2021年12月11日
【意外と知らない】「タンク容量以上に燃料が入るのはなぜ?」の実態
某サーキットでのレース中、特定のコーナーを曲がる時にガス欠状態が発生していたのですね。
危ないし、エンジン故障の原因にもなるので改善しなくてはいけない案件なのですよ。
ガス欠状態になる理由は、燃料タンク内のガソリンが遠心力で外側に片寄り、燃料ポンプ吸い込み口に於いてガス欠の状態になるのですね。
これはサーキット走行あるあるなのですが、その様な時には
① 安全タンク(社外品)にし、コレクタータンクをつける。
② コレクタータンクをつける。
③ 燃料タンクにバッフルスポンジを入れる。
という対策を検討するのですが、①はレースでのレギュレーションとして不可で、③は効果がいまいち見えないし、燃料計が使えなくなるデメリットや、地味に高価なので、②を検討しました。
コレクタータンクも2種類あり、別置式(主流であり確実)とインタンク式があるのですが、費用の面もあり、先ずはインタンク式を選択。
メジャーな車種は市販品があるのですが、マイナー車種だったので自作しました。
鉄板を加工し燃料ポンプの穴から入る最大容量のコレクタータンクを製作し、装着。
ガス欠状態が発生するまでの周回数が伸びたので、それなりに効果はあったと思いますよ。
その施工の際、燃料タンクを取り外しガソリンを抜き、水洗い。
参考までにと何リットルの水が入るかを計測したら公称満タン容量プラス10リットル以上、入りましたとさ。
まぁ、よく考えて見ると「燃料タンク容量50リットル」と記載されていて50リットル以下でガス欠したらそれこそクレームですよねw
仮に燃料タンクは80×50×15センチとして60リットル(燃料タンク体積)
燃料ポンプの吸い込み口はフィルターもあるので、底面ギリギリに付ける事は出来ません。底面から2.5センチの高さにあれば、使える燃料は50リットル。(燃料タンク容量)
それでも上り坂でのガス欠は危険なので、上り坂で燃料が後ろに片寄ってもガス欠にはならない様にメーカーも色々と考えているとは思います。
また、燃料タンクは意外と空気が抜け切らないものでして、給油口一杯まで満タンにした積りでも、車体を揺さぶると上部の空気溜まりから空気が抜け、それから数リットルは燃料が入るものなのです。
実はこれも「タンク容量」には入っておらず、タンク上部には空間がある事が前提となっています。
それらいろんな要素が絡み「公称50リットルタンク」に51リットル給油出来たりするのですよ。
*「燃料タンク容量より多くの燃料が入るのはなぜ?」
と言う記事を目にしたのですが、燃料タンク容量は公称50リットル(仮)と言うところは曲げずに、給油口までの配管、空気抜きの配管などもあるから、総じて50リットルよりは多く入る。」などと書いていましたが、机上で記事を書いてちゃいけませんよ。
燃料タンクに水を入れて体積を計らなきゃw
それから、タンク上部の空間が無くなるほど給油したらエンジンが掛からなくなりますのでほどほどに。
レース本番前、ピットで一度エンジンを止めたら再始動出来ずに焦ったw
一度給油口を開ける事で難なく始動し、最後尾からピットスタートしましたとさww
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Posted at
2021/12/11 18:01:09
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