関東では気温も何となく2桁前後を維持する季節になり、せっかくなのでセルバランシングを行うことにした。
難しい単語かもしれないが、単純にバッテリー残量を100%にするだけだ。
(正確にはちょっと違うけどね)
さて、興味深い事実がわかったが、その前に、
セルバランシングとは何ぞやを軽く説明しておこう
セルバランシングとは、バッテリーの各セルの電圧の差をなくすことである。
...は? となるのも無理はない。
さて、
電気自動車には、リチウムイオン電池が敷き詰められているが、1つの電池ではなく、複数の電池("セル"という)が集まって、1つの集合体になっている
この集合体から電気を取り出したり充電したりしているのである。
すると、元はバラバラの個体である以上、どうしても偏りが出てしまうことがある。
例えば、このセルは満充電だけど、隣のセルはまだ充電できる、などだ。
そうするとバランスが崩れて、電池が劣化してしまう。
そこで、定期的(1年に1回とかでいいと思うよ)に、満充電にすることで、バッテリーを管理するコンピューターが調整をしてくれる。
すべてのセルが満充電になるように電気を振り分けてくれるのである。
(一部例外があるけど、これを話すとキリがないので割愛)
なんで満充電かと言えば、80%で充電を止めたとすると、先ほど挙げたように、全体が80%でも一部個体はまだ40%だったり、すでに100%だったりして、バランスを取れないのである。(バランスを取る前に充電が終わってしまう)
もちろん最初からバランスが崩れないように努力はしているが、限界はあるのでね。
バッテリーは100%にしないほうがいいよとよく聞くと思うが、たまにはやろうねというお話だ。(本当にしょっちゅー100%にするのはよくない)
さて、私のIONIQ5は、奇しくも一番下のグレードであり、58kWhモデルである。
先日100%にしたところ、以下のデータを得た
ディスプレイ上のSOC 100%
BMSのSOC 96.5%
BMS上のバッテリー残量 54,980Wh(54,98kWh)
SOHが100%であることを考慮し、いったん最大容量も58,000Whにすると、以下のデータが導き出せる
理論値のとの差:3,020Wh
SOC1%あたりの電力:580Wh
100-96.5 % = 3.5% : 2,030Wh
BMS上の100%:57,010Wh(約57,000Wh)
設計上の余裕:990Wh(約1,000Wh)
うーんスッキリ。(設計上の限界超えると爆発(語弊)するので、これで正しい)
タイトル画像にもある通り、SOC100%でもiPedalモードが効いたので、この3.5%の余裕が敢えてであることは言うまでもない。
KONAなどは100%だと効かないそうだが、その時のBMS SOCが気になるところである。
下山などで、BMS上のSOCも100%になると、回生ブレーキは効かなくなるだろう
(バッテリー残量が多いと回生ブレーキが効かない理由はこれもまた別途語ろうかな。)
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IONIQ Life | 日記
Posted at
2025/03/31 21:21:34