
先日、日産ニューモビリティコンセプトという電気自動車をレンタルしてドライブしてきました。

あまり見慣れない車ですが、短距離移動を想定して開発された超小型モビリティで、数年前から実証実験中とのことで国内のいくつかの場所でレンタルすることができます。今回道の駅小豆島ふるさと村にてレンタルしてきました。
2人が収まるカプセルからタイヤが生えているようなデザインには他に類を見ない雰囲気が漂います。狭い都市内の道路を想定してか、座席は前後に2人が並ぶもの。島内にも狭い路地が数多く残っていますが、さながらバイクのように快適に走ることができました。小回りも抜群に良く、Uターンも楽々。
類を見ないのは外見だけでなく、機能もここまでかというほどシンプルに。ドア窓やエアコン、ナビはなく、D,N,Rレンジの切り替えは電子スイッチで完結します。どこにバッテリーが収まっているのか分からないほど小さな車体ですが、シンプルさと軽量さのお陰か1回の充電で60km以上走ることができました。(さらに返却時点で残り17kmの表示。5年ぐらい前?の車両なので新品ならもっと長くなるはず)
短く感じる人もいるかもしれませんが、朝10時ぐらいから夕方まで島内の観光地を何件か行ったり来たりしてこの数値です。観光客のちょっとした足、あるいは日常的な買い物の交通手段としては十分な距離ではないでしょうか。
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以下、車両の細部や乗ってみた詳しい感触を。
乗ってみた第一印象は、「すごくダイレクト感のある走り」でした。路面の状況がハンドルを通してよく伝わり、ロードノイズや環境音が絶え間なく入ってくるので、いかにも走っている感があります。「(ミニクーパー以上の)ゴーカート感覚」と表現した人もいましたがまさにそんな感じ。ただし電気自動車であり全体としては音は静かなのでこの時期なら初夏の自然の活気が楽しめるかも。よほどの大雨でもなければ雨も平気。
路面の状況が伝わりやすいのは音の他にハンドルの重さという要因を感じました。パワステではなさそうでパワーがいるステアリングになっています。(普通自動車のパワステOFF時ほどではありませんが。)
個人的に重め&ダイレクト感のあるハンドルは好きなのでこれはこれでアリですが、人によっては扱いづらいかもしれません。
出力については、アクセルをしっかり踏み込まないと緩慢な発進になってしまうので非力に感じますが、ちゃんと踏めば国道の流れについていけるぐらいのパワーはあります。むしろトルクバンドの広い電動モーターなので常用速度ならどの速度域からでも安定した加速が可能なように感じました。
(この車の目的に合致するかは別として、アクセル感度次第では活発なキャラクター付けも可能なような気も。)
足回りの感触については、軽さもあって路面の凹凸が響きやすいものの、見かけに反して重心が低くカーブでも安定感がありました。狭い路地だけでなく郊外への適性もありそうです。

タイヤは前125/80R13、後145/80R13というもの。小さいながら後輪駆動なだけあり後ろがしっかり太くなっています。
ブレーキは4輪ともディスクですが、倍力装置がないのか弱いのかブレーキタッチはかなり固く、愛車と効きがかなり違うので最初ヒヤリとしました。
軽バンとかの簡素な車種でもやたらブレーキが固いやつありますよね。乗り換えたらヒヤリとする前にブレーキの効きを確かめておきましょう。

ドアは前方に90度回転してインパクト大。しかし単に奇抜さを狙ったものではなく、横幅の狭い空間でも乗り降りしやすそうです。
ちなみに上画像で水筒を床に直置きしているのはカップホルダーがなかったため。常時外の空気が入ってきて喉が渇きやすく飲み物必須なのでカップホルダーは欲しいですね。ナビがないのでスマホホルダーもあったら便利そう。
所感はこんな感じです。短距離移動に特化したものゆえに装備の面で気になるところもありましたが、用途に合致すればここまで便利な乗り物もないんじゃないかと思いました。何より今まで全く乗ったことのない未知の乗り物に乗るという事が思った以上に楽しく、見た目もユーモラスで非日常感がありますしね。
冒頭で書いたように国内いくつかの箇所でレンタルできるようなので、近所にあれば皆様も試してみてはいかがでしょうか。

返却前に愛車と記念撮影。楽しいドライブでした!
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【余談】

「もしかしてカーボン製の屋根!?GRヤリスと同じじゃん!」と思いましたがカーボン調の樹脂。軽いのでヨシ!
Posted at 2021/06/28 22:25:35 | |
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