
『LA型のうちの子は、EVC7君の力を借りると、どこまで快速仕様になるかな?』
の3日目です。
うちの子とEVC7君との相性も見えてきましたので、改善のポイントを探るべく、今日からは少しづつ本気モード?でトライです。
□初めに
①2日目の「かっとばしモード」では、キャップ制御に早く当たり過ぎた為、採りたかったデータに至りませんでしたので、今回は「バルブ制御値」は1Point ≒ 1kPa?と独断で仮置きし、テスト的にがっつり落として前回比ー10の、80Pointをセットしました。
EVC7君はこのバルブ制御値 + マップ設定値でポイントを計算して制御します。これで121kPaにはギリ当たらないと思うけど、どうかしら?
同じ理由で、ドロップダウン値も-5Point。キャップ制御に当たらないならマイナス設定も強気で行ってみようかと。
※再掲ですが、本件は『故意にブーストの垂れを作り出す為のテスト』ですので、お汲み取りください。
②データを採ってくれるノートPC君にも、ちゃんとシートベルトを装着です。
下にも座布団をセット。これでお巡りさんにも怒られないよね(笑)!!
ちなみにマップ設定も引き続き無しです。名古屋の春の気温も上がってきたので、今日の試走は6時台に早めました。
という事で3日目、れっつ・とら~いぃ~!!
□ 走ってみたら~?(データ編)
今回は主に『回転数(rpm)の上昇と、それに比例した"ブースト(kPa)の垂れ"の関連』について見て頂ければと思います。
【参考パターン①-1】
このスクショは、ブースト114kPa、3,900rpmからフルスロットルを約4.8秒間継続した結果、↓
【参考パターン①-2】
7,950rpmまで上昇していますが一方でブーストは91kPaに落ちています 。 ー23kPaは大きいですね。恐らくMT3速。
【参考パターン②-1】
このスクショも類似パターンです。ブースト114kPa、4,200rpmからフルスロットルを約3.9秒間継続した結果、↓
【参考パターン②-2】
8,040rpmまで上昇していますが、ブーストは91kPaに落ちています 。
ここも恐らくMT3速。例示はこの2件に留めますが、他の走行ログの傾向も同じでした。
とはいえ一方では、、
【参考パターン③-1】
このスクショは始動時の回転数rpmを大きく落としてみました。ブースト114kPa、3,240rpmからフルスロットルを約4.1秒間継続した結果、↓
【参考パターン③-2】
4,440rpmまで上昇していますが一方でブーストは113kPaですので、全く垂れは見られません。ここは恐らくMT4速です。
「そんなにゲタ部分を落とせば、そりゃそうなるさ」という突っ込みは(テストなので)お許し頂くとして(笑)、この結果(のみ)を踏まえれば補正マップのターゲット位置は、『スロットル開度99(全開時)域を中心に、4,000rpm~8,000rpm領域において、このー23kPa分を、"rpm × kPa(実際はPoint値)"の上昇(下降)を見ながら二次元マップに段階的+していく事』になります。シンプルです。でもね、、、
□”ブースト圧の垂れ”とは?
上記【参考パターン① , ②】の走行トレースは典型的な『高回転でブーストが垂れる』を表現しています。何故エンジンの回転数が高回転域になると、ブースト圧は下がってしまう(下がる傾向にある)のかな??
⇒ ブースト圧というのは、タービンが空気をエンジンへ押し込もうとする力(kPa)と、エンジンが空気を吸い込もうとする力(rpm)に関係し、シンプルに記せば『吸い込む力 = 押し込む力』の状態が、ブースト圧0(ゼロ)です。
なので、”ブースト圧の垂れ”を言い換えれば、『吸い込む力(rpm)より、押し込む力(kPa)が、(個体毎の)分岐点を起点とし、徐々に不足する(し始める)』事だと言えます。アクセル開度を上げれば比例してエンジンが吸気(≒排気)する力が高まっていきますが、それに比してタービン側がエンジンに空気を押しこもうとする力が負け始める(実際は+なので不足している訳では無い)事を表現するのが所謂”ブーストが垂れる”と言われるものです。
今日のうちの子で言えば凡そ、4,500rpm付近が『吸い込む力 >押し込む力』の起点である事が、今回のトレースを見て良く分かりました。
□それを補正する事が出来るEVC7君。とはいえ。。。
では、無邪気にEVC7君でブーストが下がらないように設定しても良いものかというと、以下の点に注意が必要です。
吸い込む力(rpm)と押し込む力(kPa)のバランスが大事になりますが、もう一つ忘れてダメなのは、”吸い込む力(rpm) ≒ 吐き出す力”である点です。
極端に言えば、吸気側ばかりアップデートして、排気側がついて行かなければ、数値上のブースト値は上がりますが、それでは燃調バランスが取れない為、ノッキングが起きやすくなり、ブーストが高いのに出力は逆に下がります。
それくらいで済めば良いのですが、圧縮された空気を送りすぎてしまうとタービン側か勝ちすぎた結果、エンジンは圧縮空気に耐えきれず壊れてしまいます。
一方で、トータルバランスに注意しながら徐々に調整すれば、超優秀なEVC7君の力を享受できるであろう事を、今日は理解できました。
※1:EVC7君は、設定次第で速度要素も取り込む事は可能です。
※2:上記rpmとkPaの関連は、かなりシンプル記載にしていますので、ご了承ください。
□ 走ってみたら~?(ドライブ感覚編)
2日目に比較すれば私的には平和な感じで、それはそれで悪く無いです。何よりも速すぎないので(笑)、スロットルも入れやすいですし、それに比しての加速感もグッドです。すこし贅沢を言えばMT2速で、もう少しガツンっと伸びてくれると良いなと思いますが、そんなこと言い始めたらギア比を変更する?云々になりますしね。なのでこの設定をベースに補正マップ設定の練習をしてみようと思います。
□やっぱり凄腕チューナーさんの感覚は凄い!!
西宮でのEVC7現車設定の際、Y社長単独走行を終えてのコメントを思い出したのですが、曰く「十二分に速く仕上がっていて、バランスも悪く無いですが、あえて言うなら吸気側が負けている気がしますね。もう純正穴開け加工レべルでは、追い付いていないかな~~~」とのこと。
改めてこれまでのデータを見たり自分の実走感覚を経ると、その傾向がありますね。やっぱ凄腕チューナーさんの感覚は凄いや!!
あと、タイヤでしたね。「グニャグニャしすぎっ」ってね。。ZⅢ君くらいは奮発すべく、コツコツ貯金中ですよ。
-- >> おまけ <<-- ( ^^ //
がっつり走って、そろそろ帰ろうかと思っていたところ、交差点ですれ違った白いGR86君が私を見てUターンして戻ってきて、ピッタリ後ろに付いてくれました!
「遊んでくれるの~? やった~、追っかけっこしようよ~。うちの子が先に逃げるよ~」ってウキウキしてね。 信号が青になってゆっくり加速し始めて、「さ~行くよ~」ってMT2速から上り坂で一気に加速してみたら、全然遊んでくれなくって。。。
「え~、遊んでよ~~~っ」って事で、次の信号で揃うのを待ってリトライしましたけど、やっぱり遊んでくれませんでした(泣)。。。
22年前のカワイイ形の軽自動車では、最新型の高性能スポーツカー君には、相手にされないのかしら(しくしく。。)。
-- >> ご注意ください!! <<--
本件は、あくまで「個人的な見解」によるオリジナル設定です。
車両個体差による影響も大きく、設定を誤ると車両への大きな損傷に繋がります。
この為、もし本件を参考にご自身で設定された上で、不具合・故障等の損害を生じた場合でも「当方は一切の責任を負いません」。「必ず自己責任」の上でご対応ください。万が一のトラブルを避けるためにも、上記の件について、ご理解・ご了承頂きますようお願いいたします。
※併せて、EVC7マニュアルの注意事項も、ご確認ください。
以上です。