• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2022年10月01日

ホンダディーラーとのご縁を切ることになった話

話の発端は9月初めにアルト3回目の車検を受けたことから始まる。
いや、実はこの時点では全く何も起こっていない。

車検の仕上がりの翌週の中距離ドライブの最中、走行中にリアからの異音に気付く。
最初は助手席の奥様は気付かないものだったが、私の「異音が始まった」の声で聴き耳を立ててくれた。
70km/hを超えると金属が擦れる音が鳴る。
シャリシャリという擬音に低音が混ざった音だ。
音の原因を把握しないまま、帰宅途中に一度車を止め、足回りを見てみるがタイヤの異常は見つけられなかった。
まだ家までは数十キロあったので、異音に注意を払いつつ帰宅を目指す。
走行中にどうやら音の鳴り始めが60km/hまで下がったようだ。

帰宅後に音の原因をネットで調べると、どうやらハブベアリングが原因ではないかと疑った。
整備士の資格も持たない素人判断なので、翌日に行きつけの店舗へ持ち込んだ。

日曜の午前ということで客の数も多い中、予約もなしで申し訳なさも感じつつ、ひとまずジャッキアップとタイヤを外しての点検を行ってくれた。
担当整備士が言うには、異常が見つけられないので同乗して欲しいとの依頼だったので、快諾した。
車中、60km/hを超えた時点の異音を把握してくれ、私には見当もつかなかった左右どちらかの異音かどうかも判断してくれた。
「ハブベアリングからの異音だと考える。左からの音だ」
前後はかろうじて後ろから聞こえるのではないかと感じていたが、左右までは判定できなかった私は”さすが整備士だなぁ”と感心した。

店舗に戻った私にフロントから「音はまだ小さいとの判断なので、数万円かけて今すぐ修理するのは時期尚早ではないか。もし音が大きく変化したならもう一度見せて」とのことだったので、それを受け入れ、わだかまりを抱えながら帰宅した。
わだかまりの原因は、2年前の車検時に左リアのオイル漏れでハブベアリング周辺一式を交換していたのを覚えていたからである。
帰宅後、今まで残してある整備明細を確認。
確かに交換済みであった。

ハブベアリングを新品に交換してから2年で異音…?

モヤモヤを抱えたまま1週間通勤に使用しているうちに、とうとう50km/hで異音が始まるようになった。
音量は大きくなっていないが、明らかに音の鳴り始める速度域が下がってきている。
このまま放置しても直るわけもないし、何より気持ちが落ち着かない。
セカンドオピニオンのつもりで、元々の購入店であるスズキのディーラーへ持ち込んだ。

以前リコールの時に訪れたスタッフとは入れ替わっていたが、変わらず丁寧な対応をしてくれ、すぐに症状を確認。
必要な部品を見繕って日程の調整まで完了した。
スズキの判断は『左右ハブベアリングの交換』が妥当とのこと。
音は左右両方から鳴っている。両方交換するのがおすすめだという。

職場の同僚の整備士から「片方ダメなら、もう片方もダメになってることが多いよ。建設機械も一緒じゃん」とありがたいアドバイスを頂いていたので、元々左右交換を依頼するつもりだった。

職場から近いディーラーなので、終業後の帰宅前にアルトを置いて、翌日の帰宅前に引き取りに行く段取り。
代車は現行ハスラー。アルトより広くて静かだけど、何だかやっぱり運転が楽しくないんだごめんなさい。
alt

翌日、アルトを引き取りに行くと「ちょっと見て欲しいものがある」と言われる。
私も話したいことがあったので、漠然としたものがちょっとした確信に変わった瞬間でもあった。
大方ハブベアリングの組付け方に問題でもあったのだろうか、と油断していたら持ってこられたものが明らかにベアリングではない物だった。
alt
alt

「以前、左リアの修理をされましたか?」と言うので「私も見てもらいたい物がある」と2年前の車検整備時の明細を見せる。
alt

なるほど、と全てを瞬時に理解してくれたスズキのフロント氏。
「シャフトに削られた部分があるでしょう。これは走行中にできるものではない。整備士が圧入されていたベアリングを外す時に、誤ってグラインダーで削ってしまった痕だ」
「ただし2年前の修理が原因で異音が発生したとは言い切れない」
とも言われ、私も同意した。
さらに「このシャフト代は見積もりに入ってなかったのもあるし、我々が負担する」と言われ恐縮するしかなかった。
alt

帰宅後、顛末を奥様と話す。
色々考えたが、修理代や車検代を返還要求するなどと言うことではなく、アルトの次の車検までの分を前払いしていた点検パックプランの解約を申し出ることに決めた。
これはアルトとミライースの2台分の整備全てをお任せしていたのを、今後はお付き合いできませんと宣言しに行くという意味である。

そして今日の夕方、奥様とホンダディーラーへ出向き、経緯を説明し、点検パックの返金手続きを終えてきた。
帰宅後も2人のため息が止まらない。

元は当時の整備担当が上長に報告せず誤魔化した結果が表に出てきただけであって、フロントも営業担当も知る由はないところで起きていた事案であるわけだ。
しかも、その誤魔化しが今回のベアリングの異音の原因であると断言できる理由もないわけである。

先ほど営業担当が菓子折りを持って改めて自宅に謝罪に現れた。
あの日、先日の車検後翌週なのに異音の点検に持ち込んだ日。
あそこで引き留めておけば良かった、時間をもらって預かって原因を追究するように手配すればよかったと、ひどく後悔しているのだと頭を下げていった。
今後は工場で1人の判断ではなく、できるだけダブルチェックできるように依頼したとも言っていた。
まだ若かった彼がいつの間にか誠実に仕事に向き合う営業になっていたんだと実感したと同時に、その分の喪失感も大きかった。

私はディーラー絶対主義ではないからこそ、スズキの車を、前車ゼストから長くお付き合いのあったホンダディーラーに任せていた。
今回で一度、縁は切れるが、今後もしかしたら新たな縁が生まれるかもしれないから、諦めないでいてほしいと伝えた。
同時に、私自身も他者の信頼を失わない仕事をしていこうと心を引き締めた。
ブログ一覧 | 日々思うこと…独り言チャンネル | 日記
Posted at 2022/10/02 01:03:13

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

今日のランチは、焼き飯と中華そば
シロだもんさん

【シェアスタイル】クラウンエステー ...
株式会社シェアスタイルさん

本日のプチキリ番&ミラー番
ブクチャンさん

MOG友と走る北海道④
*yuki*さん

今日のツマミ😁
一時停止100%さん

夜は涼しい?
伯父貴さん

この記事へのコメント

2022年10月3日 14:17
お疲れ様です(*^^*)

うぬぬ···何ともまた深いお話ですね。
あげいもさんには嫌な思いをされた事案でしたでしょうケドも、扱うモノは違えど商売でクルマを触る者として興味深く読ませて頂きました。

信頼を得るのにもかなりの時間が掛かりますが、失った信頼を取り戻すってのはその何倍も何倍も掛かりますのにねぇ···。

門も気を引き締めていこうと思わされました。
ついでにウエストも引き締まってくれたら良いんですが。
コメントへの返答
2022年10月3日 22:11
お疲れ様です(*´ω`*)

私も建設機械ディーラー?に勤めている立場上、相手の事情も良く分かるので苦悩しています。
全ては最初の修理の時に「正直に言ってくれてれば、何も問題なかったのに」に尽きます。

商売や仕事って結局“人と人”だと思うんですよね。
それが一番難しいことなんですけどね(笑)

私もウエストは一向に引き締まらないんですが、なぜか首にくくられた紐だけは年々引き締まっているような気もしないではないのです(´・_・`)

プロフィール

「@かきあげDON あ~!この怪しい装置、前から気になってたんですよね~(´ω`)
人柱よろしくお願いします(´^ω^`;)」
何シテル?   11/08 10:07
元トラック運転手で、現在は建設機械に携わる仕事をしています。 フォローはご自由に。 相互フォロー希望の際は、コメントやメッセージでその旨ご連絡ください。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

カーライフナビe燃費 
カテゴリ:CAR LIFE
2011/05/24 21:51:19
 
WORK 
カテゴリ:CAR LIFE
2011/04/29 22:44:52
 
あげいものTwitter @ageimoimo 
カテゴリ:Twitter
2010/11/20 22:22:30
 

愛車一覧

スズキ アルト ターボRS スズキ アルト ターボRS
初めてのスズキ車。初めての4WD。初めての淡色系。 2015年8月30日契約。 10月 ...
トヨタ ターセル トヨタ ターセル
初めて自分のお金で買った車。 従姉妹からのおさがり。 登録しているグレードも排気量も合っ ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
私の車人生で一番愛し、一番楽しかった車。 手放して10年経っても、身体が色々と覚えている ...
ホンダ ゼスト ZEST (ホンダ ゼスト)
再登録。 やはり失ったもの(過去のデータ)は大きい…。

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2010年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2008年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2007年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation