
皆さま、2025年の夏休みはいかがお過ごしだったでしょうか?
自分の今年の夏は、K4GPを中心に、忙しくさせてもらってました。
今回のK4GPは、4台のサポートでした。
各車両、様々なドラマがありましたが、その中の新しいサポート依頼チームが、「総合優勝」という結果を残してくれましたので、報告しておきます。
事の始まりは、前回の冬のK4GPに遡ります。
依頼チームである「#5 IMAGE with T.T.R.C」が、念願の総合優勝を果たします。
この勢いのまま、今年の夏も総合優勝、V2達成を狙いたい所です。
しかし、V2達成には越えなければならないハードルが存在します。
K4GPのルールの鬼門、「サクセスフューエル」。
内容の通り、入賞車両には規定燃料減算のルールが存在し、前回優勝の車両には3Lもの燃料が減らされます。
よってV2達成は非常に難しいとされており、一方で前回不参加だったり入賞外の車両はチャンスとも言えます。
今回はこのサクセスフューエルのルールの常識を、新エンジン&新ECU制御(フルコン化)のタッグで打ち破り、連続総合優勝を狙うという壮大な計画です。
※規定燃料量はクラスごとに違い、参加クラスによってクラス優勝への難易度は違います。実際にクラス連続優勝達成の車両も存在します。しかし、近年のK4GPは規定燃料量が高度にバランスが取れており、まして総合優勝のV2はやはり難易度が高いのです。
V2達成の為の次の一手として、チームオーナーの判断はマシンスペックの向上でした。
チームの総合力は相当な物です。作戦立案もすばらしいです。それは前回の冬の総合優勝で証明されています。
しかしV2の為には、もっと速く燃費の良い車両に仕上げるしかありません。
エンジンの出力を上げ、ECU制御も一歩先の物へ・・・速さと燃費、矛盾するこの二つの要素を高次元で達成を目指します。
難しい依頼ですが、計画を実行に移す時がやってきます。
5月の始め、新エンジンが納品されました。
また、チームオーナーの紹介で関係チームの車両の「フルコン制御化」作業を承りました。
一連の作業を同席していただき、オーナー自らフルコンについて理解を深めます。
6月、K Sports主催「8taiQ in 袖ヶ浦」開催。
関係チーム車両が参加クラスでのファステストラップを記録。
チームオーナーのフルコンへの期待が膨らみます。
7月、サポートチームの車両に、新エンジンが車両に搭載され、いよいよフルコン化作業です。
作業は遠方への出張作業にて行いました。
新エンジンはフルコン前提の構成となっており、始動するまでは帰れません!(笑)の後戻り出来ない状況でしたが、無事に予定通りの作業時間で始動確認が取れました。
後は、筑波の地にて、ナラシ走行を進めて下さいました。
この時点で「新しいパワーユニットは力がある!」との報告を頂き、自分を含め関係者は大いに喜びました。
※ちなみに、自分は初めての筑波でした。食堂のもつ煮、ちょー旨いのね・・・
8月初旬某日。
コソ練をするK4GP車両が、富士に集結します。
非公式ながら、2分8秒台を記録し、関係者は大いに盛り上がります。
余談ではありますが、K4GP参加車両の過去のレコードタイムは、K4GP公式サイトで確認する事ができます。
今回のサポート車両のGP-4クラスで言えば、ゆらたく屋(ムーンクラフト)さんの「#2 フォーMira-1」が「2'07.719」を記録しています。
非公式ながら由良さんの所に1秒という所まで迫り、この時点で感無量ではありますが、考慮しなければならないのが季節。
今回の記録は8月の気温35度オーバー。由良さんの公式記録は1月の真冬です。
この結果はもしかしたらもしかして・・・あるかもしれません。冬の公式予選に期待が高まりますね。
8月13日、5H耐久開催日。
本命は翌日14日の10H耐久ですが、チームオーナーの判断により、「5H耐久をナラシとセットアップの為に参加する!」という、徹底した準備を行う事となりました。
結果はナラシでありながら、なんと総合2位、クラス優勝です。
ゴールの十数分前までは、総合トップの位置を走行しておりましたが、燃料使用量キャリブレーションの実施の意味合いもありますので、途中でガス欠症状(インジェクター空打ち)を出してしまってはデータとして意味がありません。
よって終盤はペースを落として5H総合優勝は譲り、翌日の10Hに賭ける、という判断となりました。
チームオーナーの土壇場の判断力と、10Hに賭ける思いが強く伝わってくる出来事でした。
8月14日、本命の10H耐久本番。
ここまで来ると、車両制作関係者に出来る事は、本当に限られます。
エンジン担当者、制御担当者、共に祈るしかありません。
世の中の「パワーユニットコンストラクター」の思いが、少し分かった気がします。
結果は先に記載した通り、総合優勝。2位へ1LAPの差を付けV2達成です。
どんなに言葉で説明しても、現場でのライブ感は伝わりませんので、多くは語らず語れませんが、悲願のV2達成です。
先の説明の通り、サクセスフューエルのルール上、V2達成はとんでもなくハードルは高いです。
「ECU制御の力」が少しでも貢献したのではないかと思ってます。
そして自分も、少しでも貢献できたのかな・・・と思います。
ここの所の半年間、このプロジェクトの為に、様々な作業を繰り返してきました。
その反動からか、K4GP翌日は、ECU関係の作業はおろか、パソコンですら触りませんでした。
疲れ切っていましたが、不思議と清々しい気分で休暇を過ごせました。
自分のビートの方は、連休初日にツーリング(という名の高所テスト!?!?)に動かしたきりで、絶賛放置中です。
今回の偉業を達成した新エンジン&ECU制御は、この車両に搭載されている物を元に研究制作されています。
今後もこのビートに活躍してもらう為にも、改めて洗車から始める事とします。
Posted at 2025/08/20 18:15:09 | |
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