排気温度計用シース熱電対の交換
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
先日HKSの排気温度計を取り付けたが、チューニングカー向けで高い温度域での使用をターゲットにしたものだったため、ローバーミニに取り付けるとほとんど針が動かなかったのと、意匠が他のメータと違っていたため、交換することにした。
2
選定したのは今は無き大森の排気温度計。
目盛りが0℃からあるので、アイドリングから排気温の変化を見ることができるのと、意匠を他のメータに近いものにできるのが選定理由。
元々は白い針だったが、一旦ガラスを外して針を蛍光レッドに塗って、他のメータ(VDO)と同じ感じにした。
3
私のローバーミニの場合、アイドリング1200rpmで、排気温は約200℃だった。
トップエンドが600℃なのはHKSの排気温度計と同じ。
4
自動車用の排気温度計のセンサーは、基本的にK型のシース熱電対で、K型熱電対は規格物(※)なので、どのメーカーのセンサーでも互換性があるし、汎用品を使っても良い。
(※)温度が何℃のときに、熱起電力がどれだけというのが規格で決まっている。
ただ、メーカーによってセンサーの特性に違いがある。
5
HKS、大森、汎用品のシース熱電対の比較画像。
太さが全然違う。
シース熱電対はシース径が0.15mm~10mmくらいまであり、一般的な特性としては、
■細いほど熱容量が小さく、急激な温度変化や微小な温度変化にも素早く応答する。
要するに細いほどレスポンスが良い。
■太いほど使用可能温度域が高く、耐久性がある。
しかし、極細でも使用可能温度域が高く、耐久性も良いものもあるが、そういう物は値段が非常に高価だ。
6
HKSの排気温度計に付属するセンサー(シース熱電対)は、3mm径くらいのシースの周りを6.3mmのカバーで覆っている。
このカバーは高温の排気ガスの直撃からシースを保護するための物と思われ、1000℃オーバーの高い温度域まで対応しつつ、そんな過酷な環境下でも耐久性を持たせているのだと思う。
しかし、その反面、レスポンスは最悪。
タコメーターの回転の上昇に対し、かなり遅れて排気温度計の針が上がる。
7
大森の排気温度計に付属するセンサー(シース熱電対)は、シース径が3.2~3.7mmくらい。
何故か真っ直ぐではなく、途中に太い部分がある。
排気温度計に使われるシース熱電対としては一般的かと思う。
レスポンスは普通。
タコメーターの回転の上昇に対し、少し遅れて排気温度計の針が上がる。
8
最後に汎用シース熱電対は、モノタロウで買ったアズワンの1.6mm径のもの。
使用可能温度域:0~650℃
事前に、ミニの排気温はトップエンドで600℃であることが分かっていたので、それをカバーするシース熱電対で(普及品として)最も細いものをゲット。
ちなみに、使用可能温度域を越えて使うといきなる壊れるわけではなく、寿命が短くなるだけ。
例えば元々3000時間使えるものを使用可能温度域を超えた高温で連続使用すると300時間しか使えない、とか。
で、実際に大森の排気温度計と組み合わせて使った感想は、、
かなりレスポンスが良い!
タコメーターの回転の上昇にほぼ追従し排気温度計の針が上がる。
2万円ほどする0.5mm径の極細熱電対を使えば、もっと超ハイレスポンスになるとは思うが、キャブ車だし、安物の1.6mm径で十分だ。
※ インジェクション車でコンピュータチューンの為の情報として50rpm毎とか細かく排気温をリアルタイムモニターするなら、高価だが極細の熱電対を使う。
9
■結論
ローバーミニに排気温度計を付けるなら、メーターに付属しているセンサーは使用せず、汎用品のシース径1.6mmのシース熱電対(K型)を使うのがお勧め。
レスポンスが全然違う。
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