
みなさん、こんにちは。
暑いですね。
ぼくは最近、フォードのエクスプローラー・スポーツトラックを横浜で乗り回していたけど、結構気持ち良かったですね。
これはアメリカで俗に言うピックアップトラック。荷台に農機器や藁や家畜の餌などを積んで走る、いわゆる農業地域用の車で、昔は主にアメリカの田舎で使われていました。
でもこれが若者たちの間で徐々に人気が出て、エンジンを改造したり、分厚いタイヤをつけたり、目立つ色に塗り替えたりして、若者のクールな車として町をクルージングするようになった。『アメリカン・グラフィティ』の時代あたりからですね。そう、1960年代の半ばあたりからかな。
ぼくが乗った黒のエクスプローラー・スポーツトラックは、まさにそんな、ピックアップトラックのカッコよさを追及した車。見た目はかなりごつくて凄味があって、ワルっぽい。ケンカが強そうな車ですね。ぼくはこういう車、かなり好きです。
ホントならアメリカのカリフォルニアの田舎町のモデストやフレスノあたりをクルージングしたかったんだけど、これに乗って横浜の、特に山下公園の横とか元町を走るのもなかなかおつでしたね。横浜って昔からイメージ的にアメ車が似合うんですよね。
ぼくがティーンエイジャーのころはよく元町で友達と合流して、そこから2台とか3台の車に乗って女の子をピックアップして、山手駅の上にある外国人用のスポーツクラブYC&AC(Yokohama Country and Athletics Club)でのダンスパーティに行ったんだけど、あのころこのエクスプローラーがあったらさぞかしかっこよかったでしょうね。
アメリカって言えば昨日、とてもアメリカ的な映画を観てきました。ショーン・ペン監督の『イントゥ・ザ・ワイルド』という話題作です。
アメリカの壮大な自然。アメリカの孤独。アメリカ特有の冒険心と反骨精神。オンザロードへのあこがれ。荒野への望郷。自由への執着心。ストイシズム。
そんな、アメリカ的なもの、アメリカ的なスピリットが詰まった、静かで、それでいてとても激しい映画です。なんて言えば良いのかな、ハートにズシーンてくるんだけど、残るイメージはどこまでも青く広がる空なんですよね。
原作はジャーナリストで登山家のジョン・クラカワーのベストセラー・ノンフィクション『荒野へ』。
日本でも話題になったので、読んだ人もいるかもしれないけど、これはクリストファー・マッカンドレスという若者が2年にわたってアメリカを彷徨い、最後はアラスカの荒野の中でたった24年の生涯を終えるまでの軌跡をたどったノンフィクションです。
アメリカの裕福な中流家庭で育ち、大学を好成績で卒業したばかりのこの将来有望な青年がなぜすべてを捨て、金まで燃やして放浪の旅に出たのか。彼がアラスカの荒野に求めたのは一体なんだったのか?そして、彼が命を落とすその時に目にした景色は一体どんなものだったのか...
ぼくは原作は残念ながら読んでいないんだけど、ショーン・ペンはこのカリスマ溢れる魅力的な若者の内面世界を、彼が旅先で出会った人々との交流や彼が見た自然の景色、彼の妹の証言、そして彼本人の日記から抜粋した言葉を通して、詩的に、深く、そしてどこまでも優しい視点で描き上げています。
この映画のテーマについてはまた次回、詳しく思いを巡らしてみたいなと思っています。
さて、最後にお知らせなんですけど、明日の朝、7月24日のAM8:20~8:30に、J-WAVE GOOD MORNING TOKYO に出て、別所哲也さんとぼくの新しいイタリアの紀行本について話すので、興味のある方はぜひ聴いてみてください。
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2008/07/23 19:00:57