アイドリング不調点検修理 完結編?
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
さて、本日中古で買ったEGRバルブが届くので取り付け前に最後の点検を実施します。
サービスマニュアルの回路図を見ると6ピンのうち真ん中上段下段ともバッテリー+電源で、
残りの4ピンは全てEGRバルブのアクチュエータ駆動に使ってますね。
マイナスコントロール、
ステッピングモーターですから、4ピンに位相をずらして指令を送ってモーターを制御しているようですね。
見込み制御というか、
位置検出などポテンションメータなどでやってそれをフィードバックしているという訳ではなさそうです。
心配しているのはECUの故障、
具体的は出力段の半導体のショートなど。
そうするとEGRバルブやアクチュエータを換えても直らないとか、さらにそれが原因で新しい(中古だけど)アクチュエータを破壊する可能性も考えられます。
マイナスコントロールなのでまず大丈夫だとは思いますが、嫌な予感がするので一応ショートしてないかだけでも見ておきます。
2
ECUの12、16、20、24ピンがEGRバルブの制御信号です。
これは普通に直流電源繋いでもアクチュエータの単体テストはできませんので、CONSULTなどでアクティブテストを実施するか、自作でArduinoなどでプログラミングしてテスト装置を作るしかありませんね。
3
エンジン切っといてテスターでアースと導通チェックします。
この四つの端子たちを順番にECUの出力段でアースに落とすことでステッピングモーターを駆動しているものと思われ。
なのでここがECUが指令出してないのにアースと導通してしてしまっていたらECUの出力段でショートしていることになると思います。
そうするとアウト。EGRバルブを交換しても直りません。
とりあえず一本めは大丈夫。
4
2本めもおk。
5
3本めもおけ。
6
最後の4本めもショートしていませんでした。
とりあえず一安心ですがこの点検ではショートしていないということしかわかりません。
逆にどれか1相でも死んでいて指令が出てもオープンのままならまともにステッピングモーターは動きません。
AndroidアプリのCVTz50にはELM327 OBD2ポートを介して日産の診断機のCONSULTⅢのようなアクティブテストの項目もあるのですが、
パワーバランステストやイグニッションタイミング変更テスト、燃料ポンプリレー停止などさまざまなテストが実行可能なのに何故かEGRバルブのアクティブテスト(強制操作)は実施できません。
とりあえず取り付けてみましょう。
7
新しいEGRバルブを準備しました。
中古ですけどね。
もしECU故障や他の原因でEGRバルブがまた壊れたらたまらんので、まずは中古で様子見です。w
古いほうはそのままエンジンにつけたまま、カプラーだけ新しいのに挿してエンジンかけて動きを見てみましたが、水温上がらないとEGRの動きがあんまりわからないのでもう交換してしまいます。
8
他車種用でしたが部品番号はNT31と共通なので安くて走行距離の少ないものを選びました。
NT31前期ですが部品番号は代替部品も出てますので途中で何か改良もあったのかも?
アクチュエーターとバルブを分解するのは本来ダメと言ってますので大人しくそのままつけてみます。
9
下部はメタルガスケット(ホルダーという名称)もついていますのできちんと装着されていることを確認し取り付けます。
Oリングもホルダーも本来は再使用禁止部品に指定されていますが、モノタロウの出荷が遅く間に合わなかったので再使用します。w
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エンジン始動。
取り付けてすぐはEGRバルブがちゃんと閉じた状態なので昨日と同じで問題なく始動し、安定しています。
そこからEGR温度センサーやその他もろもろの条件でEGRを開きに行った後にアクチュエータが戻らなくなったりしてEGRバルブ開きっぱなしで不具合が出ていたと結論づけましたが、
どうでしょうか?
私の推測は当たったでしょうか?
少なくとも昨日まで、不具合出たらEGRバルブのアクチュエータを外してEGRバルブ強制的に閉じたら不具合でなくなり、アクチュエーターはほとんどロックしてますが、時々動くことがあり、
試運転でEGRバルブが開いたあとで停車してもアクチュエーターが引っ込まずEGRバルブ開きっぱなしでアイドリング不安定。
始動も不良に陥っていました。
EGRバルブ外すまでは何やっても何回やっても直らないのに、EGRバルブとアクチュエーターを一回分離すると100%アイドリングが安定して始動も一発に直ります。
実際にアクチュエーターの動きも明らかにおかしかったです。
それがこれで直れば・・・
11
暖気しつつ走行していくとEGRバルブの開度が今まで0.5ステップで固まっていたのが0に完全に閉まりました。
12
更に走っていくとEGRバルブが開いたり閉じたりしているのがわかります。
なんだ、このアプリEGR開度の項目は対応してないのかと思ってたらちゃんと動くじゃん!!
13
水温70℃を超えてDTC P1402 EGRバルブ開固着などの異常が再現されるかサービスマニュアルの条件に乗っ取ってテストします。
水温70℃以上、
車速10キロ以上、
燃料噴射時間(インジェクタ開弁時間)とかエンジン回転数とかも条件あり、
それを150秒キープして走ります。
DTC(故障コード)P1402は出ず!!
最初から出ていたP0300複数気筒ミスファイヤもアイドリングが安定したんでもちろん出ません。
14
EGRバルブも32ステップとかまでちゃんと動ききってると思います。
それにしても今の電制EGRは昔のソレノイドバルブだけのと違って結構頻繁に細かく開閉するんですね。
これで燃費も良く戻るかな?
15
トラブルシューティングでガソリンからになりそうだったのですが燃料ポンプ交換とかも想定に入れてたのであえて給油していませんでした。
走行167060km
安心してガソリン入れて、急速TAS学習もやり直し。
あとで晴れてる時にECUの学習リセットもやっときます。
16
しばらく再発してないかどうか観察はしますが、
とりあえず旧いのに戻して検証したイグニッションコイルとスパークプラグも、明日インマニ外して新しいのに戻しておこうと思います。
せっかくインマニ外してガスケットも新しいのにするのでコンプレッションテスト(圧縮圧力測定)も実施します。
それでは本日夜勤最終日。
仕事もこれと似たようなことやってるわけですが、今日は昼間寝れなかったぶん勤務時間中に寝たいと思います。。゚(゚^∀^゚)゚。
これにてトラブルシューティングと修理は完了!(であることを願います。)
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