ココ最近、乗用車用タイヤに統一された”燃費向上指数的”な表示システム
”ラベリング制度”が導入されています。
JATMA=日本自動車タイヤ協会のHPに詳しく載っています。
転がり抵抗係数5段階とウェット性能係数4段階で評価し、基準を満たした製品を
”低燃費タイヤ”として認定し、それを表示して消費者にアピールする・・・
適用範囲は
”交換用乗用車用夏タイヤ=REタイヤ”です。
純正ライン装着タイヤ=
OEタイヤは対象外です。
一部のテストによると、この制度で認定されたタイヤを装着して走行すると、概ね5%程度の燃費向上が認められるようです。
当たり前と言えば当たり前です。
確かに最近は
一部のアジアン粗悪タイヤを除けば、乗り心地や騒音、燃費などは一昔のタイヤに比べれば相当進化しています。
その分価格が上がっているのかと言えば、そんな事は無くむしろ安くなっているのが現状です。
タイヤ自体の
製造精度も、
アジアン粗悪タイヤと比べたら雲泥どころの騒ぎじゃ無い位、精度は高いです。
日本製の確かな品質のアルミホイールに、日本製の製造精度のいいタイヤを組み合わせれば、
バランスウェイト無しで走行できる組み合わせもかなり多いと聞きます。
まぁ、この辺りは
”タイヤショップの腕前”に関わる部分も大きいのですけど。
さてさて、この低燃費タイヤですが、本当に
”エコ”なのでしょうか?
確かに燃費が向上し燃料消費が減るという事は、
その分化石燃料消費が減少し大気中への二酸化炭素をはじめとする物質の放出も少なくなる事は誰にでもわかる事です。
しかしながら、
タイヤ本体だけを見た場合、はたして
今のタイヤのあり方自体が”エコ”なのかと言うと、少し疑問が残ります。
タイヤの寿命は、
概ね3年程度、走行距離にして20000km~30000kmだと言われています。
中にはドリフト走行などを行い、強引にタイヤをすり減らしている方々も沢山居ますし、
タイヤワックスの塗り過ぎでサイドウォール部分にひびを入れて、自ら交換時期を早めている方も沢山おられます。
トレッド部分の摩耗を考えると、適切なアライメントで走行して、均等に綺麗にすりへって交換した場合、
タイヤの総重量換算で新品時と比較して、多くても20%も減っていません。
残り
”80%以上”が、
廃棄物となる訳です。
その廃棄物自体も、何割かは
燃料になるシステムが開発されており、
熱資源として再利用されている事は事実ですが、
多くの場合”野積み”されている事が現状だと思います。
ご存じのように、タイヤは
ゴムの塊ではありません、中には
スチールワイヤーや繊維質の物質が含まれており、そう簡単には処理できないのです。
また
環境面から見た耐久性も抜群に高く、多分
何百年以上はこのままの状態で何の変化も無しに過ごすのだと考えます。
今回話題となった
”低燃費タイヤ”は、”燃費が向上する”事は確かなのですが、
タイヤ自体の環境への負荷自体は大昔から何も変わっていないのですよ、実際は。
確かにタイヤ自体の重量が軽くなっているこのご時世、その部分での負荷は軽くなっているのだとは思いますが。
昔からある
”リトレッド”という技術も、新品タイヤの価格が急落している現状、
リトレッドするより新品を購入した方が安い・・・こうなっています。
ほとんどの部分が捨てられてしまう”タイヤ”・・・
今の科学(化学)技術を使えば、
圧倒的にロングライフなタイヤやパンクしないタイヤ等を造る事は容易だと考えます。
ただ、これをやってしまうと
タイヤ業界でメシを喰っている方やその家族が窮地に追い込まれる訳です。
低燃費タイヤのの開発は、
一見”エコ”に見えますが、実はタイヤ業界の”エゴ”ではないのかな?
”廃タイヤの処理”という、非常に大事な問題を
”棚の上に隠している”感がしますけど。
”低燃費タイヤ”を発売しても、タイヤ業界自体にはあまり影響の出ないやり方なんですよね。
燃費が良くなっても、タイヤの寿命は同じなのですから。
でも
本当にそれでいいのかな?
燃費の良くなるタイヤを開発すること自体は非常にいいことだとは思いますが、
本当の問題点も斬らずに、バカ騒ぎしているマスコミが”アホ”なのか?
低燃費タイヤ 新制度で急増、エコ志向にシフト
Posted at 2010/09/05 19:18:13 |
トラックバック(0) |
くるまあそび | 日記