PCで車のゲームをプレイするとき、ゲームパッドではハンドル操作感が乏しいので運転が難しく、かといって机にFFBハンドルコントローラーを据え付けると使わないときに邪魔です。そこで気が向いた時だけ手軽に接続できるようにハンドヘルド型FFBハンドルコントローラーを作ってみました。
・動きを動画にしてみました。ハンドルの動きが良くわかるように白いテープを貼ってます。
・技術的な詳細はGitHubにアップしました。
●外観
●結果
・ゲームパッドで運転するより格段にハンドルを操作している感があるので目的は果たせました。
・ギアのゴリゴリ感は、昔持ってたGTフォースよりは少ないような気がします(記憶があいまいです)。フォースが出ていないときにハンドルをゆっくり回すとギアの存在を指先で認識できる(く、く、く、、、と感じる)レベルです。
・車の直進安定性がいまいちです。テストコースのバンクした高速周回路は、車速によって走行ラインがバンクの上か下かに変わるだけで、手放しで走行できないとおかしいと思うのですが、ハンドルを操作しないと破綻してしまいます。ゲームだからこんなものなのか調整不足なのか?本物のハンコンだとどうなんでしょう?(コースは谷田部、Skidpad 0.5で)
・今の時代のFFBハンコンはベルトドライブかDD(ダイレクトドライブ)モーターで直結というのが主流のようです。3Dプリンタ用のベルトが安価に入手できるのでトライしてみたのですが、モーターのトルク不足で断念しました。ベルトだと同程度の減速比を得るためには2段構成にしなくてはいけないのと、軸の横方向にテンションがかかるのと、ベルトの変形といったロスが色々あるせいで、もっとトルクのある大型のモーターと別電源が必要になると思います。DDモーターはそもそも高価ですし。
●特徴
・ハンドルの回転軸を30°手前に傾けたことにより肘の関節の回転を使えるので、ハンドルを持ち替えずに回しきることができます。
・マイコンボードとしてArduino Pro Microを使います。今回AliexpressからUSB Type-Cコネクタの物を調達しました。
・USB給電だけで動かしたかったので、反力用のモーターとしては小電流で低回転のタミヤのソーラーモーター02を使います。
・ギアの素材としてソフトな樹脂を使い、かつ回転方向にバネ力を持たせることにより、ギアによるゴリゴリ感を減少させています。
・ハンドルから手を放した時のフォースによる戻り回転速度が速すぎるようで、行き過ぎて戻ってを繰り返すことがあったので、回転速度に反比例してフォースを減少させるダンピング制御を入れました。
・クラッチスイッチを押している間はブレーキを変化させないようにしています。これはヒールアンドトゥの操作を可能とするためです。(使わないかもですが)
●主な部品
①DCモーター: タミヤ ソーラーモーター02 Amazon購入価格 721円
②Arduino Pro Micro: AliExpress購入価格 568円
③モータードライバー: BD6211F-E2 秋月購入価格 110円
④ピッチ変換基板: P-05154 秋月購入価格 100円/9枚 単価11円
⑤ショットキーバリアダイオード: 1S4 秋月購入価格 140円/10本 単価14円
⑥ツェナーダイオード: Amazonでアソートキット 1200円/200本 単価6円
⑦ボリューム: Bカーブ 手持ち品ですが秋月では60円
⑧タクトスイッチ: 昔秋月で購入した手持ち品ですが今は 300円/10個 単価30円x3
⑨分割ロングピンソケット: 秋月購入価格 80円
⑩ジョイスティック: Amazon購入価格 799円/5個 単価160円
その他は手持ちから流用ですが全部購入してもトータルで2,000円弱かと思います。(3Dプリンタのフィラメント代が別途必要です。)
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Posted at
2023/09/02 19:09:11