
フェアレディZ(RZ34)の納車はようやく進み始め、噂では2024年度中に、現在オーダー済み顧客への納車を完了させるようだ。発売からもうすぐ2年経過することもあり、アフターパーツも増えつつある。

BLITZ TUNING ECUはクランク出力500馬力を発生
VR30DDTT型エンジンは、ECUチューニングのみで100馬力以上のパワーアップが可能だが、まずは純正ECUの特性について理解したいところだ。そこで、BLITZ社のシャーシダイナモ計測結果(Normal)を元に、最適なシフトアップ回転数を探ることにした。

横軸がエンジン回転数、縦軸がトルク×ギア比を表す
BLITZ社のシャーシダイナモ計測結果(Normal)から、エンジン回転数ごとのトルクを抽出。クルマの駆動力はトルク×ギア比で決まるので、この値を縦軸にしたものが上のグラフだ。1速から6速まで、駆動力を色分けしている。
グラフの縦軸が高い位置にあるほど、駆動力が高い状態と言える。例えば、3速7000回転よりも、4速5500回転は駆動力が高い。つまり、VR30DDTT型エンジンにおいては、低速ギアを引っ張りすぎると加速が悪くなるのだ。
では、いつシフトアップすれば、最適な加速が出来るのだろうか?簡単に言えば1つ上のギアと、駆動力が同じになる回転数で、シフトアップすれば良い。これをざっくりとグラフに書き込んだ。

最適なシフトアップ回転数と、シフトアップ後回転数をピンク線で表す
※エンジンの回転落ちは、greeco automobile様の記事を参考に算出(https://car.greeco-channel.com/nissan/fairladyz/)
グラフから最適なシフトアップ回転数を読み取ると次のようになる。
1速6800回転シフト→2速4200回転
2速6500回転シフト→3速4500回転
3速6200回転シフト→4速4900回転
4速6200回転シフト→5速4900回転
5速6200回転シフト→6速4900回転
また、レブリミット7000回転シフトの場合と駆動力を比較した。

7000回転シフトでの回転落ちをグレー線で表す
レブリミットまで引っ張ると、ピンク線とグレー線の間の領域において、駆動力が劣っていると分かる。一方で、特定速度までのシフト回数を減らす意味においては、7000回転まで回す意味がある。
と、長々考察してきたが、公道でZを走らせる分には、どの速度どの回転数でも十分な加速をする。しかし、エンジンの一番美味しい部分を知ることで、クルマとの一体感をより高めることが出来ると思う。
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Posted at
2024/04/04 21:53:08