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2023年11月13日 イイね!

Gen1 B58 での bootmod3

Gen1 B58 での bootmod3概要
自分のクルマに bootmod3 (bm3) という ECU チューニングソフトウェアを適用してもうすぐ2年なので関連 MOD などを振り返ります.自分の車は第1世代の B58 エンジンを積んでいるため,A9xスープラや Mx40i などの第2世代および N55/S55/S58 などには当てはまらない内容がありえます.

何ができるの
エンジンを制御するソフトウェアを書き換えて
- アクセルの感度を変える
- ブースト圧や点火タイミングを変えてトルクや出力を向上させる
- アクセルオフや変速時に排気口からパラパラと音を出させる (バブリング)
などを実現します.DME や ECU のチューニングと呼ばれています.

やり方は新しいバージョンではとりさんの動画に解説されています.他にもだでぃさんの整備手帳の手順も参考になります.

選べる設定とハードウェアの交換
適用後の制御の過激さにあわせて (Gen1 B58 では) Stage1, Stage2, Stage2+ Map という制御書き換えメニューが用意されています.自分はこの2年で段階を踏みながらも結局 Stage2+ までやってしまいました.それを踏まえて,おすすめは次の2つです.

おすすめその1: Stage 1
すべて純正状態で対応可能な Map です.一番お手軽ながら純正からの変化を楽しむことができます.実は床まで踏み込まないとブースト圧アップの違いなどは現れず,アクセルをちょっと踏んだだけでパワフルに感じるのはペダルの感度が変わっているためです.Comfort 状態で純正の Sport みたいに進むので優しく操作しないと燃費は悪化します.ペダルの感度は調整可能で,自分も本機能を使っています.

おすすめその2: Stage 2+
加速の変わり方の体感は
Stage2+ ≫ Stage2 ≧ Stage1 ≫ 純正
という感じです.要交換の部品は
Stage2: 触媒
Stage2+: 触媒 & 高圧燃料ポンプ
です.触媒を変えると車検時に純正戻しが必要なためとても煩わしいですが,そこまでやるなら燃料ポンプも交換しておくのが合理的に思います.DIYなら追加で8万円ぐらいで済む気がしました.
ちなみにこの燃料ポンプは第2世代 B58 には標準でついているため,それ用の Map では Stage2+ とはわざわざ呼ばないようです.

ちなみに,Stage2+ を配布されているままに使うと日本で売っているガソリンではオクタン価がギリギリに思えたため,少しマイルドに調整してあげる方が安心かと思いました.ちなみに,燃料ポンプ自体はパワーを生み出すようなものではないため,Stage1 の Map に燃料ポンプだけ交換しても何も変わりません.

パフォーマンスを高めるために必要な部品交換は上記の通りで,B58 の場合はチャージパイプを金属製に交換 (N55) したり,エアインテイクを高流量にしたり,クランクハブを強化 (S55) などは不要です.

音をよくする
バブリングを楽しむには触媒交換の他,エキゾーストを変えるのがとても有効です.純正状態だと停止状態でエンジンをふかしたときしかパラパラ聞こえませんが,センターパイプや後部マフラーを変えると走行中もよく聞こえます.
また,パフォーマンスに大した差は出ませんが,インテイクも変えると音が目立つようになります.B58 の場合はエアフィルタを変えるだけのタイプよりも,吸気管ごと変える方が断然違いが際立ちました.

デメリットはないの
bootmod3 を導入してから2年で2万km程度走行しましたが,特にチューニングが由来の不具合は起こっていません.エンジンオイルやスパークプラグの交換頻度は純正状態より間隔を短めにすると良いと思います.燃費については自分の乗り方の場合はあまり変わらんという印象です.
バブリングについては触媒がついているのに激しい設定で常用していると焼け落ちて機能を失うといったことがあるようです.
最近は正規ディーラーにあまり行かなくなってしまったのですが,制御書き換えをしたらディーラー保証は受けられなくなるかと思います.

他のソフトウェアとの比較
本記事では bm3 にまつわる自分の経験を書きました.類似の製品として MHD と MG Flasher があるようです.特に MHD は bm3 ときのこの山 vs. たけのこの里のような宗教論争のように対比されている気がします.つまるところどっちもほぼ同じなので好きな方を選べば良いのですが... 
強いていうと,MHD にはあり bm3 にはない機能として overrun brap というものがあります.バブリングに似ているのですが,シフトを上げたときのゲップのような音が DCT をのせた M 車両みたいに鳴るよということだと解釈しました.MHD だとバブリングの強さを「弱・中・強」と選ぶだけに対して bm3 は強さと長さをスライドバーで好みに選べるといった微妙に違う点もあるようです.
サポートに関しては bm3 には何度かメールを送ったりしたのですが,大体1営業日以内には返信が来てけっこう親切な印象があります.MHD の方はその辺がよく分かりません.

まとめ
機嫌よく動いてくれているので引き続き利用していこうと思っています.さらなる出力向上を目指したい場合は大径ターボに変える,それに合わせて現車あわせの Map を作るなどがあるのですが,過給圧を上げても日本で流通するガソリンでは燃料品質がなかなかついてこないため,手間が多いかつ信頼性・耐久性が落ちる割に伸びは限られるかなという印象です.
なお,過去にはもっとオススメのソフトウェアもあるという記事も書いたので,あわせて参考になれば幸いです.
Posted at 2023/11/13 21:41:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | mod | 日記
2023年04月01日 イイね!

LSD 付けようかな

概要
機械式 LSD に興味があるって話.

動機
LSD をつけるとそれはそれはシャープに曲がり,走りの違いを実感できるそうな.
純正のオープンデフは車輪が浮いたりするとトラクションが逃げまくりでスポーティな車には非常に残念な仕様,後輪駆動車なら良いデフ入れようや!みたいな気分です.

選択肢
F36 用に調べたら主に次の3つが見つかりました.自分にとっては最初の2つが有力な候補です.
ポイントは BMW の F シャーシ車両以降はリングギヤに加工をしないと社外のデフの取り付けが困難なようで,それができるショップも限られているため選択肢が限られてしまいます.

1. M performance LSD
純正です.AT 用のパーツ番号は 33108659989 だと思います.細かい理屈は分かりませんが,本製品はリングギヤ加工をせずに付け替えることができるようです.
ディーラー等でも取り扱いはありますが工賃込みで60万円程度になりそうなものの,海外通販から本体を購入して持ち込みで取り付けしてくれるショップが見つかれば30万円代で交換できそうかなと思います.
LSD としてのスペックは 1.5way で加速時 30% / 減速時 9% のマイルドめに効く製品とのことです.従って,LSD としての仕事はしつつも低速時や街中での扱いにくさも抑えられているのかなと思います.中身は DREXLER 製のようです.
メンテも少々手間がかかり,オイル交換間隔は 5,000 km ほどが推奨で小さい穴からオイルを吸い出して交換する必要があるようです.

2. OS-技研 スーパーロック LSD
性能に定評のある国産メーカー品です.取付作業は 京都ASSIST で可能です.先日とった見積もりではディーラーで純正LSDを入れるよりは安いという価格でした.リングギヤ加工に費用と時間がかかるようで,1ヶ月程度車を預かるかもしれないとのことでした.
LSD としてのスペックは メーカーHP で書かれている通り,高ロック率と普段遣いを両立したもののようです.用法などのヒアリングを通じてカム角などのセッティングもしてくださるとのことでした.
メンテとしては,小さい穴からオイル吸い出しという点は純正 LSD と変わらないものの,通常使用の場合は 10,000 km の間隔で OS-技研オイルを入れると良いようです.このオイルだとチャタリング音も出ず,機械式 LSD のデメリットを抑えながら運用可能とのことでした.

3. Quaife製品
イギリス製のデフです.上記2つは機械式に属しますが,こちらはヘリカル式 LSD とのことです.一般にはロック率は機械式には劣るものの,扱いやすい点がメリットとして位置づけられるようです.
こちらの製品の取付もおそらくリングギヤ加工が必要なようですが,外した部品をイギリスに送って加工して返してもらうといった手順がいるようで,国内で本製品を扱うショップがあるのかまでは調べていません.

自分にとって意味があるのか
さて,「走りが変わる」との評を自分でも体感したいために興味を持っている状態なのですが,そもそもタイヤを滑らせて LSD の恩恵を受けるような走り方を自分はしていませんでした.正直,数十万円をペイするような実際のメリットはないんじゃないのと思いつつ,払えない金額でもないので付けないと将来「スポーティな車だったのに LSD を体感しなかったのはもったいない」と後悔するのもアレかなと思った次第です.
まずは現在の車両でコーナーの踏み込みでトラクションロスを起こして,before/after を体感する準備をするのも良いかもしれません.ちなみに,1速で踏み込むと直線でもタイヤが滑るのですが,一応このスリップも左右どちらかのタイヤが先に滑り始めているのであれば LSD の恩恵はあるかと思います.
まぁそんな加速をしたい場面はほとんどないけども... 過去にこんなエントリにて「スポーツ触媒はいらんやろ」とか書きつつも「良いガソリンエンジン乗ってるから思い出作りに...」みたいな心変わりをして結局は入れたので LSD もしれっと入れるかもしれません.

Posted at 2023/04/01 09:48:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | mod | 日記
2022年09月10日 イイね!

コストコのガソリンはオクタン価が控えめかも?

概要
コストコガソリンの利用は ECU チューンしている場合は注意がいるかもしれません.ログを通じて確認した点をメモします.

ログ
コストコのハイオクガソリンおよそ51Lを60Lのタンクに給油した状態で,オクタン価 95RON (91 AKI) と 98 RON (93 AKI) 用のマップでログを取りました.下記がオクタン価と関係する点火タイミングの図です.

98 RONIgnition Timing がシリンダごとにかなりバラついてしまっている様子が確認できます.
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95 RON: Ignition Timing が同期しながら回転数上昇に伴って進角しています.
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点火タイミングが揃わない要因のひとつが使用している燃料のオクタン価なのですが,マップを低オクタン価用に変えたことで挙動がかなり改善したため,コストコガソリンは 98 RON マップには不向きと言えそうです.

コストコガソリンは粗悪なのか?
そういう訳ではないと思います.特に,純正状態や穏やかなマップには十分対応可能です.国内で流通する「ハイオク」は 96 RON 以上 (JIS K2202) なのですが,95RON マップで問題ないので基準は満たしていそうです.ココにコストコガソリンの概要が示されていますが,JIS規格品と明記されています.

元売系など日本の多くのガソリンスタンドのハイオクのオクタン価は 99~100 RON らしく,コストコガソリンはオクタン価の意味では低めな (ことがある) ようです.コストコガソリンはリッターあたり10円程度安いのですが,チューニング勢は注意して利用されると良いと思います.

オクタン価が低い理由はわかりませんが,
1. 安く売るために様々な品質のガソリンを仕入れて混ぜて 95 RON 以上は満たすようにしている.
2. 洗浄剤の中にオクタン価を下げるものがある.
といった事情があるかもしれません.

まとめ
最近コストコのガソリンを入れてログを取ったので結果を書きました.ログの対比としてはキレイに違いが出たかなと思います.実はログ取ったら遅かったのですが,これが燃料のせいなのかはまだ分からないので追って調べようと思います.(燃料で加速が変わるとかちょっとオカルト感ある...)
Posted at 2022/09/10 09:39:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | mod | 日記
2022年07月31日 イイね!

bootmod3 のログの読み方

概要
ログの取り方に続いてログの読み方について主な項目についての自分の理解.

bootmod3 では色々なセンサ等の値がログとして記録されるのですが,特にエンジンの調子に関して注目される次の項目について紹介します.
- 点火タイミング
- Target/Actual (目標値/実測値) を持つもの
この記事の内容は概ね bimmerpost のログ読み方スレッドに書かれているものです.

おことわり
筆者は OTS MAP を利用している程度で,大した知識はなく調べた内容をまとめているだけです.特に各種情報は bootmod3 特有の内容・B58 エンジン・BMW エンジン・ターボエンジン全般について,どこまで当てはまるのかは区別せずに書いています (理解が浅いためそこまで分けて書けない😂).情報の信頼性が怪しい点 (特に別のプラットフォームや別エンジン利用者) についてはご留意いただきつつ,誤った内容があればご指摘いただけると幸いです.

画面の開き方
ログを取る際はスマホ利用と書きましたが,ログを読むのは PC にてブラウザ利用一択です.ログビューワがスマホと相性が悪いためです.
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ブラウザのメニューから Datalogs を選び,適当なログのダウンロードボタンのようなところから View Graph を押すとそのログが開きます.

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ログを開くと全てのチャンネルの情報が表示されて見にくいので,左上の Deselect All を押していったん全て非表示にしてから下のメニューで必要な項目をポチポチ押して表示させていきます.

項目一覧
この記事では下記の数値について紹介していきます.2--5 は目標値/実測値の乖離をチェックする方々です.
1. 点火タイミング
2. 過給圧
3. 高圧燃料ポンプ
4. 空燃比
5. 負荷

1. 点火タイミング
燃料のオクタン価が MAP の要求を満たしているかを確認する項目です.大別して「実際の点火タイミング」と「タイミング訂正」の2種類があります.前者のチャンネル名は "Ignition Timing N",後者は "(RAM) Ignition Timing Corr. Cyl. N" (N はシリンダの番号) となっています.
点火タイミングは角度で表現されているのですが,自分の理解では「混合気が燃焼室に入っている状態でピストンが圧縮していっているとき,どれぐらい手前で点火するか」というものです.オクタン価 (燃料の燃えにくさ) が十分高いと手前で点火してもピストンが上がり切る余裕があるのですが,不十分の場合は圧縮途中で燃焼するデトネーション・ノックに陥るようです.で,この角度が大きい (進角/Advanced) と良い感じのトルクが生じ,小さい (遅角/Retarded) とその逆のようです.燃料が燃えやすい状況だとタイミング訂正が生じて遅角するログが得られます.

以下で4枚の画像を紹介し,点火タイミングの良い例・悪い例について点火タイミングと訂正の様子を2x2通り示します.
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良い例です.エンジンの回転数があがるにつれて点火タイミングの数値が上がっていきます.ポイントは全てのシリンダのグラフが揃っている点です.点火タイミングの絶対的な値は状況によって変わる (気温,ブースト圧,燃料品質,使用MAPなどに依存) するので,「13まで行ってないからダメ」という訳ではないです.(状況に応じた制御によって点火タイミングが選ばれているとはいえ,進角してくれる方がクルマは速く走るのですが...) 2枚目がタイミング訂正の様子ですが,0 に張りついており良い感じです.

altalt

イマイチな例です.1,2枚目とは対照的に,タイミングはばらつき,訂正も非零の数値が時折でています.訂正も -3° 以内のシリンダが1,2本程度であれば許容範囲とされるようですが,このログは結構ばらついています.
何度かログをとっても毎回このような結果になる場合は
- 要求オクタン価の小さな MAP を使う (93 AKI > 91 AKI > 91 ACN)
- スパークプラグが新しいか確認する (交換から 30,000km ほど経過したら換えると良いようです)
- 燃料のオクタン価を上げる (試したことないですがエタノール添加など)
利用するガソリンスタンドを変えるというのも手軽ですが,自分の経験上はそんなに差が出るか分からないなという印象です.

なお,アクセルを離したり普段の運転状況などフル加速状態ではない場合の点火タイミングは割とマチマチです.この辺はチューニングというよりは純正の制御に近いようで,燃費もろもろを考慮した挙動のようです.したがって点火タイミングの数値が揃っていなくてもさほど気にしなくて良いようです.

過給圧
ターボの働きをみる項目です.目標値 "Boost Pressure (Target)" に対して実際の圧 "Boost (Pre-Throttle)" が合っているかを確認します.また,両者の誤差として "Boost Pressure (Deviation)" というチャンネルもあります.Pre-Throttle の実測値とほぼ同内容のチャンネルとして "MAP" というものもあります.manifold air pressure みたいな量かなと推察しますが,Boost Pre-Throttle との違いについてはよく分かっていません.
数値が大きいほど多くの空気を取り込んでいるという解釈で良いと思います.自分は hPa を使っていますが,北米勢は psi (ポンド重毎平方インチ; 1psi≒68.9hPa) とかいう単位も使っています.kPa や Bar の方がなじみがある方もいるかもしれませんが,bootmod3 だと hPa/psi の2択のような気がするので,hPa で記録して適当に小数点を動かして読むのが良さそうです.

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過給圧関連の典型的なログはこんな感じです.注目ポイントは Deviation が一瞬大きくなるものの,すぐに過給が追いついて相対誤差が小さくなるという挙動です.これが0付近に落ちない (Pre-Throttle が Target に達しない) といった場合はチャージパイプ等の漏れなどを疑われます.
Stage1 の MAP だと 1,200 hPa 弱です.純正ターボだと 1,400 hPa 程度まで上げられるようです.Stage2 だともう少し加圧されるのかなと思います.純正ダウンパイプに Stage2 を利用したりすると Deviation が落ちるのが遅かったり,Target まで加圧しきれないといった挙動があるのかもしれません.

高圧燃料ポンプ
Stage2+ で交換が必要な高圧燃料ポンプ (high-pressure fuel pump; HPFP) に関する項目です."HPFP (Target)" に "HPFP Act." が追いついて合っているかを確認.

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センサの解像度の関係で 1 ずれることがありますが,大体こんな感じです.

HPFP 交換が必要になる場面は「過給の結果より多くの燃料が必要」「エタノール添加でオクタン価を上げた (点火タイミングを進められる) ものの,エタノールは重量あたりに取り出せる熱量がガソリンより少ないためより多くの燃料が必要」といった感じのようです.

空燃比
燃料と空気の重量比に関する項目です."Lambda" と "Lambda Act." が合っているかを確認します.自分の設定では 1 ぐらいから徐々に小さくなっていく値が表示されますが,設定によっては理想空燃比の 14.7 から徐々に小さくなるような数値を示すこともあるようです.また,チャンネル名も "AFR (Air-to-Fuel Ratio)" の場合もあります.
数値が小さいと燃料を多く混ぜている (rich burn; 逆は lean burn) ことを示しているようです.

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目標/実測でずれることは稀なようですが,もし逸脱している場合は高圧燃料ポンプ不調やインジェクタの不調などが考えられるようです.

負荷
Load というチャンネル名なのでここでは負荷と呼んでいますが,何を表しているのかいまいち分かっておりません.要求トルクと解釈すると「負荷」っぽいなと思うんですが,「取り込んだ空気の量」みたいな説明をどこかで見たことがあります.また,下図のように % で表示されているというのも混乱に拍車をかけています.

bootmod3 は過給圧ベース (boost-based) なチューニングである一方,純正 B58 や MHD は負荷ベース (load-based) な設計のようです.後者はアクセルの踏み具合などから要求トルクが決まり,それを達成できる過給圧や点火タイミングなどが決まっていくという仕組みのようです.一方,過給圧ベースではまずブースト圧を決めて,それに合わせた燃料調整や点火タイミングなどで最終的なトルク出力が決まる,といった感じでしょうか.
で,過給圧ベースのログを確認するときは負荷の目標/実測が合っているかは重要な確認項目ではないようです.

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ログの見た目はこんな感じです."Load target" と "Load Act." の間にはだいぶ乖離があります."(RAM) Load (Target)" と "(RAM) Load (Actual)" は大体合っています."Load Act." は "(RAM) Load (Actual)" の "(RAM) Load (Target)" に対する割合なのかなという気もしますが,詳細は不明です.

まとめ
ログで取れる色々な情報のうち,点火タイミングと目標/実測にまつわる主だった内容を紹介しました.

Posted at 2022/08/01 13:12:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | mod | 日記
2022年07月30日 イイね!

bootmod3 ログの取り方

概要
ECUチューニングをした挙動をログで確認するための手順です.
ログの読み方を書こうかなと思ったのですが,その前に取り方もまとめようと思いました.
bootmod3 を使っているのでそれに沿った説明ですが,MHD や MG Flasher でも似た機能は提供されていると思います.JB4 もログを取れるらしいのですが,こちらはサブコンという別種の機器で利用経験もないため,ログとして同じ情報がとれるのかは分かりません.

ログを見る目的
基本的には調子良く走っているかや不具合がないかの確認が目的です.ログを確認すると良さそうな場面は
- MAP を変えたときや新パーツ取り付けたときに変更前後のログを確認
- Custom MAP 作成時に現在のパフォーマンスや伸びしろを確認
- 点火系などの経年劣化するパーツの消耗具合について情報をとりたい
といったものが挙げられます.

ECU を書き換えたら必ずログを取らないといけないという訳ではなく,自分でクルマの状態を確認したい方におすすめという程度です.特に OTS MAP を利用している場合は (純正には程遠いものの) 利用実績がそこそこあるので,ログ確認を通じて問題を探さないといけないといった心配は過剰です.元売り系以外のガソリンスタンドを利用しているなどの事情で燃料の品質が利用の MAP に影響がないかを確認したい場合などはログを取ってみると良いと思います.

使う道具
MAP を書き込むために使う道具があれば良いです.例: ラップトップ PC と OBD-2 アダプタ
自分はログを取る作業はスマホの方が楽なので,上記アダプタと下記のアダプタで iPhone をつないで bootmod3 アプリを利用しています.

事前準備
実際にクルマを走らせる前に,次の2点を準備しておくと良いです.
a) どこでログを取るか決める,
b) bootmod3 の設定を確認.

ログ測定場所
400m以上の見通しの良い平らな直線道路をご用意ください.クローズドの滑走路とかがベストです.下記の操作方法を見るとわかりますが,大体 130km/h 以上まで加速します.シャシダイを使うという作法もあります.

ソフトの設定
iOS 版の bootmod3 アプリを例にしますが,PC からブラウザで見ても大体同じです.
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メニュー画面がこんな感じです.ログをとるときは (1) の Dashboard という画面で行います.(2) Datalogs からこれまで取ったログを見ることができます.(3) の赤ポチアイコンは IGN OFF を示しており,IGN ON やエンジンをかけると青くなります.
自分はまずスマホとクルマをつないでいない状態で bootmod3 アプリを立ち上げてログインしておき,その後クルマにつないで (3) を青ポチ状態にします.

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(2) Dashboard 画面に入ったところです.各種センサ値が並んでいますが,この画面では車両につながっていないので全部 0 です.クルマにつないでエンジンがかかっているとピコピコ動きます.次の画像は右上の設定ボタンを押したところです.

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ログ取得に関する設定画面です.上部にタブがいくつかあり,そこでどのセンサの値を表示・記録するかを選べます.特に思い入れがなければ初期設定で良いと思いますが,Default Channels を全選択,Advanced (RAM) Channels では (RAM) Ignition Timing Corr. Cyl. 1--6 (エンジンの気筒の数だけ) を選んでおくと良いと思います.
下部は自分は利用しない機能なのですが,アクセルの踏み具合で自動的にログ取得開始をしてくれる機能です.画像では 40% 踏み込むと 8 秒間記録するようです.秒数は 5 秒ぐらいでも良いかもしれませんが,長めが無難かもしれません.

ログ取る手順・操作方法
PC/スマホとクルマをつないでログの取得場所に来たら次の手順で取ります.
0. 走行モードを Sport+ に設定,トラクションコントロールを切る,シフトを M に入れる.
1. スマホの bootmod3 アプリの Dashboard 画面でダブルタップ (記録開始)
2. (8速ATの場合) 3速に入れた状態で 2,500 rpm ぐらいから床まで踏み 7,000 rpm まで回す
3. クルマを安全に停止させてスマホ画面をダブルタップ (記録停止)
これで Data Logs の一覧に追加されるはずです.

下記は補足です.
- トラクションコントロール: クルマが滑ってる様子のアイコンがついた OFF ボタンを長押しすると切れたと思います.DTC というのかな?
- ギア: トルクリミッタが効かずギア比が1以上の一番下のギアが3速なので上記ではそのギアを使う例にしました.8AT の場合は6速まではギア比1以上のようです.6MT だと3速か4速が良さそうです.2速でも良いかもしれません.
- ベタ踏み: ECU で最も制御に変更がなされているのがフル加速状態なので,そのログをとっています.普段乗り状態でもログを取ることは出来ますが,使用している燃料のオクタン価が妥当か,といった情報は普段乗りログからは読み取れないようです.普段乗り状況では純正の制御を使いまわしており,燃費・排ガス排出を最適化するためにノッキングぎりぎりの点火制御をしているため,のような説明をどこかで読みました.

まとめ
需要がどれぐらいあるか分かりませんが,bootmod3 でのログ取得手順を書きました.クルマの様子の変化に気づくことも時々あるので,いじった効果を見る手段としても利用できると思います.

続き: 読み方
Posted at 2022/07/30 21:34:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | mod | 日記

プロフィール

「全bimmer50周年M奴つけてる。つけてないのはお前だけ。」
何シテル?   08/02 11:52
道の駅で各地のクラフトビールを買うのが好きです。 よろしくお願いします。
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