まず、CP3インスパイアは物好き以外はオススメいたしません。アメリカ等でアコード8世代として大衆車として売れまくった車だから、信頼性は高いだろうと思っていたのですが、甘かったです。乗り手を選ぶ車だと思います。理由は以下の通りです。
①経済性
・レギュラーガソリン仕様、VCM(気筒休止システム・・・パワーが不要な時は6気筒から4気筒、3気筒に変化する)が付いているとはいえ、街乗り燃費は5~8km/L、高速では10~15km/Lです。原油高の今、お財布にやさしくないです。
・自動車税は、最新のH25年式でも13年経過車のため66700円(1年あたり)。自動車重量税も、車両重量1600kgのため、13年重課で45600円(2年あたり)。
・搭載されているJ35Aエンジンは、タイミングベルト交換が10万キロごとに必要です。ウォーターポンプやプーリー等も交換すれば、工賃含め10万円ほどはかかるでしょう。スペースが狭いですし、壊してしまいそうなのでDIYはしたくないです。
②故障すると高額・整備性悪
・フロント足回りのコトコト異音(気温が高い時期、発進時や低速時に発生。ジャッキアップ直後は一時的に消滅する。)
→10万キロほどで発生し、フロントナックルに圧入されているロアボールジョイントの交換で解消しました(CL/CU系アコード、RB系オデッセイ等と構造は一緒)。ナックルからボールジョイントを抜いて圧入する作業が必要なので、ロアアームごと交換というわけにはいきません。DIYは難易度が高いです。工賃が高くなることに注意です(ディーラー工賃は左右で3万ほどだったと記憶)。
・VSAモジュレータ(いわゆるABSモジュール)故障による警告灯(ブレーキ赤・ABS・VSA)
→13万キロちょっとで発生しました。ブレーキとABSの警告灯は車検に通りませんので注意です。中古モジュレータ交換によって一時的に警告灯は消えましたが、ブレーキ関係の為ちょっと不安です。新品は20万超えです。海外のYouTubeを漁ってみましたが、この世代のホンダの持病のようです。
・パワステポンプ、エアコンプレッサー
→定番のようです。電動パワステではないので、オイル漏れ等に気を使う必要があります。
・ATのシフトショック
→特に冬場の冷間時は、シフトショックが大きいです。また3速から4速への変速時(時速40km/hくらい)に、ブーンという音と共に変速遅れが生じることがあります。故障予防のため、ATFを2万キロごとを目安に交換するようになりました。
・エンジンオイル滲み
→J型エンジン全般でしょうか、どうやらオイルポンプのシーリングから?滲むようです。オイルパンに垂れてきます。タイミングベルトを外したりしないとアクセス不可のようです。全合成油を入れると悪化する傾向があったので、今はホンダ純正の鉱物油(ULTLA LTD 5W-30)に漏れ止め添加剤を追加して、滲み程度で落ち着いています。
③高級感や装備
・CP3に高級感を求めるとがっかりすると思います。USアコードなだけあり、大味なアメリカの大衆車です。アメリカでアキュラブランドで売られたCU2アコードの方が、装備が充実しているのでオススメです。またエンジンはオデッセイ等にも搭載されたK24A(2.4Lのi-VTEC)で、J35Aよりも信頼性や経済性に優れます。なお足回りの構造はCP3とほぼ同じです。
・ドアを閉める音が安っぽかったので、すぐにデッドニングしました。ロードノイズの低減、オーディオの音質向上にも繋がります。
④VCM(気筒休止)
・走行負荷が小さい時に、6気筒から4気筒、3気筒に変化するシステムで、燃費が伸びます。4,3気筒での燃焼時の振動吸収のために、アクティブエンジンマウントという特殊なマウントが採用されています。エンジンの機構が複雑になること、消耗品であるエンジンマウントが高価であることがデメリットです。
・特にアメリカ等においてですが、VCMキャンセラー(常に6気筒で走行するように改造する装置)が売られるほど、一部消費者の間でVCMの評判が悪いようです。オイル消費やプラグのオイルかぶり、エンジンマウントの消耗といった問題があるようですが、日本とは環境等も違いますし、真偽も不明です。13万キロ以上走っていますが、VCMによる不具合の実感はないです。
・KB2レジェンド等にも搭載されているANC(アクティブノイズキャンセリング)も装備されています。サブウーファーを繋ぐ際はハウリング防止のために、ANCのマイクの端子を外す等、ANCを無効化する必要があります。
デメリットばかり挙げてしまいましたが、今乗り続けているのは、それを上回る魅力があるからです。
①運転の楽しさ
・油圧パワステによるダイレクトなステアフィーリング、レスポンス良く官能的な音を奏でる3.5L自然吸気V6、前後ダブルウィッシュボーンの足回りにより、山道でも高速でも街乗りでも楽しく走れるドライバーズカーです。とにかく低速からトルクがあり、アクセルを開けなくてもグイグイ進むので、運転していて楽です。0-100は6秒台で十分速く、アクセルべた踏みは怖いです。また、手動サイドブレーキなのがアナログで安心感もあって好みです。
②VCM(気筒休止)
・内容はデメリット欄で述べた通りですが、機構としてはとても面白く、諸刃の剣といえると思います。特に高速巡行などでECOランプが点灯するように走行し、燃費を伸ばしていくのが楽しいです。定速クルコンは標準装備、ACC有のパッケージもあります。3、4気筒で走っていても気づかないVCMはすごいと思います。高速だけなら航続距離は1000kmぐらいいくのではないでしょうか。
③デザイン
・エクステリアについて、余計なプレスラインや主張の激しいグリルがなく、ホイールのデザインが車体とマッチしており、シンプルに美しいと思います。何度見ても飽きないです。
・インテリアは好みが分かれると思いますが、シンプルなアナログメーター、ウッド調の渋い内装、ボタン場所のわかりやすいナビやエアコン、シートヒーター(本革OPのみ)。また後席やトランクが広く、4名での旅行も余裕です。トランクスルーもあるのでスキー板を載せる時などは重宝します。