SIERRA 甘甘デフ・DIY調整……ギクシャク解消
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
FORD・SIERRA のデフが使われてます。
いつかは、機会を見て、やってみたいと、
思っていましたが、長く放置していた事……
デフのギクシャクに起因の不快な駆動感を、
運転中に、四六時中、影のように付きまとう
微細な 「揺さぶり感」 「もたつき感」 を、
DIYで、なんとか解消を……
デフを車体から降ろし、分解、ダイヤルゲージ
を使用する、本格的な調整作業ではなく、
簡単に、アジャストする方法は?……
FORD・SIERRA のデフの構造や仕様を、
ネットで確認してみると……
①リングギアとピニオンギアのバックラッシの
調整、と
②リングギア・左右ベアリングのプリロードの
調整は、
リングギア・左右のベアリング・キャリアの
締め込みや緩める度合いで調整可能とのこと。
但し、正確なノウハウの情報は、
見つける事が出来ないままだったので、
ダメな場合は、元の状態に戻すだけ。
ここが、我流の醍醐味、自己責任、自己解決。
(^_^;
2
先ず、ベアリング・キャリアのクラウン部を
固定しているロックプレートを、T50トルクス
で外します。
何故か? 指定の「T50」では大き過ぎて、
ボルトの勘合凹部に微妙に合わない……
「T48」とか「T47」とかの、規格外?
インチ規格?のサイズ?のようでした。
仕方なく、T50レンチの先端部を切削。
3
左側のベアリング・キャリアのクラウン部と
デフケースに調整前の位置を示す合印を付加。
リューターで彫り込み、ペイントでマーキング。
FORD・SIERRA のデフの調整方法は、
シムを入れ替える方法では無く、
ベアリング・キャリアのネジ込み度合いで、
リングギア左右のテーパー・ローラー
・ベアリングを微妙に左右へ移動させて、
クリアランスを調整する仕組みです。
それと、調整前に、デフケースの
「底と、左右のサイド・フランジの付け根」の
温度を、走行直後に放射温度計等で計測して
おくと、調整後の良否・判断に役立ちます。
4
右側のベアリング・キャリアのクラウン部と
デフケースに調整前の位置を示す合印を付加。
リューターで彫り込み、ペイントでマーキング。
ちなみに、デフに何か不具合が出ていて
調整するのでは、有りません。
異音も無し、振動も無し、
LSD にも不具合は無い状態です。
5
調整は、左右の
ベアリング・キャリアのクラウン部を
回すだけ、ですが、微妙な加減・要の作業です。
道具はSST工具が欧州には有るようですが、
オイルフィルタープライヤーを使うと、
クラウン部を円滑に把持、回動出来そうです。
(クラウン部の外径は、≒100mm程です)
●ストレート製 オイルフィルタープライヤー
57~127(mm) 12-1093 が使い易いかも?
http://www.straight.co.jp/item/12-1093/
ベアリング・キャリアの外周の「Oリング」
が経年劣化?等で固着している場合は、
CRC等を塗布の前処理を……
最初の回動は渋くても、後はスムースに
回せると思います。
6
●肝心のアジャスト要領について……
ベアリング・キャリアのクラウン部の山は、
20山有ります。
この「山と山との1間隔、回動の大きさ」を
「1山」単位(角度では18度・単位)とします。
「ベアリング・キャリア」は「BC」と
略記します。
(1)右側のBCを、2山~3山程・緩めます。
(右BCを右方向に移動させる)
(2)左側のBCを締込み、リングギアと
ピニオンギアが強く噛み込み、回動しない
状態まで絞め込む。
(左BCを右方向に移動させる)
ドライブシャフト、プロペラシャフトの
付け根を手で回し、不動を確認。
(3)上記(2)の状態から、左側のBCを
「1.2山 ~ 1.6山程」 緩めてみます。
リングギアとピニオンギアのバックラッシの
調整終了。
ギアの形状や摩耗状態、仕様の差異等で
調整度合いに個体差が有るかも?です。
調整の実行は各位の判断と自己責任で。
7
(4)上記(3)の状態から、右側のBCを締込み、
リングギアの左右のテーパー・ローラー
・ベアリングが、左右のBCで挟み込まれ、
リングギアが回動出来ない状態にする。
ドライブシャフト、プロペラシャフトの
付け根を手で回し、不動を確認。
(5)上記(4)の状態から、右側のBCを
「0.6山 ~ 1.0山程」 緩めてみます。
リングギア・左右ベアリングのプリロードの
調整終了。
ギアの形状や摩耗状態、仕様の差異等で
調整度合いに個体差が有るかも?です。
調整の実行は各位の判断と自己責任で。
本件の事例では、デフの中身は、
「ZF製LSD」が装着されてます。
8
【 試走の結果 】
発進時、変速時、パーシャルからの
微細な加減速時を含めて、
「ギクシャク」の程度は、表現が難しい
のですが、 腰の左後ろで感じる
「 コク・コク、 コクン・コクン、
ガク・ガク、 ガッコン・ガッコン 」 など。
これらの 不快な駆動感は一気に消え、
円滑・スムースなフィーリングに変貌。
加えて、ミッションの入りも良くなったり。
デフ調整の効用は、とても大きかった。
調整の良否確認は、異音(高周波うなり音)、
振動(微振動含)、発熱(デフケース温度計測)、
燃費(従来と比較)、等の不具合の有無で。
2007年の購入当初から、このギクシャクの
駆動感が有る状態のまま、乗っていました。
今更の事ですが、もっと早い時期から、
デフ調整してれば、良かった、と思うばかり
で、 「溜息」 、なんとなく 情けない。(笑)
デフ調整の大切さ、効果の有り難さ、実感。 (^_^;
=================
【 2020.09.11. 追記 ↓ 更に調整 】
https://minkara.carview.co.jp/userid/359142/car/262977/6003595/note.aspx
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