2008年07月29日
私の住んでいる地域では”せんせい”という言葉はあまり良い意味では使われません。
こういう地域は多いと思うのですが、”せんせい”と言うより”センセー”と言った方がいいのでしょうか。
某県を発端に、教職員採用試験の不正がどんどん明るみに出てきています。
私もビミョ~に裏事情を知り得る立場にある人間ですので、”何を今更・・・”なんて雰囲気です。
学校も嫌いでしたしエラソーなことを言うセンセーが多かったので、あまり記憶には残っていません。
この場合の”エラソー”とは口先だけで実力を伴わない事を言います。
今考えてみると、”あ~、あのセンセーはこうだったのかもしれないな・・・”なんて思う人も何人かいますね。
でも、そんなセンセーばかりではありませんでした。
小学3年生の時の担任は”センセー”ではなく”先生”だと思います。
3年生と5年生の時の担任でしたが、今でも年賀状のやり取りを欠かしません。
社会科の先生でしたが、最初は先生ではなく、とある市の職員でしたが、夢を捨てきれずに先生になったらしいです。
今考えると、採用待ちだったのかも知れません。
その後、小学校教諭→中学校教諭→高校教諭→県教育委員会→小学校教諭・・・
波乱万丈な人生のようです。
忘れもしません、5年生の時、授業参観で他のクラスは普通の授業をしているのに我がクラスだけは校庭で飯盒炊爨をしました。
各自お米一合を持参し、飯盒でご飯を炊きみんなで食べました。
ただ、それだけです、本当にそれだけです。
しかも、社会科の授業です。
今考えると、とんでもない教師だったと思います。
その時の先生の言葉が忘れられません。
"今からの時代、男子女子関係なくご飯位は炊飯器を使わずに炊ける様にになっていなければならない”
この時に、お米一合で握り拳位のおにぎりが2個出来る、ご飯は何を使っても炊く事ができる、一生懸命作った食べ物はそれが何であっても一番美味しい・・・って教えていただきました。
先日、某国営チックな放送局でその先生の特集が組まれて全国放送されました。
授業風景なんか、全然変わっていません。
相変わらずです、ムチャしています。
相変わらず、絶対受験には出ないようなネタで授業をやっています。
でも、その地域で生まれてこれからもその地域で過ごす人間にとっては大変素晴らしいネタです。
また、私に”人に頭を下げて謝る”と言う人間として一番大事なことを、本気になって教えてくれた人でもあります。
あと2年くらいで定年退職です。
失礼な言い方だとは思うのですが、出世(=校長?)しなくてほっとしています。
平教諭の似合う人ですし、本人も絶対望んではいないと思います。
この先生は、私の人生に少なからず影響を及ぼしている人であることは確かです。
でも、イマドキこんな先生、流行らないんだろうな・・・
寂しい限りです。
Posted at 2008/07/29 19:29:27 |
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ウダウダ | 日記