社外イグニッションコイルの恐ろしさ
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
今年の1月エンジン不調が発生したことがあります。
整備ノートにはその詳細が書いてありますが、シリンダヘッドからのエンジンオイル漏れ、それがイグニッションコイル故障を招き、1気筒で失火が起こったのです。
当時8000円くらいの社外イグニッションコイルに4本全て交換しました。
それからおよそ1000キロくらい走行したところで、別のエンジントラブルが発生しました。
1. エンジン警告灯の点灯:何度リセットしても暫く走行すると再点灯。 一度はカーブを曲がって登り坂で少しアクセルを踏み込んだところで点灯。
2. 加速不良:特に高回転が求められる上り坂でアクセルを踏んでもエンジンが吹き上がらず、スピードも出ない。
3. 息継ぎ・ガクガク:これも主に上り坂で発生。 特に減速してカーブを曲がってから加速するためにアクセスを少し踏み込んだところで発生。
4. 突然急発進:中々加速ができず、ずっとアクセルを踏んでいたら突然吹き上がり始め急加速する。
5. 暖気状態で発生:エンジンがかかって温まるまでは発生しない。
等の症状がありました。
2
色々調べたところ、O2センサーが疑わしかったです。何故なら、エンジン警告灯の点灯の最も多くの原因はO2センサー不良で、かつ、O2センサーはエンジンが温まってから働くからでした。
一応、自己診断モード(エンジンチェックランプの点滅の回数でエラーコードを表示)でチェックしたところ、0350(イグニッションコイル異常)でしたが、エンジン不調時の振動がなく、加速不良が発生する時以外はアクセル反応がよかったからです。
そして、社外イグニッションコイルとはいえ、わずか交換して1000キロくらいで壊れることはないだろうと思っていました。
結局エラーコードを無視し、さんざん苦労してO2センサーの交換に何とか成功しました。
3
O2センサー交換後、暫く同じ症状は再発せず、これで直ったかと思ったら、カーブを曲がった直後、登り坂を上るためにアクセルを踏み込んだら、ガクガクし加速できなくなり、エンジン警告灯も点灯したのです。
絶望的な気持ちでした。
4
みんカラのおたらふぇさんやebaoさんにアドバイスを求めていたら、社外イグニッションコイル不良の可能性があるという情報を頂くことができました。
イグニッションコイル+高回転で検索したら、イグニッションコイル故障の症状として失火以外に上り坂等での加速不良もあることがわかりました。
そして日産ディーラーにも行ってチェックしてもらいました。
あまりにも古い車だったせいなのか、対応は親切だったものの、詳しい説明はなく、ただ修理代が10万円前後かかりますということでした。 「イグニッションコイル不良ですか。 そうだったら四つの中でどれですか」と聞いたら、「そうですが、四つの中でどれなのかは特定できません」という回答でした。
本当に特定できなかったのか、特定したくなかったのかわかりませんが。。。
その10万円の内訳は、
タペットガスケット交換
吸気マニホールドガスケット交換
点火プラグ・イグニッション交換
だろうと思います。
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ディーラーからもイグニッションコイル不良だと言われたので、これで恐らく私が交換に使った社外イグニッションコイルが粗悪品だったんだろうと思うようになりました。
私が買った社外IGコイルは今もアマゾンで販売されていたので、販売元のエ〇〇社にクレームを入れて返品を求めましたが、予想通り、「一週間以内の初期不良のみ対応」という返事がきました。
初期不良しか対応しない商品は、買ってはいけないと思い知らされました。 特にイグニッションコイルみたいに純正品と社外品の品質の差が激しいケースはですね。
こちらは私が買った社外イグニッションコイルです。 特に見た目で粗悪品かどうか判別はつきません。
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イグニッションコイルをどれに交換しようかと考えていたところ、YAHOOオークションで利用距離5万前後の中古の純正IGコイルを買おうとしましたが、いずれも10万キロ超えているものばかりだったので、辞めました。
結局、2年4万キロ保証が入っている日立製の社外IGコイルを買うことにしました。 これは1本あたり大体6~7千円で、先日取り外した純正のIGコイルの中で3本は使えるはずだから1本のみ買おうかと思いましたが、念のために4本を購入しました。
モデル名:U13N04-COIL
純正品番:22448-JA00C
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外した純正品を再利用するためには、4本の中でどれが不良なのか突き止める必要がありました。
おたらふぇさんからアドバイスを参考にし、4番のシリンダーを利用して検証することにしました。
左から1~3番までは、上に吸気マニホールドが被さっているため、それを取り外さないとイグニッションコイルを外すことができませんが、4番だけは可能でした。
四つの純正IGコイルを交換しながら検証したところ、不良品を見つけることができました。
不良品を入れるとエンジンが激しく踊るのですぐわかります。
8
見た目でも、これがリークの跡だろうと思っていましたが、検証しても同じ結果でした。
ちなみに、故障イグニッションコイルを判別するために、デジタルマルチテスターを買って抵抗値も計ったのですが、全て同じくらいだったので、判別できませんでした。
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もう吸気マニホールドを取り外すのが3回目になり、動画など見なくてもできるほど大分慣れていますが、ネジを無くしたり間違えたりしないように、写真のように段ボールにドライバーで穴をあけてそれぞれのネジがどこに付くものかなどをコメントし保管します。
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ようやく粗悪の社外イグニッションコイルを外すことに成功しました。
不思議なことに緑色の蛍光物質が付いていて驚きました。恐らく高熱によって中に入っている何かが解けて漏れてきたのではないかと思います。
さすが、粗悪品。
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外した点火プラグの碍子のところにも緑色の蛍光物質が付いていました。 これが点火プラグから漏れてきた液体ではないはずです。
まるで、点火プラグでエイリアンを刺したような感じです。
残念ながら、2月にタペットガスケットを交換したにも拘わらず多少エンジンオイルがプラグホールに漏れているようで、少し濡れていました。
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取り外した正常の純正イグニッションコイル3個と日立製のイグニッションコイル1個を使って交換し、部品を全て元通りにも戻して作業は完了しました。
エンジンをかけてみたら、エンジン不調などなくアイドリングも安定していましたが、念のために、
1. 全閉学習
2. 急速TAS学習
3. エンジンチェックランプのリセット
を一通り実施し完了となりました。
その後テスト走行として、上り坂でエアコンをつけたまま加速するなどの多少過酷な走行を15キロくらいしたのですが、問題ありませんでした。
これで多分直ったのではないかと思います。
というわけで、保証が付いていなくメーカーもわからない社外イグニッションコイルを買ってはいけないということを思い知らされました。
(当たり外れがあり、社外IGコイルでも5000キロ以上問題なく走行しているケースもあるらしいです)
私の場合、車を知人に二日貸したのですが、相当負荷をかける運転をしたのか、返してもらった翌日からトラブルが発生しました。 貸していなかったとすればまだトラブルなく乗れたかもしれません。
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