2021年12月30日
バッテリーのCCA値について。①それで良いのかJIS規格のCCA基準値
多くの国産バッテリーのCCA(Cold Cranking Ampere)値はその基準値が公表されていません。
先ずはそのCCA値について書いておきます。
「CCA値とはバッテリーにエンジンを始動させる能力があるかを測る性能基準値です。 CCAは、摂氏-18度±1度の低温状態で、30秒後の電圧が7.2V以上を保てる限界の電流値を表します。」
(以上引用です。)
そのCCA値についてですが、55B24Lなどの「55(性能ランク)」により一律に決まっているものではなく、各バッテリー銘柄によって違ってくるのですね。
その基準CCA値に対して、測定値がどのくらい下がっているかを測定し「劣化度」によりバッテリーの状態を判断しましょうと言うもの。
*海外のバッテリーはCCA値を公開しているところが多く、CCAテスターにはそのCCA値を任意で入力して現在のCCA値を測定します。
今回取り上げたのは、NV150の新車装着バッテリー、55B24Lです。
その55B24Lですが、JIS規格でのCCA値は370との事(ネット情報)
今回測定したCCA値は520なので、JIS規格の約1.4倍を出しています。
JIS規格でのCCA値は基準が明確ではないと言うか、それで良いのかなと思います。
その値が70(%)以下なら交換を検討した方が良いって判断になってくる様ですが、JIS値(370)を用いた場合、その70%だとCCA値は259。
しかし、今回の実測値(520)に基づいた値(新品時の70%)を用いるとCCA値は364となります。
JIS基準値で考えると、測定値が364付近であるなら本当は要交換時期なのに、「よし、まだ新品のCCA値と同等だから、まだまだいける。」と言う妙な判定が出来ます。
例えば100メートルを10秒で走る人が、その日は12秒だったとします。
その人に照らし合わせて考えると不調だと誰もが思うところでしょうが、その人の普段の実力を知らない人が12秒というタイムだけを見て「良い具合だね。」と判断しているようなもの。
本来、CCA値は前者の考え方なのです。
後者の捉え方は問題で、それではバッテリーの良し悪しは判断出来ないと思いませんか?
実態としては、バッテリーに不安を感じCCA測定器を購入。
基準値をJISの370と測定器に入力し測定すると364と出たら・・・。
多くの場合は継続して使いますよね。
しかし実は要交換時期であったと。
だから今回基準値として、新品(から6ヶ月経っている)バッテリーのCCA値を測定しておいたのです。それをこのバッテリーの基準値としてその劣化度を計り、交換時期の目安にしようと言う考えです。
と言う事は、整備工場で「このバッテリーのCCA値はこのレシートの様に、新品時の70%となっているので要交換時期ですね。バッテリー測定器による値ですから云々。」と言われても・・・。
いや、整備工場は各々のバッテリーのCCA基準値を知っているので、そんな心配は無い筈ですし、最初から基準値を高目に設定(入力)するなんて事はしないでしょうから。
以上です。
補足)JIS規格自体が良くないって事では無く、正当ではないと思われる数値を基準としてバッテリーの劣化度を測るのは如何なものかと書いています。
*それはそうと、この様な工具(カプラー外し)も作っていたりします。参考までに。
↓
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/3401850/car/3186634/7977738/note.aspx
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Posted at
2021/12/30 20:39:55
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