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2010年03月15日 イイね!

明日から使えるドグ講座②

明日から使えるドグ講座②ロスレガさんより「1速と2速の大きさが逆じゃない?」というご指摘で気を失いかけたグル万です、こんばんは。

今皆様が見ているものが真実とは限らないのです。
オシャカ様も、大切なのは心の目で物事の本質を見極めることだとおっしゃっているのです。
皆様も是非心の目で「こっちが1速~、あっちが2速~」と唱えながらお読みください!

さて、ということで、興奮冷めやらぬうちの第二弾です!
今日は出来れば2速まで入れたいですね~。

っと、その前に昨日のおさらいを。

トップの画像ですが、右側のサビサビのわっかが【アウトプットシャフト】上を空転している【1速ギヤ】だと思ってください。

①クラッチを切ってもギヤは惰性で回転している状態です。
②シフトフォークが【ドグクラッチ】を回転している【1速ギヤ】に押し付ける方向で動きます。
③【1速ギヤ】にあいているダボ穴に【ドグクラッチ】の歯が噛み合います。
 (ここで「ガツン!!」と来ます。)
④そのままクラッチをつなぐと、【1速ギヤ】から【ドグクラッチ】を経て【アウトプットシャフト】へとトルクが伝わっていきます。

少しは分かりやすくなりましたでしょうか?
これ以上だともう動画しかないッス~。

さて、いよいよ本題です。

**************************************


めでたく1速にシフトチェンジをしたあなたは、いざクラッチをつないで発進します。

加速を続けてレブリミットの5000rpmまで引っ張ったとすると、【インプットシャフト】【ドライブ側1速ギヤ】も5000rpm、【ドリブン側1速ギヤ】【ドグクラッチ】【アウトプットシャフト】は2500rpmで回転します。

で、すかさず2速にシフトチェンジしようとするわけですよね。

ここでクラッチを切るのは普通だと思いますが、ドグミッション車はクラッチを切ったところでシフトチェンジが出来るわけじゃないのです。

メンドクサイですか?
メンドクサイですよね~。

では、まず写真で。

<クラッチを切った場合>はこうなります。


で、2速に入れる前にニュートラルになる状態がこれです。


つまり【インプットシャフト】は5000rpmでフリーになるわけです。
もちろんこのままでもいずれ回転数は減衰していきますが、エンジンブレーキが効かない分その回転落ちは緩やかです。
一方、待ち受けているドリブン側の【2速ギヤ】はギヤ比が違うため、こちらも5000rpmから減衰していくのです。

問題は、【ドグクラッチ】自体も2500rpmで開放されていることで、2速につなぐためには(車速が全く落ちなかったとして)2500rpmまで【2速ギヤ】の回転が落ちてからじゃないと繋がらないわけです。

混乱してきましたか?

要するに、『エンジン側のギヤの回転が落ちてくるのを首を長くしながら待っていないとシフトチェンジできない』ということです。

では、<クラッチを切らないでシフトチェンジ>する場合です。

この場合は、加速からパーシャルになる一瞬、ドグの歯にかかっているトルクが抜けるのでこれでギヤを抜きます。


すると、クラッチをつないだままニュートラルになるのですが、クラッチが繋がっているのでエンジンブレーキの効果で【インプットシャフト】の回転はフリーのときに比べて急激に落ちてゆきます。

つまり、【ドリブン側2速ギヤ】の回転数が【アウトプットシャフト】=【ドグクラッチ】の回転数2500rpmまで減衰する時間が圧倒的に早いということです。

素早いシフトチェンジを可能にするには、いかに早くエンジン回転数を落とすかが勝負になるというわけです。
このとき、フライホイールが軽く回転落ちの早いレース用エンジンとかは有利なわけですね。

で、2500rpmで回転している【ドグクラッチ】を2500rpmまで回転が落ちてきた【ドリブン側2速ギヤ】に叩き込んでやるとシフトチェンジが完了するわけです。


これでやっと2速まで来ました。

もちろん通常の走行ではこれに更に複雑な条件が加わります。

例えば…
a : 2500rpmで回転が同調する一瞬を逃すと【ドリブン側2速ギヤ】の回転が落ちすぎてしまう。
b : 【ドグクラッチ】【アウトプットシャフト】も2500rpmから回転が徐々に落ちてゆく。
c : 同じシフトチェンジでも3000rpmでシフトチェンジする時と、6000rpmまで引っ張ってシフトチェンジする時と、回転落ちのスピードが違うため、「待ち時間」が微妙に異なる。
d : クラッチを切らずにシフトチェンジすると、回転が合わない場合【ドグクラッチの歯】にかかる負担が大きくなる。
などなど…

シフトアップ一つでこんなに様々な障害が…

改めて「シンクロコーン万歳!!」と叫びたい!!

**************************************

さて、やっと2速にはいったところで、本日も終了です~。
先は長いぜ!!
Posted at 2010/03/15 23:22:02 | コメント(8) | トラックバック(0) | テクノロジー | 日記
2010年03月15日 イイね!

明日から使えるドグ講座①

明日から使えるドグ講座①桜の蕾もほころびそうな今日この頃、やっと「ドグミッションとは何ぞや」という事が分かってきた気がします。
というか、「トランスミッション(以下T/M)とは何ぞや」という事なのですが。

T/Mの構造については教習所でも習いましたし、それ以上に、一応メカニズム好きとしては自分でも勉強したつもりだったのです。

でも、ダブルクラッチ(以下W/C(笑))とヒール&トゥ(H&T)は同じ役割を果たしていると思っていましたし、ドグミッション=ストレートカットギヤという認識もありました。
しかし、実際はW/CとH&Tでは全く役割が違いますし、ドグミッションにもヘリカルギヤは採用されております。

要するに、全くT/Mに気を使わないで走ってきたわけです。
というか、今のT/Mは全く気を使わないでも走れるように出来ているわけです。
これは、すごく素晴らしいことだと思います。
ただ、ドグ仕様のクルマに乗って初めてその素晴らしさに気づいたというわけです。

で、自分なりの「ドグミッションってこんなモンです」というのを、皆様からのご意見ご指摘を頂きたいのを含めて書かせていただこうと思いました。

これを読んでいただければ、レンタカーを借りたらドグミッション車だった場合とか、誰かに「ちょっと車動かしといて~」と頼まれたのがドグだった場合も安心です!!

多分!!!

上手く伝わるか分かりませんが、「グル万流 ドグボックスの扱い方」講座のはじまりはじまり~!


さて、これがT/Mの構造です。
(ドグギヤは【ドグクラッチ】の誤記です!ゴメンなさい!)

Xト○ック製2速T/Mだと思ってください。
ギヤ比は1速が2.000、2速が1.000という想定で。
更にエンジンはアイドリング1000rpm、4000rpmがレブリミットとしますか。

そして構造上は以下が基本になります。
①【ドグクラッチ】はスプラインが切られた【アウトプットシャフト】の上を前後にスライドします。
②1速と2速のドライブ&ドリブンのそれぞれの【ギヤセット】は常時かみ合ってます。
③ドライブ側のギヤは【インプットシャフト】にダイレクトに結合しています。

キモはドリブン側の1速と2速に挟まれた【ドグクラッチ】が【アウトプットシャフト】に繋がっていることですね。
つまり、【ドリブン側ギヤ】まで来た力は【ドグクラッチ】を介して【アウトプットシャフト】へと伝わっていくということです。

ちなみに、最初の画像はギヤポジション(以下G/P)=ニュートラル(以下N)、クラッチ=繋がってる状態です。
信号待ちとかで止まってる状態だと思います。

で、信号が青になりました。


隣に並んだ車に加速で負けたくないあなたは1速にシフトするためクラッチを切ります。

この直前までエンジンは1000rpmで回っていましたので、当然惰性で【インプットシャフト】も1000rpmで回転しています。
つまり、ドリブン側の【1速ギヤ】は500回転で回っているわけです。


で、そのままシフトを1速に入れると「ガキン!」と音がしてショックを感じることになります。

この音と衝撃は、止まっている【ドグクラッチ】を500rpmから減速しつつある【1速ドリブンギヤ】の噛み合い穴に強引に突っ込んだ証拠です。
但しクラッチを切っているため、【ドグクラッチ】にかかる負担は全ての【ギヤセット】と【インプットシャフト】、ドリブン側【クラッチ】の慣性モーメントのみになります。

これがクラッチ切っていなければ、エンジンのトルクも全て受け止めることになりますので、ドグの歯を破壊してしまうリスクが大きくなるわけですね。

では、音も衝撃もないようにするにはどうしたらよいか。
それは、クラッチを切って【ギヤセット】の回転が止まるまで待っていれば良いわけです。
シエラの場合、直行する車線の信号が黄色に変わったぐらいでクラッチを切っておけば、こちらが青信号になる頃には【ギヤセット】の回転が止まっているためスムーズに繋がります。

ただ、たまに【1速ギヤ】のダボ穴と【ドグクラッチ】の歯が噛み合わないところで回転が止まってしまうと1速には入らなくなります。

そういう場合はちょっとだけクラッチを擦ってやると、「カツン」という音とともに1速に入ります。

更に更に、この「待ち時間」はギヤオイルの温度によっても全く違います。

何を申し上げたいかというと、【インプットシャフト】が1000rpmから停止までにかかる時間はギヤオイルの粘度によって変わってくるということなのです。

クラッチ切ってから【インプットシャフト】が止まるまで温感時4秒かかるとします。
これは、冷感時には1秒だったりするわけです。
もちろん、冷えてるギヤオイルは熱くなったものに比べてはるかに粘っこくギヤにまとわり付くためです。

このギヤオイルの温度は全てのシフトチェンジのタイムラグにも関係するので、失念してしまうと大変恥ずかしい思いをすることになりますが、それはまた後ほど触れます。

とにかくこれで1速には入りました。

……

とまあ、きょうは1速に入れるまでのお話とさせてください~。
予想外に長くなってしまった!!

ちなみに、大型バイクがシグナルスタート時に「ガチャコン」というのもこれが理由です。
ほとんどの大型M/Tバイクはドグミッションですからね~。

また、『GT Roman』の台詞に「アルファの1速はノンシンクロなの。だからアルファ乗りは2速に入れてから1速に落とすのよ」という趣旨のがあった気がしますが、それもこういう理由ですね。
N→2で2速のシンクロの摩擦抵抗でギヤセットの回転を止めておいてから2→1で1速に入れるわけです。

つまり、シンクロコーンってヤツァとんでもなく素晴らしい発明だってことですね!

次回はいよいよ発進します!!!!
Posted at 2010/03/15 02:05:21 | コメント(12) | トラックバック(1) | テクノロジー | 日記

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