
祝日の今日は多くの大学では授業日です‼(笑)
研究室の一角に、少し黄ばんだ二冊の『英文解釈教室』が並んでいます。
一冊は私のもの、もう一冊は妻のもの。
学生時代、二人ともこの分厚い参考書を手に、夜更けまで辞書を片手に格闘していました。岐阜と埼玉とでお互い知る由もありませんでしたが・・・
まるで峠道を一速で登るような苦しい勉強でしたが、ページをめくるたびに少しずつ見えてくる景色がありました。
年月が経ち、今度はそのバトンが息子へ。
彼も高校時代この本で英文を解き、医師国家試験の英語問題を乗り越え、今では現場で患者さんと向き合う勤務医として走り続けています。
この本は単なる“参考書”ではなく
、家族の人生を繋ぐトルクのような存在になりました。
車で言えば、古いエンジンを丁寧に整備して、次の世代へと受け継いでいくクラシックカーのようなものです。
見た目は少し古くても、その内部には確かな技術と情熱が息づいている。
たとえ時代が変わり、ナビが最新のAIになっても、ハンドルを握る手の感触、アクセルを踏み込む決意は変わらない──そんな感覚です。
私たちの家族にとって、『英文解釈教室』はエンジンオイルのような存在。世代ごとに違う車に乗り換えても、その中を流れる“思考のオイル”は同じブランドのまま。
これからも、この静かな本棚からエンジン音のようなページのめくる音が響いていくことでしょう。
Posted at 2025/10/13 07:47:23 | |
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