あらためて印象的だったのは、
展示車両にはすべて燃費やCO2排出量が表示されていたことです。
それどころか、ボデイサイドにでかでかとステッカーを貼って
アピールしているメーカーも目立ちました。
と言うのも、すでにEUではCO2排出量の規制が始まっているからでした。
(参考HPは
コチラ)
景気が悪いので、
目標達成時期が延期されたり罰金の軽減期間が設けられたりしていますが、
それでもざっくり言うと、乗用車はメーカーもしくはグループ平均で、
120gCO2/kmにしなければなりません。
燃費でいうとガソリン車で19.3km/L、ディーゼル車で21.3km/Lです。
メーカー平均で、ですよ。そして、超過したら罰金!です。
(販売台数が多いメーカーが対象ですが)
最大車両総重量3.5t以下で車両重量が2.61t以下の軽量貨物車も、
175gCO2/kmの規制が施行されたようです。
そして2020年には乗用車で95gCO2/km、軽量貨物車で147gCO2/kmと、
手を緩めるどころかますます厳しくしていくことが決まっています。
EVを売ることは、とっても有利になります。平均値を下げられるので。
(ダイムラーがスマートを手放さないのもうなずけます)
EUはこれからの低炭素社会に向けて、明確な方向性を打ち出しています。
後ろ向きではなく、むしろこれを利用して、
世界の自動車業界をリードするぐらいのつもりでいるのでしょう。
「方向性」というよりは「戦略」と言った方がいいですね。
話には聞いていましたが、その本気度を肌で感じました。
ひるがえって日本メーカーを考えると、とても心配です。
(私が心配したところでどうなるわけでもありませんが・・・)
海外市場では円高で、割高になっています。果たして今の日本車に、
割高でも外国人が選ぶだけの魅力があるのでしょうか?
少なくともFT-86は、BMWがあるからいらないでしょうね。
フランクフルトショウで観た日本メーカーのブースは、閑古鳥が鳴いていました。
(私がみたときだけだったのなら良いのですが・・・)
(某雑誌の記事では「今年も日本車が主役!」なんてサブタイトルがついていて
とってもビックリしましたが・・・)
しかしEUメーカーのブースは、熱気に溢れていました。
そのとき私の心に浮かんだ言葉は「EUではクルマは間に合っている」
すなわち「あえて日本車を輸入する必要はない」ということでした。
かといって国内市場では、特に若者のクルマ離れが進んでいる。
海外市場もダメ、国内市場もダメでは、
juumeiさんがコメントしてくださいましたが、
本当に日本メーカーは生き残れないかも知れない、と感じました。
少なくともEU市場は難しい気がします。
でもそれとは関係なしに、まず何よりも日本市場を大事にしないと!!!
そもそもグローバリゼーションなんて言い始めてから、
日本車がつまんなくなってきたように思います。
昔、ホンダS2000の開発責任者だった方のお話を聞く機会があって、
そのとき、日本でデザインしたものをヨーロッパに持っていったら
周りの風景に負けてしまった。なのでデザインを見直した。
というエピソードを紹介されていました。
日本は竹林、ヨーロッパは石畳だから、デザインが弱かったと。
それを聞いて、なんか引っかかっていたのですが、
その理由が今回ではっきりわかった気がしました。
ひよってどうする!いいじゃんか、竹林で!
これが日本なんだ!という路線で行った方が、
存在価値があるのではないでしょうか?
ヨーロッパ人が興味を持つとしたら、
自分たちにないもの、違うものを感じたときでしょうし。
だからかえって、思いっきり「日本」を突き詰めた方が
良いのではないかと思うのです。
そう考えると、日本のクルマ文化ってなんでしょう?
ひとつは軽自動車ですかね。特に軽トラかな?
それを突き詰めるのも面白いと思います。
レクサスブランドの軽トラとか、見てみたいな(笑)。
それでワンメイクレースなんかやっちゃったりして!
しかもWTCCさながらの、激しいぶつかり合いのレースを!
・・・と、無責任な与太話になったところで、
フランクフルト話は終わりにしたいと思います。
長々とありがとうございましたm(_ _)m

(空港が近いからか、朝は飛行機の通勤ラッシュ?でした)