
先日の23日、FSWでK4GPの6時間耐久「チビ6」が開催されました。
セパン24時間から2週間ということで、いつものレースと比べるとかなり台数は少なかったものの、燃料規制はかなり緩くなったので、いつもは燃費に苦しんでいたターボ勢が気を吐くのではないかと思われていました。
もちろんウチも参戦!!
ドライバーも気心知れたいつものメンバーです。
スタートドライバーはマサさん。
過去のK4GPでも前方の大渋滞をコース「のようなところ」からブチ抜くという離れ業をやってのけている頼もしいスターターですwww
後方集団からのスタートながらペースカー先導中に入念にタイヤを温めた結果、期待通りの素晴らしいスタートダッシュを決めることに成功!
しかし、これが後々ドラマチックな展開を呼ぶことに(笑)
10周目位には2分17秒台をマークする#9 VIVIO、#280 BEATの後方の3番手に付ける好ポジション。
ちなみにウチは19秒台~!
これでも十分速いんですけどね!!
これ以降十数周にわたって#280とのつばぜり合いが続きます。
1コーナーで追いつくも後半セクションで離され、またメインストレート下り部分から急速に追いつくという展開。
後で判明したことですが、#280はSタイヤにローファイナルの組み合わせとのことで、特にダンロップからの上りセクションがバカッ速だったそうです。
マサさん曰く「6速ミッションかと思った!!」(笑)
この決着がついたのは1時間経過時点。
#280が早めの給油のためピットインでウチは労せず2番手にポジションアップ。
しかしながら、トップの#9のVIVIOもこれまた速い速い!
ここでドライバーリストを確認する姑息な監督。
VIVIOのドライバー登録は4人なので、ウチよりピットストップが1回多い計算になります。
給油しなかったとしてもドライバー交替のロスタイムは+120秒ほどなので、6時間=120周想定として1秒差であれば実質は同タイムなわけです。
ということで、マサさんにはペースを落として燃費を稼ぐ方向に切り替えてもらうように伝えます。
SuperGTドライバーに指示出せる幸せ(笑)
その後さすがの調整で淡々と周回を重ねるうち、1時間50分経過時点で#9がピットイン!
してやったりと、#179がK4GPチャレンジ始まって以来の総合トップに立つことになります!!
もうこの時点で鳥肌モンでしたが、同時に燃費計算が間違っちゃいないかと早速胃が痛くなる気弱な監督は、ハイ、私です。
マサさんには2時間20分ほど引っ張っていただいてセカンドドライバーのグルBさんに交代!!
先程の#9には計算通り先行され、さらに異常な追い上げを見せていた#289のR382「風」マシンにも先行を許し3位に後退。
Rクラスの#289は2分14秒台って、オイ!!!
ま、Rクラスのタイムの不安定さは知っているので、やはり目標は#9ということです。
で、案の定#289は回ったりぶつかったりで3時間を待たずにズルズルポジションダウン。
後ろから忍び寄ってくるのは、こちらもやはりの#280でございました。
しかしながら、グルBさんも極悪監督の「燃費とタイムを両立してください」という無茶な要求に応えていただきコンスタントな走りを展開。
駄菓子菓子。
ここで、我々のアットホームなテントに主催者の方が登場。
「スタートドライバー、ウェービングしすぎてドライブスルーペナルティーね。」
な、なんですちょー!
うーむ、K4GPにおいて主催者は神よりも偉大であるからして、我々には「それだけはご勘弁を」の9文字はないのでありました。
早速サインボードが出され、こちらもチームの歴史始まって以来のドライブスルーペナルティを受けることに。
これでやっと一人前かな(笑)
で、速やかにピットレーンに戻ってきた我らがSMRミクビート号。
とその前に立ちはだかるオフィシャル一名。
なんと、給油レーンを指差しているではありませんか!!
そっちは+3分のロスタイムコースだがや…
おまけにオフィシャルの方の話が長い(笑)
それだけで充分ペナルティーですよwww
「ガススタ経由は聞いてないよ~!」という心の叫びは獄吏たるオフィシャル様にはもちろん聞こえるはずもなく、ゆっくり給油レーンに歩を進めるミクビートの姿は涙の向こうに霞んで消えるのでした。
そんなこんなでコースに復帰したのち、しかしながらグルBさんはクサることなく、途中途中回ったり踊ったり場を和ませつつもしっかりスタート4時間後のドライバー交代まで走り切ってくれました。
そして、最後のステアリングを託すのは我らがitsumoさん。
燃料はチャッポチャッポの満タン御礼なので、もうあとは全開あるのみでございます。
しかしながら、この時点でトップの#9とは3周遅れ。
鬼神の追い上げで一周5~10秒縮めるも、総合計550秒のビハインドはそう簡単になくなるもんじゃありません。
しかーし、一方で#9はもう一回ピットインするであろうことも想定済み!!
なにしろ相手はスーチャーのVIVIO。
低回転でも過給されるってことは燃費走行はしにくいはず。
4時間半経過時点で2ラップダウンまで差を詰めることに成功した我々としては、#9のピットストップ後には同一周回までイケるだろうとある意味タカをくくっておりました。
駄菓子菓子菓子。
残り1時間を切ろうが30分を切ろうが全くピットに入らない#9!!
すわ、ドライバー1名はダミー登録か!!!と自分たちの勝手な思い込みに裏切られ地団太を踏む助監督(=まっちゃん)と監督!
30分切った段階で1LAP差には追いつくものの、秒数にすると300秒近い差。
その間にも助監督から「#9のピットで動きがあります」とか「#9のドライバーが出てきました」とかのフェイントに翻弄される胃痛吐き気監督。
30分を切ったらもうドライバー交代はないと考えるのが順当。
こうなりゃ、あと願うことは#9のガス欠のみ。
そう、我々は心は少しばかり汚れているのです。
でも、ここまで来たら何が何でも勝ちたいのです。
そうでもしないと、マサさんが後で何を言われるか分からないのです。
しかし、1分1秒が淡々と過ぎて行きます。
その間「#9と偽ってP-INのサイン出しちゃえ」なんて悪魔の声も聞こえてくる始末。
時計の針は3:35。
相変わらず#9は粛々と周回をこなしていきます。
そして、3:40へと。
助監督と監督はサインガードとピットモニターの間を行ったり来たり。
しかし、#9は相変わらず…
ところが、5時間45分経過したあたりでモニターの#9のタイムが「2分50秒」と!!!!
回ったか滑ったか転んだか、はたまたついにガソリンが底を尽きたか!!
itsumoさんにはとりあえず「トップのタイムが落ちたので全開で!!」とお願い。
人間としてあるまじきことを心で念じながらストレートに戻ってくる#9を待っていると明らかにスピードが落ちているではありませんか!!
助監督にモニター確認してもらった結果「3分22秒!!!!」と!!!
いやもう人生最大に不謹慎なガッツポーズ出ました。
その次の週ではitsumoさんがコース上で#9を二度追い抜いて正真正銘の総合トップに再浮上!!!
ピットサインに「#179 P1」とカードを嵌めるときの手の震えたるや高橋名人もビックリ!!
メインストレートを通過するitsumoさんにボードを見せると車内からはガッツポーズ!
いやー、もう本当にシビれました~!!
ここから残りの10分のまー長いこと。
最終コーナーをハイビームで立ち上がってくるミクビートを見るたびに「あぁ、帰ってきてくれた!!」と安堵と喜びで訳が分からなくなりそうでした。
そして運命の6時間経過。
夕闇せまるFSWのメインストレート。
最終コーナーを立ち上がってくるミクBEAT。
セガサミータワーには間違いなく「6時間1分」の数字が。
BEATがピットロード入口を通過したあたりでタワーの表示がチェッカー模様に!!!
間違いなくウチがレース終了のチェッカーを最初に受けるマシンなんだ~!!!!!
サインガードにはマサさん、グルBさん、助監督をはじめチーム関係者が総立ち!
手を振りまくるチーム関係者の目の前を渾身のガッツポーズで通過するitsumoさん!!!
ついに、ついにK4GPで総合優勝を飾ってやりました~!!!
今まで長かったなぁ~。
itsumoさんとはもう5年のお付き合い。
毎年毎年燃費計算には苦労しました。
逆にウチが終了寸前でガス欠になったこともありました。
やっとのことでココに来ました。
車重の重いビートで、ついに総合優勝できました。
今まで乗ってくれたドライバーの皆様全てに感謝です。
そして、こんなヘボ監督に毎回任せてくれたitsumoさんに感謝です。
今回参加されたエントラントの皆様、お疲れ様でした。
#9の皆様、本当に楽しかったです。
#280の皆様、来年はバチバチのトップ争いをしましょう。
で、もちろんウチが夏も連覇だ!!!