このころのスバルのターボ車の持病ともいえるブースト0.5病
人によっては不治の病なんて呼んでいたりしますね。
gcの頃からBHとかGDの頃までのスバル車ではそれなりに発症例を見る気がします。
そもそもブーストが上がらなくなる原因ですが,ECUがブースト制御をやめてしまうことによるものが多いです。アクチュエータが開きやすくなる制御で固定されてしまうイメージですかね。(まちがってたらすみません)
ECUがブースト制御をやめてしまうのにも原因があって,よく聞くのは
・オリフィスの詰まり
・ソレノイドの故障
等によりフェイルセーフモードに入ってしまうというものです。まぁ機械的な故障というやつですね。
オリフィスは吹っ飛ばしてしまったので適当なものと新品交換
自己診断かけてもソレノイドは正常
アクチュエータの動作も手で触って問題なし
機械的な故障はなさそうでした。
それに加え,フェイルセーフモードに入ってしまうと一般にはECUリセットをかけない直らないと言われているのですが,不思議なことに自分の場合は走りながら直ったりまたダメになったり...でした。
https://x.com/hamuh4mu/status/1701690751225356792?s=20
そこで自分が考えたのは,
ECUの学習値が関係しているのでは?ということです。
スバルのECU(少なくともデンソー系)にはIAM(ignition advance multiplier)という学習値があります。直訳すると点火進角乗数というもので,BH等の16bitECUでは1~16,BP等の32bitECUでは0~1.000までで表され,数字が高いほうがいい状態を表しています。ノッキングを感知するとこの学習値は低下し,点火リタードが入るため遅くなります。
openport2.0を入手し,romraider logger(btSSMってスマホアプリでも可)でログをとってみると,全開時にゴリゴリIAMが下がっていることが判明。
そしてIAMが実験開始時点の9→4→2と下がった瞬間にECUがブースト制御をやめていることが判明!
wastegate duty cycleが急に0になっているのが分かると思います。
ECUのマップも色々見てみたのですが,
boost control disableという項目があり,純正だとIAMが6以下になるとブースト制御をやめて,8まで戻ったら再開するといった設定になっています。
と,ここまでで自分の車の0.5病の表面的な原因は解明できました。が,なぜこのノッキングが発生しているのかは未だに解明できていません。
・そもそも本当にノッキングしてるのか?(ノックセンサ不良ではないか)
・ノッキングしてるとしたらなぜ?カーボン?プラグ?エアフロ特性ズレ?
疑問は山積みです。。。
とりあえず,DENSOのECUにおける0.5病はこんな原因もあるよーというお話でした。
疑問点等あれば遠慮なくコメントください。
あ,ちなみにIAM低下すると燃調マップも切り替わって,全体的に濃くなるので若干燃費も落ちるかと。
ブログ一覧 | クルマ
Posted at
2023/12/21 14:09:46