや。ちょいっとやって見ましょうか。ていや~!ZUBA~んとな!あ、なんか雪道の低速タイトコーナーみたいなイメージで行けましたよ!でいや~!あら?スピン!ハンドルが遅いのかな?まあいいや、ガンガン行きましょう!てぇ~い!あら?スピン!でも速度が遅いせいで怖くありません。あ、「いい?b君はもうおじさんなんで、体が覚えにくくなっているの。100回位スピンしないと上達しないよ。」さすがはS様、言ってくれますね。私よりじじいのくせに。怖くないなら、痛くない訳?でドンドンとトライです。20回はスピンしましたかね?スピンの原因は戻し遅れです。手前で切欠を作って、アクセルオンまではなからOKのようですが、その後のステアの戻しとアクセル開度に問題があるみたいです。でも、まだまだキレイなドリフトとは行ってませんね。先は長そうだ・・・。
さて、最後にA峠に戻って・・・「最近、AKB行った?頂上トンネルが開いて、向こう側が随分整備されたみたいだよ。」そんな事をS様は言ってましたね。たまにはドライブがてら、フラってみますかね。H峠はちと手ごわいですからね。
さて、AKBに向けてしばらくドライブです。が!?あれ!?なんだか安心して踏めてます。86が変わった?いやいや、変わってないだろう、何処にもぶつけて無いし・・・。リアのヒタヒタ感は相変わらずありますが、気にならない。何が変わった?ラインが変わっているわ。あ、ステアの舵角も何処と無く違う。とにかくスンスン踏んでいけます。大きなRの道もなんか、ナチュラルに当ててるし、なんとなくゼロカウンター風味です。ん!?「今度のセッティングはリヤで曲がる車になっているからね。」そんな事をS様は言ってましたね。するってーとなんだ、切り出しが同じ場所だったら、切り出しが一車身分遅いって事か?いやいやいや、待て侍て待て、一車身分早く切り込んだら、クリップがかなり手前だぞ。てっ事はそれまでにドリフトを終わらせておけって事か!な~?このスタイルでいままで以上に進入速度を上げて、飛び込むのか・・・。無理だと思う・・・。
道路表記を確認しながら、一路頂上を目指します。道が段々フラットになり、そして広くなり・・・。ちょっとやってみようかな~。てぇ~い!ZUBA~!お~!ここでアクセルコントロ~ル!Rがデカ過ぎて戻ってしまいます。速度足らないのね・・・。頂上から下り始めると、A峠の道幅が倍、勾配率が1/2程度のこれまた、カッコウ(滑降)のコースでした。それでいて、路面全部が松葉フェスティバルです。何気にブレーキしたらスピンしました。ここで、頑張るのが一番かしら?今夜中に全コーナーをドリフト(パワースライド可)で上りきってやるぜ!(10個位しかコーナー無いけどね)
よ~し、まずは1コーナー目~!トラ~イ!ZUBA~KAFYU~!スピンしました・・・。
はいはい、仕切りなおしね。今のはノーカン、ノーカン。
よ~し、気を入れ替えてね、1コーナー目~!トラ~イ!DADADADA!フロントが逃げてう曲がりません・・・。
はいはい、また気負いしちゃったね。ドンマイ俺様。
ん?「ドリフトを覚えるとね、グリップって物が何なのかが解るよ。」そんな事をS様は言ってましたね。今はフロントがグリップせずに、滑ったんで曲がれ無かったんだよね?若干の上り坂だから、フロントの押さえる力が減るから仕方が無いんだけどね。いや、待て待て、フロントを切り込んでも曲がらないから、リアをスライドさせて、車が曲がるんだよね。今、曲がらなくて空走したポイントってかなり奥だったよね?これじゃ、全部が遅いんだ。フロントが逃げた時点で、ドリフトのモーションに入るんだ!のか?まあいいや、ん?って事は立ち上がりはアクセルコントロールでゼロカウンターって事になるんだ!よな?よ~し、やろうやろう!ここからはもースピン、スピン、スピン、ハンドルの戻し遅れでバタバタやって、全く頂上に辿り着けず・・・。仕方がなく下ってみるものの、これがまた上手い事ブレーキングスピンだわさ。スピンを利用してかっこよく向きを変えちゃおう!なんて考えたもんなら、いつもより余計に回っております~。そんな風味でしたね。たかだか10コーナーをクリアーするのに1時間は掛かってしまいました・・・。
今日はこの位でカンベンしてやるか・・・。さすがのお兄さんも疲れましたわ。
自販機で、お洒落にペルガモットオレンジティーなんぞを買って、タバコなんぞをふかしてみましたが、松葉だらけの86が目の前にいらしゃりやがります。
さて、ようやく帰路についた私の86はやけに軽快に動いてくれます。う~ん、速くなれちゃったかも?あんなに不安に駆られた挙動が、向きがえに最適に使えるとは・・・。なんとなくS様の言っていた事が出来てきたのかしら?さしずめ、今宵の私は宝生麗子で、S様はそこはかとなく窘める影山のようである。
S様の策略にまたしてもハマってしまっている私は、苦笑しながらも快適な挙動に任せて、家路を急いだ。ちなみに調子に乗りすぎて、交差点スピンをかましてしまったのは、私だけの秘密である。
「それでもb様はラリーストでございますか。正直、ズブの素人よりレベルが低くていらっしゃいます。」
そんな声が聞こえた気がする・・・。
かしこ。
※この物語はフィクションであり、実在の人物及び団体とは一切関係ありません。
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AE86 レビン | クルマ
Posted at
2011/11/12 04:07:10