●ローコストWiFiエクステンダーの製作
中華ナビを取り付けたりすると車内でアプリのダウンロード等ネットを使うことが増えるわけですが、できればWiFiを使いたいですよね。
我が家のWiFiルーターは部屋の隅に設置してあって、窓からは死角になっています。車は平置きで部屋は6Fかつベランダが邪魔をしてWiFiの電波的には厳しい状態です。
車内からも接続はできるのですが、伝送速度はfast.comでkbpsオーダーで、アプリのダウンロードがいつまでたっても待機中か、開始したとしても全く進みません。
そこで今までは、車での作業に先立ってUSB給電の中継器をモバイルバッテリーに接続し、中継器のアンテナ部分をベランダから突き出して使っていたのですが、そのたびに用意して回収しての手間が面倒になり、WiFiルータの電波を直接窓から外に送ることを考えました。
現在WiFiルーターにはNASがぶら下がっているので本体を窓際に移動はできません。
窓際に100V動作のWiFi中継器を常設する手もありますが、中継器は結構電気を食うのでエコじゃありません。
調べるとWiFiルーター本体のアンテナを改造するのは法的にNGなのですが、ルータ外部にリフレクター等を置いて電波を反射させたりはOKのようで、たくさん事例が出てきます。
今回はWiFiルーターの電波をいったん直近の外部アンテナで受けて、窓際に設置したもう一つのアンテナで外に送るスタイルを採用することにしました。途中に増幅回路などが入っていないパッシブ式です。
TVアンテナ用の同軸ケーブルを3mほど切り出して、両端にWiFi周波数で共振するアンテナを形成しました。これはスリーブアンテナという分類で、はんだ付け不要な簡易型ながら結構実用的だそうです。
WiFiの電波は2.45GHzで波長は約122mmなので、1/4波長の31mmで外皮を剥いて、編組線を折り返します。きっちり31mmになるように編組線側にアルミホイルを巻いてみました。先端部分がヘロヘロしないように剥いた外皮を元に戻して熱収縮チューブで固定しました。
我が家のルーターはアンテナが内蔵式なのですが簡易検出器を作って探ったところこの辺りが電波が強かったので端の部分に固定しました。ダイソーのケーブルフックを使っています。
窓側のアンテナは上部のカーテンの奥に樹脂版でブラケットを作って固定しました。サッシの金属が悪さしないように100mmほど離し、かつ車は地表なのでベランダの開口部に向け下にチルトさせています。(電波はアンテナに対して垂直面方向に出ます)。ただこの位置からもベランダに遮られて車の置き場を見通すことはできないので電波の回折が頼りではあります。
●結果
アンテナ増設前はWiFi Analyzerアプリで-80dBm程度だった受信レベルが-70dBm程度にアップしました。伝送速度もfast.comで5Mbps程度、ベストエフォートで9Mbpsを超えるほど出るようになり、アプリのインストールも(やや遅いながらも)問題なくできるようになりました。
★試作バージョン
実は最初にダイソーの3mで\400のTVケーブルを使って作りました。外皮を剥いてみるとビックリなケーブルでしたが効果が確認できたので、8K放送対応のまともなケーブルだとどうなるのかを確認したくて作り直しました。でも1~2dBmくらいしかアップしなかった感じ(それすら気のせいかも)なので、ダイソーケーブルのままでもよかったかもしれません。3m程度だとケーブルのロスは大したことないのかもしれません。あるいは回折波なのでどちらにしても弱いからかも。でもこのケーブル、中身を知ってしまった今となっては私なら実際のTVには絶対に使いたくはないです。
★オマケ:簡易WiFi電波検出器
ジャンク箱から部品を集めて以下のようなものを作りました。
ダイオードは型番不明のゲルマニウムダイオードです。電波はたまにパルス状に大きくなるので平滑化のためのコンデンサは大きめの物を使っていますが、ラジケータ直結で電流が流れ出てしまうのであまり目的は果たせていません。まあ目安なので。ルーターのアンテナに近づけると常時1目盛ぐらい針が振れ、数秒に1回は振り切れる動きが確認できました。
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Posted at
2021/03/08 21:29:47