自動車に限らずデザインと言うのは、デザイナー達が意志や意図をもって拘りを最大限表現する為に日々アイディアを練ってその中の一部が世に商品化されていくものだと思います。開催終了しましたJMS2023でも各メーカーのコンセプトモデルがそれこそ各メーカー毎のイロを出したきたと思わせましたがその中から市販化に漕ぎつけるモデルやそのノウハウの一部が市場にフィードバックされたりすることでより未来感の演出もされたりそれらが街を行き交うことで先進性を感じたりすることもあるのではないでしょうか。余りに突き抜け過ぎていると時代錯誤感は出てしまいますから今があって近未来がある、そして遠い未来に繋げていくといった過程をもデザインを通して感じていきたいものです。
私自身はデザインを一から起こす等と言った能力は微塵もありませんが、完成品を見てこれは素晴らしいですとか私ならこうするな…等と言った全体を見て自分の好みのツボに嵌るかを選定することはあります。それこそ人気モデルのデザイン性もそうですが例え人気が無かったとしても私自身に刺されば他人の人気指標などどうでもいいことですから勿論先立つものの都合はありますがその範疇の中、或いは少し位ならオーバーしてもいいからこの車が欲しい!と心を震わせるような市販車両が今後登場すればそれこそ手にする動機となり得ますから今後の未来を楽しみにしつつも現愛車達と末永いカーライフをエンジョイしたいと思っています、(;^_^A
デザインもそうですが、小生が手にする車を選択する際に重要視するポイントの一つに外寸がございます。全長×全幅×全高が正にそれですが、個人的にどうしてもう少し何とかできなかったのか…と思う所が残る車両がこざいます。小さなサイズを膨らませるのは簡単なことでしょうが、大きなサイズをシェイプしていくのは恐らく難題だとも思います。或いは規格上制限の付く(それを言うと全ての自動車に寸法上限はございますが)軽自動車は全長×全幅について言えば殆どの市販車両がMAXサイズ使い切っているので全高競争の中でし烈な争いみたくなっていますが、小型乗用車や普通乗用車(今は何とかセグメントといった表現をすることが多いのでしょうが)その車両クラス毎で微妙だと感じる寸法の車が存在します。それが、例えば全長4m3㎝等に代表されるこの場合ですと
何故あと4㎝程度切り詰められなかったのか問題
恐らく上記の事例で行くと元々4m3㎝のお車をあと4㎝短縮するとそれこそずんぐりむっくりな出で立ちになるのかも知れませんし、衝突安全基準上その僅か数センチが物凄く大事になってくるのかも知れません。或いは車格を表現する都合上どうしても越えなければならない壁がそこにはあるのかも知れません。理由事情は私の知るところにはありませんが、何故そんなことを思うのかと言えば、
全長の場合、多くはフェリーへの積載料金区分が変わってくる
から。もとよりフェリー等利用しない方については正直駐車場問題と取り回しの兼ね合いをクリアすれば大台(この場合4m)を超えようが超えまいがそこに関心は持たれないと思います。その微妙な全長差によって支出金額に変動があれば勿論それでフェリーの利用有無を変えるような方は多くはないのかも知れんせんが何となく庶民感情として損した気分になるのは気のせいでしょうか。
4m3㎝とかにするのであれば、別にそのお車自体4m50㎝でもいいじゃないですか、爆。その方が居住空間や荷室空間もより多く取れそうですし。かつて5ナンバーとか3ナンバーだとかの区分けで自動車税額が変わっていた時代がございました。今のお若い世代の方はその存在自体をご存じないでしょうが、その税制が改正され今の排気量区分に移行した翌年にはそれまで5ナンバーフルサイズボディだった小型乗用車が前後のバンパーをワイド化(伸ばした)して3ナンバーサイズにしたといったこともありました。それに伴いエンジンもより大きなエンジンを搭載するモデルもありましたが、現状同様2000㏄に留まるモデルもございました。或いは、記載変更をして(違法ながら変更届け出をしないユーザーも居ましたが)それまでのノーマルバンパーからワイドバンパーに換装して上位モデル風にカスタマイズ(と言っていいのかはさておき)される方を多くお見掛けしました。最近は専らバンパーサイズが車両クラスに変更が生じる程のグレードにより異なるといった仕様の現行モデルはおそらく無いと思います(デザイン違いは今でもあります)が、そんな時代も過去はあったという事です。
フェリー台云々なんてそんな貧乏くさいこといちいち言うなよ・・・と思われる方も勿論いらっしゃいましょうが、現実問題としてデザイナーさんはあくまでデザインをするお仕事ですからそのデザインである結果がその寸法となったといった言わばサイズは後付けの理由なのかも知れません。或いは、そもそも論日本専売モデルとしてでなくグローバルモデルとしてであれば態々市場の小さな日本に照準を合わせる必要が無いのかも知れません。サイズ論争を提起すると、排気量論争(1500㏄か1600㏄等といった区分が変わる領域の問題)も噴出しそうですがそれは置いておいて!?、我が愛車であるカローラとしては10代目、アクシオとしては初代モデルであるお車は言わずと知れた今では数少ない5ナンバー専用モデルでございます。その後継モデルである二代目アクシオも最後の5ナンバー専用モデルであるカローラとして規格維持となりましたが、その次世代に当たる現行モデルについてはグローバル化と相まって初の3ナンバー専用ボディーとなったことはご存じでしょう。寸法比較を列挙しておきますが、
12#系セダン2WDモデル
4,365×1,695×1,470 ※前期モデル
4,410×1,695×1,470 ※後期モデル
14#系セダン2WDモデル(所有グレード)
4,410×1,695×1,460
16#系セダン2WDモデル(併売現行カタログモデル)
4,400×1,695×1,460
21#系現行セダン2WDモデル(4WDモデルもサイズ差なし)
4,495×1,745×1,435
※表記は全て全長(㎜)×全幅(㎜)×全高(㎜)
歴代カローラを見てきた方は何となくイメージも沸くと思いますが、私の個人の感想ですなお話し、12#系前期モデルはタマゴ型した全長短く全高高いコロコロした印象、12#系後期モデルはストレッチしたせいかタマゴな印象を払拭。14#系は12#系後期モデルと寸法はほぼ変わらないものの随分と大きくなった「印象」をもったもの、16#系はこれも先代モデルとほぼ寸法が変わらないものの随分と小ぶりに見えたもの、21#系はそれはそれはご立派なサイズになりました。これも現行モデルの開発エピソードに一般ユーザー向けには5ナンバーに拘る理由が薄れつつあるといった事が言われていましたが、既存の販売形態で行くと16#系、つまり5ナンバーサイズのカローラと併売されている状況もあることからこういったグローバル化に舵切りができた背景もありましょうし、今回のモデルチェンジで全幅の拡大で3ナンバー化となりましたから現実問題として50ミリ先代モデルより拡幅したことでも大きくは取り回し性は変わらないだろうといった判断がされたとの事でした。確かに見た感じや気持ちの部分では拡大化したようにも印象を受けますが、実際寸法を比較すると極端に大きくは変わっていないとも言えると感じられます。それでも数値上のお話しと見る者との印象とは必ずしもイコールにはなりませんからたかが1㎝変化があることでも随分与える印象は変わるとも思います。どっちがいいかなんて言うのはその方次第なところ、実際触れて乗って差を感じるかを体感することでジャッジするのが一番なのかも知れません。
色々お小言言いましたが、小市民的な考えをすると区切りを僅かに超えるような例えば寸法であったり排気量であったりというのは、使用の過程や維持管理等に伴うランニングコストに差が出てくるという観点から見て出来れば超えてしまう一線までに留めて頂ければ嬉しいなと思います。それなら1クラス下の車種を選べばいいじゃん!等と言った意見もありましょうが、たまたま私がオーナーになりたいと心揺さぶられた車が仮にそういった狭間だとするならばちょっぴりどうにか…という気持ち的な話であってそれらを全否定する話しではありませんので念のため勘違いされないようにお知らせしておきます。14#系カローラセダンでも、1,500㏄モデルと1,800㏄モデルとがあり、私は維持管理上の観点から1,500㏄モデルを敢えて選択しています。上位モデルにしか設定のない装備的な魅力があるのは重々承知していましたが、何処かで線引きをするなら私の場合は1,500㏄モデルと相成りました。これが例えばお人やニーズによっては狭間の費用的負担の大きな方であってもそれを超える魅力がそこにはある!とお思いになれるのであればそれは全然選択の自由です。かつてはテンロク競争!なんてお話しもありましたが同じ車体で同じボディサイズで載ってるエンジンが違うんですね。車種にもよりますが経済性を重視した1,300㏄モデル、バランスを重視した1,500㏄モデル、より力強さを求めた1,600㏄モデル等といったバリエーションがあり、一般大衆には1,500㏄モデルが刺さりましたが走りを重視する顧客層には1,600㏄モデルが圧倒的に支持されたものです。その後は下位グレードも綺麗なボディが残っていたが故にハイパワーエンジンに載せ替えられる「箱」として重宝がられましたが、それはごく一部の熱狂的な層にのみ分かるお話しです、(;^_^A。
顧客の数だけ重要視するポイントは違いますよ、というお話しでした。
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2023/11/09 17:00:54