今年も年始早々、
お餅を喉に詰まらせて亡くなられた方が続出です。
昨年末のとある日、注目のキーワードの中に
”ハイムリック法”という言葉が出てきました。
ハイムリック法やハイムリッヒ法やら、腹部突上げ法やら、色々言われていますが、オイラはハイムリック法と言います。
要は腹部みぞおちの下あたりに、背後から両手を回して握り拳を当て、斜め上に突き上げるようにして気道内に留まっている異物を押しだそうと言うやり方です。
以前、
掃除機は果たして有効なのか・・・と云ったブログを上げていますが、その中にも書いているようにやり方によっては非常に危険を伴う場合があります。
また
適用されない方々もいらっしゃいます。
注目のキーワードに上がってきたひに、何処かの放送局のお昼のワイドショーで紹介されていたようですが、その後やたらとこの言葉を耳にします。
番組自体がどのような内容だったのかは知りませんが、
なんでもかんでも”ハイムリック法を!”ってな内容だったのでは?
少し整理しておきます。
適用されない事例
反応の確認を行い、反応が無い場合
妊婦さん
主に一歳未満の乳幼児
などです。
基本はこの3例ですが時と場合によりますし、
最終手段としては上記の方々に対しても行わなければいけない場合もあるかもしれません。
背部叩打法(はいぶこうだほう)にしてもそうですし、このハイムリック法にしても同じなんですが、
要は除去してナンボの世界ですから、色んな事を手早くやるべきです。
ハイムリック法を用いて異物除去を行った場合、気道や食道、胃など、内蔵器官に損傷が見られる場合がありますので、取れたからといって安心せずに必ず医療機関での診断を受けてください。
気道にに異物が詰まり、呼吸が困難もしくは不可能になった場合、
大体1分~3分程度で心臓が停止します。
心臓が停止してしまうと、
体内の血流が止まります。
つまり、脳への血液循環が停止し、その影響で脳への酸素とエネルギー源の供給が停止し、脳細胞はどんどん死滅して行きます。
異物除去も非常に大切ですが、一刻も早く救急車を手配し、救急車が到着するまでの間、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行い、
体内の血液を脳へ送ってください。
とにかく、
1分間に100回以上のペースで胸骨圧迫を行って救急車の到着を待ってください。
異物除去にばかり気を取られていると、
異物が除去できて呼吸は再開されたが既に脳に多大なダメージが発生している場合があります。
少し気に留めていておいて頂きたい事
今現在、救急要請を各消防が受理してから現場到着まで全国平均で
6分30秒~7分程度と云われています。
これは実績の平均値であり、交通事情や開かずの踏切問題等もあり、年々遅くなってきています。
また良からぬ
”救急車タクシー問題”もあり、
最寄りの消防の救急車が出払っていれば、離れた消防の救急車がやって来ます。
そうすると、どんどん到着時間は遅れてきます。
別にオイラはタクシー救急車がどうのこうのや開かずの踏切なんかをどうこう言うつもりはありません。
オイラが言いたい事・・・
それは、
消防が受理してから到着までの時間が6、7分って事です。
どういうことでしょうか?
それは、
いくら受理~出動~到着までを迅速化させても、
発見~通報までに時間が掛かれば何の意味も無いって事です。
現場到着~処置~医療機関搬送~医療機関受け入れまでの事に関しては、オイラがとやかく言う事ではありませんし、ここで書くべき事ではありません。
当然問題山積みですけどね。
それより、
その場に居合わせた人(業界用語バイスタンダーと言います)が、
いかに迅速に出動要請をするかによって、以降の状況は極端に変わります。
確かに、
何でもかんでもとりあえず119番もどうかと思いますが。
じゃあ、どのような場合に緊急を要するのか・・・
① 意識無し及び意識の混濁
② 呼吸の停止
③ 気道閉塞
④ 心停止及び心室細動、心室頻脈
⑤ 大出血
⑥ 大やけど
⑦ 中毒
大雑把に以上の7点です。
餅が喉に詰まった・・・
①、②、③、④と、4つもの緊急性がありますよね。
つまり、
高々もちをのどに詰まらせた・・・なんて
悠長な事を言っている場合じゃないんですよ、非常にまずい状況なんです。
また、年末年始やこれから春に向かって多くなる忘年会や合コン、歓送迎会で羽目を外すと必ず出て来る
”急性アルコール中毒患者”・・・
⑦、①・・・といった、これも悠長な事を言っている場合では無いんですよ。
もっとも、周りも
”急性アルコール中毒もどき”状態になっていますからね、
余計に厄介ですわ。
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ウダウダ | 日記
Posted at
2011/01/03 18:51:07