日曜の午後、豚子が、カウンターで暇を持て余していると
ナムルと夏美が、インパルスとジグサーでやって来た
「こんにちわ〜」
「親子そろって、いらっしゃ〜い」
ポニーテールにした、豚子が出迎えると
「好豚ちゃんは?」
夏美より先に、腰掛けたナムルが訊ねる
「寝腐っとるんやろ」
「昨日、ヨンフォア乗ってんの見たよ」
「あの子、最近、ヨンフォアばっかやで」
豚子はコーヒーを注ぎ、二人の前に出すと
「やっぱり!55 に乗り変えた、豚子さんの影響ですかね」
夏美が興奮していう
「それも、あんねんけど、オモロイ cafe 見つけたんよ」
「えっ〜二人でカフェ行ったんですか」
「箱根だけど 夏美ちゃんも、今度一緒にどう?」
「イイネ!」
夏美より、先にナムルが、答えたので
「阿保っ!女子だけのツーリングや、オマエは誘ってへんやろ」
「そそんな、」
「女子ツーイイかもっ!是非、次回は誘ってください」
「OK〜でっ、今日は なんなんっ?」
「あのですね・・・」
「いや、コイツ 旧車欲しいって言い出したたんだよ」
「マジで、なんなんっ?」
「しかも、ヨンフォア!」
「じぇじぇじぇ!」
豚子もおどろくと
「あの、イタリアンレッドの」
「マジかや〜」
「マジです」
「好豚ちゃんのは、何故、水色なんですか?」
「アレは、昔のヨシムラカラーなんよ」
「HONDAのRSCじゃない?」
ナムルがコーヒーを啜りながら、反論すると
「まぁ、じゃりん子ニートの、バイクは、どうでもエエやん」
豚子は、あっさり開きなおり
「なんで、またヨンフォア?」
「私、ジブリの 紅の豚 が大好きで」
(;゚;ж;゚;)〜ブッ
豚子は思わず コーヒーを吹き出し
「きったねー!」
飛び火した、ナムルは席を立ち
「なんなんだよ!」
ナムルが豚子にツメル
「いや、3日前に観たから」
そう言って、豚子はナムルに雑巾を投げる
「何回でも、観れますよね」
夏美は目をキラキラさせながら、納得
「ヨンフォアなんて高くて無理つってんのに、納得しねーんだよ」
「いや、あるとこには、あるかもやで〜」
豚子は、窓からスプーンで、向かいの豚猫モータースを指す
「本当ですか!」
「ボロで潰れそうやけど、聞いてみる、価値はある店やで」
豚子が意味深に笑うと
「聞いてきます!」
夏美はダッシュで、外にでて
豚猫モータースのガラス扉の向こうに
消えていき
ナムルが ホットドッグも頼んでいたので
それを食べ終え、豚子とナムルが
店をでて路地を渡ろうとしたら
ブォン!ブォン!
同級生であり、ナムルと同じ職場のゼットンが喫茶店の前に乗り付けて、ジグサーと インパルスの 後ろに停めた
豚子 ナムル ゼットンの三人が
夏美より遅れて 店に入ると
既に、夏美はヨンフォアの趣旨は 伝えて終えていて
ソファーには張本人の夏美
向かいには店長兼、豚美の旦那の中島、隣に好豚が座っていたが
豚子達が 店内に入ると
中島はソファーを三人に譲り
社長兼 嫁様の 豚美が居る
カウンター前の接客用の椅子に座り直した
「実際に買うとなると、ヨンフォアは幾らなんですか?」
ナムルが、中島に訊ねる
コッチの買値なら、国内モンで150だね
「そんな、安いんだ!」
好豚が驚くと、矢継ぎ早にゼットンが
「海外モンは?」
「100〜120ぐらいだろ」
またしても、豚美が即答
「じぇじぇじぇ!」
「マジかや〜」
「売値の半分じゃ〜ん」
弾数も、部品もあるしね
客みて、国内を 海外ってだましたり
その 逆も しかり
店側にしたら ヨンフォアは人気あるし、やりたい放題だよ
中島が皆に教えると、好豚が
「408は?」
「あんなもん、馬鹿な客には 400登録して売っちまえば良き」
豚美が笑い飛ばすと
「国内 408なら その 逆もあり」
中島が駄目押し
「旧車ビジネス、メッチャ闇やん!」
豚子が〆ると
中島と豚美も納得して、うなづき
「ZⅡも同じだけど、値段が倍以上〜だし、もはやビンテージの領域だからね」
「流行りすたりの 格好だけで 買う客も悪りーんだよ」
「なんか、この店が、まともに思えてきました」
ゼットンが発言すると
好豚が、ガラステーブルの下から、トーキック
「痛っ!」
「でっ、ヨンフォアは隠してあんの?」
豚子がズバリ、中島に訊ねる
「残念だけど、無いよ、あっても 一週間で売れちゃうって」
「そうなんだ〜」
夏美がガックリと 首を落とし
恨めしそうに
好豚のヨンフォアの前まで トボトボ歩き
「せっかく、私の赤と、好豚ちゃんの水色で可愛いいな〜と妄想してたんだけど」
「最高だったのにね」
好豚も、夏美に歩み寄り慰めると
「夏美ちゃん、赤いヨンフォアじゃないと駄目なの?」
母親目線で、豚美が優しく声をかける
「例えば?」
「クラブマンを赤に塗るとか」
「おぉ〜その手があったか!」
「ハンドルとシート変えれば、分かんねーな!」
「安いしなっ!」
ゼットンの後に ナムルが答えると
「二気筒なんやから、走ったら分かるやろ〜」
「ママ、それは無いって!」
好豚が 豚美の提案を 断固拒否すると
「やはり、ジクサーの次は、皆と同じな 空冷4発に乗ってみたいんです」
夏美がしおらしく、訴える
「そうね〜最新の150も乗ったし、ステップアップの時期かもね」
豚美も納得すると
「そんなら、インパルス 赤に塗って、乗ればエエやん!」
「駄目だよ!俺のは」
父親のナムルが速攻で反論
「おどれが、娘のジグサー乗れば ええやんけ」
「・・・・」
皆んな絶句
「豚子、オマエ天才だよ それなら、金かかんねーなっ!」
ゼットンが同意すると
「テメーも何いってんだよ!」
ナムルが、立ち上がり激怒するが
「前のオーナーの、豚子ちゃんには悪いけど、あの 集会 一番搾り のハンドルだけは生理的に・・・」
「カビーン!」
「ハンドルなんて変えればイイんだって」
ゼットンが笑いながら、反論すると
「テメーは黙ってろや!」
再び、ナムルがゼットンに詰め寄ると
「私、400cc ならヨンフォアが・・・」
夏美の意思が硬く
ナムルも一安心して座り直すと
「夏美ちゃんがそこまで、言うんなら、ヨンフォアに限りなく近いのは、ある事はあるけど」
中島がコーヒーを飲みながら、呟くと
「そうなのっ!」
「あるんですかっ!」
好豚と夏美が、一気に攻め立てる
「い、いや、だから、ヨンフォアでは無いよ」
中島が後退り
「なに!教えてよっ!」
娘の好豚が、キレ気味にツメる
「ウチは、55 持ち出した時に発見しとるけどね〜」
豚子が 意味深に笑うと
「なによっ!豚子ちゃんまで、勿体ぶらずに教えてよ」
好豚がつめると、中島が
「同じ CB の 350 four」
「バケヨンかっ!」
カウンター席でふんぞり返ってる、豚美も驚くと
ナムルとゼットンが
「おぉーいいな!」
「その手があったか!」
「350 ふぉあ? バケヨン?」
最後に、夏美が首を傾げると
「大丈夫!れっきとした、CBのフォアで、排気量と細かいとこが微妙〜だけど、ヨンフォアのパーツは全て使えるから」
「そうなのっ!」
「350 を ヨンフォア そっくりに変えれるから、バケヨンってゆーんだよ」
豚美が優しく微笑む
好豚の説明で、一気に蘇る夏美
「その、350 four ならあるよ」
中島が好豚と夏美に、もう一度教えると
「やった〜!」
「本当ですか!」
夏美と好豚は、中島の腕に抱きつき、引っ張る
「今日は出せないって〜」
「みれんの?」
好豚は引かない
「一番奥だから、今日は無理だって」
「野郎〜二人いるじゃん」
中島の腕を掴んだまま、好豚が、ゼットンとナムルに顎を向ける
「マジかよ」
「なんで、俺まで」
ナムルとゼットンが、拒否ると
「納車整備、終わりました〜」
ピットの奥から、死ぬまで見習いの綾野が出てきた
「もう一人おったで」
豚子が笑うと
「なんすか?皆さんお揃いで」
綾野がマヌケ顔して、皆に訪ねると
店内に流れていた
有線の 昭和チャンネルから
岩崎宏美のナンバーが流れていた
では、また 🐷
Posted at 2026/09/09 19:34:44 | |
トラックバック(0) | 日記