巨星、堕つ。

基本的にはみんカラにはクルマネタしか書かないことにしています（特にFacebookにアカウントを取ってから）が、今回ばかりは。

吉右衛門さんでも勘三郎さんでも福助さんでも、芝翫さんのオーラには敵わなかったなぁ。

このお年、このお顔で女形（失礼千万！）だったのですが、舞台の上での色気は凄まじかった。
そのオーラを抑えに抑えて演技される姿がまた素晴らしい。
「助六」の揚巻なんて絶品でした。

例えるなら、モナコ市街を一般車に混じってパルクフェルメに向かうサロネンのプジョー205ターボ16というか、アテネのアクロポリス神殿の下で朝靄の中スタートを待つムートンのアウディクワトロS1というか。

紛うこと無き正真正銘の人間国宝。
もう中村芝翫さんの舞台が観られないかと思うと悲しくてなりません。

それでも、芝翫さんの舞台が少ないながらもこの眼で観られた事に感謝します。

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。