最初に「バスの衝突後の前進加速の影響(1)~(3)」のグラフの見方ですが、グラフ上方がバスの前進方向、黄色の曲線が衝突直後からの各タイヤの軌跡、赤の曲線はバスの右前角部の軌跡の計算結果を図示したものです。
計算式は、先に示したものを使用しています。
(1)~(3)では、バイク側の衝突直前の速度とバスの角度を固定し、バスの前進速度のうち、衝突後の最高速度がスリップ軌跡にどう影響するかを示しています。
なお、(2)や(3)のグラフは、時刻1.3秒までしか計算していないので、それを超える部分についてはグラフが出力されていません。それでも、カーブ形状は見て取れると思いますので、参考にはなると思います。
まず、バスの前進速度が低くなると、軌跡のコーナー部分が小さくなっているように見えると思います。逆に、横方向への直線的な部分が増え、その角度が浅くなっているとも言えます。
つまり、このスリップ軌跡の前提として、バスは停止状態で衝突したとしても、スリップ(スライド)中は加速をするなどして、それなりに前進していなければならないことになります。この点については、バスが発進しようとしていたという証言もあることに着目し、運転手がブレーキを離してアクセルを踏もうとしていた瞬間に衝突した結果、衝突の衝撃で思わずアクセルを踏み込んでしまったものと考えています。
Posted at 2008/02/19 02:23:50 |
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