
さて、「サファリックラリー」のイベントレポです。
サファリックというとこで、レポートもサファリックに。
通常の4倍ぐらい長さがあるかも?!
今回一番気になったのは、とにもかくにも「天候」。
パドック有り無しに関わらず、ターマックとグラベルでは雨の影響には雲泥の差があります。
通常のミニサーキットでの雨はタイヤにも駆動系にも優しいし、クルマの挙動は判りやすいし運転技術は磨かれるし、私にとっては良いこと尽くめなのですが、グラベルでの雨はかなり厄介。
今回のモーターランド野沢さんは非常に良い方だったのですが、通常はパドックすらドロドロになるし、車から降りる場所がなくなるぐらいの水たまりができてしまうこともあって、正直私のような「軟派グラベラー」には憂鬱なのです。
おまけに「サファリックラリー」は昼のバーベキューを一つの売りにしたということもあって、昼前の降雨はなんとしても避けたい!!!
が、1億1千万円という大金は持ち合わせていないため、科学的に天候を操作することは不可能。
ということで、東洋の神秘的テルテル坊主にお願いすることに相成ったわけですが、まー、これが効果テキメン!!
国内各地はもとより、遠くフランスや本場ロシアからも応援に駆けつけてくれたテルテル坊主連が、見事終日雨を降らせることなくイベントを終えさせてくれました。
ありがとう、メルシー、そしてスパシーバ!!!!
あとは作ってしまったテルテル坊主君たちをどうするか…に悩むだけです。
一生飾っておくわけにも行かないし、捨てるのは忍びないし…
皆様どうしてるんでしょうね??
ひょっとして神社とかに持っていくのかな?
ま、そんなこんなで、朝には実際薄日が差すぐらいの天候に恵まれました。
これで最大の問題はクリア。
が、次の問題は、風でした。
アイテナリーは一分間隔で、それでも「余裕を見すぎかな~」と思っていたのですが、実際モーターランド野沢は「曇り=無風」というのがお決まりだということで、前走車の土煙がなかなか流れていってくれないのです!
いや、想像以上に盛大な土埃があがったときは、心の中で拍手喝采だったのですが、さすがにエントラントの方の安全面も考慮すると、土埃の中でスタートしてもらうほどサファリっぽいのはできません。
本当は前走車の土埃の中から後続車のウィングランプの光だけが見えてくるってのが、観客側とすれば(というか個人的に?)「まさにサファリ!」なのですが、それはあまりにも危険すぎますものね!!
ということで、一分間隔を二分間隔に調整させていただくことに…
これはとりもなおさず、走れる本数が半分になってしまうことなんですよね~。
「最初の約束と違うじゃんか!」とお思いの方もいらっしゃると思うので、大変申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、このあたりの不確定要素の多さがグラベルイベントの難しさなのかもしれません。
イベント開催回数の少なさ=経験不足を露呈してしまい申し訳なかったなぁ、と反省しきり…
次回は更にスムーズな進行を心がけますので、なにとぞ次回もよろしくお願いします!!
他にも、事前に考えたコースレイアウトと現地での印象が違ったり、コースレイアウトにも手間取ってしまいました。
やはり、下見だけでは分からないことも沢山ありますね~。
このあたり、要改善です!!!!
ということで、タイスケが遅れながらもSSスタートっ!
エントリーしていただいたのは、すでに皆様のブログでもアップされているように、非常にバリエーションにとんだマシンを駆る方々。
外国産馬では、フランスからルノー5、シトロエンSaxo、ルノーメガーヌ。
イギリス代表シエラコスワース4x4に、ドイツからアウディ“ビッグ”クワトロ。
国産勢だって負けてません。
インプレッサはGC8にGDB、ランエボだってⅡ、Ⅶ、Ⅹ。
他にもPAネロ、カルディナ、ギャランVR-4、セリカST205、レガシィRS。
こんなにバラエティ豊か、かつ豪華な名車たちが全開でグラベルを爆走していただけるんですから、そりゃーもう皆様の度胸と勇気に感謝感激です!!!
どのマシンも最高で、甲乙つけるのは烏滸がましいのですが、中で一つ勉強になったのがビッグクワトロの走り。
Gr.Bの時代の映像に、アクロポリスなどのグラベルラリーで、コーナー入り口を鬼の大舵角でプッシュアンダー気味に曲がっていく様子がよく観受けられるのですが、まさしくそのまんま!!!!
午前中のシェイクダウンのときに、地面の目線でコーナー正面から観させていただきましたが、本当にGr.Bのレッキカーと見まごうばかりの走りでした。(それが画像です!)
直列5気筒の「モーーーーーーーーーーーーーッ!!!」という排気音とともに土煙の向こうに消えていく姿を観たときは、ちょっとえもいわれぬ感動が押し寄せてきましたね。
「この光景を一生覚えておこう!」みたいな。
大げさじゃなくて、そうなんですよ~。
でも本当に、全てのエントラントの方がそれぞれ楽しそうにグラベルを走られている姿は、とても素晴らしかったですね~。
初めてお越しいただいた方には感じていただけたかと思うのですが、グラベルって結構楽しいのですよ!
で、想像以上に車に負担がかからない!!
この辺は後述させていただきます~。
で、皆様の走られている姿を観ていると、どうしてもウズウズしてきてしまって仕方がありません。
「ううっ、走りたーい!!」と。
で、誰かがパイロンとか引っ掛けていただけると、直しに行くのは私の役割な訳で。
ポストマーシャルから赤旗が出ると、すたこらさっさと出動するわけです。
もちろん、コースの状況を確認しながら行かなければなりませんので、レイアウトをなぞりながら行きます。
でも、競技中断しているのでなるべく早く現場に着かないと!!
ということで、00カーも全開っす!!!!
走ってみると本当に最高の路面で、クルマには優しいしちゃんと滑るし、もうウッキウキです!!!
右左などの振りっかえしのS字ではアクセルとブレーキのコントロールだけで曲がってくれますし、コーナー手前で出口と逆側にフェイント掛けて、お釣りを待ってアクセル開け開けステアリングで前を逃がしながらクリップ狙っていく快感は、もうたまりまっしぇーん!!!!!
土手下のストレートも、下りをアクセル全開で行くと体が飛ぶ飛ぶ、ケツ(下品で失礼!)の下がスースーします!!
完全に荷重がゼロになるたびに、クルマも右に振られ左に振られ、もう笑いが止まりません!!
調子に乗りすぎてスピンとかすると、恥ずかしいやら、自分の土埃の逆襲で前が見えなくなるわで、もう大変です。
おまけに、荷物を降ろしたまま(=ハードトップをはずしたまま)で走っていたので、車内はまるで火星探査車のような状態に。
掃除が大変だなー、こりゃ。
でも、グラベルをオープンで走るこの快感、一度やったら病み付きです!!!
止められませーん♪
…あ、そうだ、パイロン直しに来たんだった。
と、もう、そんな感じです。
とにもかくにも、午前中に4本のSSを消化し、お昼ごはんタイーム!
ここまでテルテル坊主効果で一滴の雨も落ちてこなかったんですね~。
調理場では、元ボーイスカウトのウチのオヤジ様が仕切る仕切る。
おかげで一応無事にお食事は提供することができましたが、そんなに炭が早くなくなる予定じゃなかったんだよね~。
クスクスもなんだか大量だし!!
(あ、そういえばこのブログ読むって言ってたな~!)
でも、人手不足の中手伝ってもらって感謝です。
オフクロ様ともども、大変助かりましたです!
次回は走ってもらっても良いんですが、どうでしょうね??
できればあの3.2リットルV6積んだやつで。
ダメデスカ?
閑話休題。
お昼ごはんも、概ねご好評をいただけたようで安堵しました。
なかでも、ロスレガさんのナビをされていた方がナイロビに2年ほど住まれていたということだったのですが、この方から「これ、ケニアで食べてた味だよ~!!!」とおっしゃって頂けたのは嬉しかったですね~。
食事にもこだわるRFANですからね!!
食事の準備に関しては、Gun-mega-16vさんの奥様にも感謝申し上げねばなりません。
前回に引き続き今回も、何から何までお手伝いいただきましてありがとうございました!
次回、やり方をもう少し考えますので、これからもよろしくお願いします!
あとはウチのカミさんですね~。
前々日からずっと準備ばかりで大変だったと思います。
よくこんなアホなオイラのために文句も言わず付き合ってくれるもんです。
本当に、お疲れ様でした~。
でも、ご好評頂いて良かったね!!
次回はイタリアン?フレンチ??
そんなこんなで怒涛のランチBBQも終わって、午後はとりあえずSS2本消化。
最後にスーパーSSを予定していたのですが、GC8の事件もあり、スーパーSSもキャンセルに。
うーん。
ちょっとタイスケが甘すぎたな~。
でも、シェイクダウンから考えると8時半から16時半まで、昼の休憩除くとほぼ7時間。
何とかご満足頂けるボリュームだったでしょうか??
本当はもう少し進行をオンタイムにやりたかったのですが。
ホント、次回までに精進ですね。
ということで、無事に一台のクラッシュも一人のけが人も出さずにイベントを終えることができました。
こちらもひとえにご参加いただいたエントラントの方々のご協力の賜物です。
本当にありがとうございました!!!
で、反省点なのですが、一つは、やはり、写真を取っていただける時間が少なかった点です。
前回の「ラリー北志賀」でもそうだったのですが、ラリー形式にこだわるとどうしても走る順番が決まってしまうので、かためて走って空き時間に写真を撮るというのがほぼ不可能になってしまうのですよね~。
で、ここで悩ましいのが「ラリー形式」というところなのです。
もともとRFANのコンセプトである「ラリー形式で楽しく走って」というところ。
これは絶対に曲げたくないのです。
でも、逆にエントラントの皆様の楽しみにされている部分に対応しきれない事務局というのも本来の趣旨から外れてしまうなあ、と。
つまり、「ラリー形式を徹底すると、エントラントは結構大変だ!」という図式があるのかな、ということに今更ながら気がつきました。
多分、これは本質の一部を突いているのではないかと思います。
逆に、その限られた時間の中で整備だ修理だ食事だトイレだというのが、ラリーという競技の緊張感を高めているのと思うのですが、その「緊張感」はゴール後の「達成感」とバーターにされるからこそ耐えられるものであって、バーターされるものがない「緊張感」は「不快感」になってしまうのではないかと、そんな風に思ったりもするわけです。
RFANの走行会は、はじめから申し上げているとおり「タイム・順位は二の次、まずは楽しく走ること!」というコンセプトですので、なかなか「達成感」はご提供できないのですよね。
「達成感」ではない「満足感」で勝負すると決めているわけです。
そうすると、やはり主催者側としては、なんとか「ラリー形式」の良いエキスだけを贅沢に抽出した荒挽きネルドリップ的、かつ、海洋深層水的な走行会を突き詰めていかなければならないと思うのです。
じゃ、ラリーの本質とは何か?
それは、「温かい」と「カッコいい」だと思うのです。(←独自解釈)
「温かい」のは、何度も申しあげたように、地元住民の方との距離感・オーガナイザーとエントラントの関係・エントラント同士の繋がり。
そういったもの全てによるものだと思うのです。
その点では、今回の「サファリックラリー」で主催者側として一番うれしかったのは、表彰式後に皆様がお帰りになるときに、今日まではお会いしたことがなかったであろう方同士が、「お疲れ様でした~!」「また次回~!」を合言葉に別れていかれるのを見れたことですね。
本当に、これに勝る嬉しさはありません。
帰りの車の中でも、カミさんと「良かったね~」って話しながら帰ってきました。
でも、あんまり書くと涙が出そうになるのでやめます。
私にとってのもう一点の「カッコいい」ということに関しては、エントラントの方の車がカッコよく見えるような雰囲気を主催者が準備するということです。
この点に関してはA/m/sさんのお力添えをいただいているラリー看板等や、さまざまなメーカー様のご協力をいただいているプラークステッカーやゼッケンなのです。
段取りや努力が結果に現れる部分では絶対に手を抜かないというのがRFANがRFANである理由だと思っているのですが、それは、エントラントの皆様が「俺のクルマ、やっぱりカッコいいな~」って思える幸せを最大限に増やしたいと思っているからです。
次回はフォトステージ(=写真を撮影した場合に最良の構図になるように工夫した場所)を設けてもよいですよね!
WRCや全日本では絶対に撮れない距離で写真を撮っていただくのも楽しいかと。
もちろん安全面は十分に配慮した上で、ですが!!
このあたりは、今回見学に来ていただいた「タケ@フォーカス仮面」さんや「『ますぞ~』」さん、「寛吉《》眼鏡」さんのご意見もお伺いしたいです!
責任問題もありますが、究極は、自分の車が走ってる姿が生で観られることですかね!!!
(「レンタカー」「タクシー」に続いて「運転代行」券も作るのか??)
逆に、一つの合格点は、最初のコンセプトでもあった「ノーマルサス」「ノーガード」「ラジアルタイヤ」でもグラベルが走れるぞ、というコンセプトがほぼ成功したことですね。
今回のイベントは「ダートラ場はラリータイヤでないと無理」という『常識』を打ち破りたいという思いがありました。
『常識人』に敵意を持っているわけではまったくないのですが、というかむしろ逆。
でも、普通の人の立場にたって考えてみてください。
<以下例文>
パンチョ君はふと思いました。
「自分の車でダート走ってみたいなー。」
そこで、インターネットでお店を探して訪ねていくことにしました。
「すいませーん、ダート走りたいんですけど~?」
すると中から優しそうなショップの方が出てきてこういいました。
「うーん、FRかー。無理だと思うよ~。ダート走るなら最低でもラリータイヤ履いて、アンダーガードは入れないとね~。FFとか四駆ならマッドフラップもつけたほうが良いし、安全面も考えるとロールバーも組まないとね~。でもラリータイヤは基本15インチまでだし、アンダーガードはフロアに穴開けるし、マッドフラップつけてもボディは傷つくけど。」
「……じゃ、やめます。」
そりゃーそうですよ!!!!
99.99%の人は、そこから先には行かないですよ!!!
いや、ショップの方のいうことはごもっともだと思うのです。
ノーマルサス、ノーマルタイヤの車で、丸和のストレート踏みっぱなしで右タイトターンにフルブレーキングで突っ込んだら、間違いなくリムからタイヤが外れてホイールが地面に食い込んで一瞬で横転して横5回転2回捻りぐらいを決めて天井から着地してロータスヨーロッパより車高の低い車が出来上がってしまうでしょう。
でも、それは競技屋さんのお話。
これから真剣に競技に出ようと考えている初心者であればともかく、「ノンビリした休日」をダートでご家族とクルマと過ごしたいという方に当てはめて考えてしまうのは、せっかくのグラベルファンを増やす機会をことごとく奪ってしまう結果に繋がってしまってきたと思うのです。
実際には、クルマに気を使って走ってさえいれば、そうそう壊すまで走ってしまう人はいません。
そのために人には「ビビリミッター」という安全装備が標準仕様でついているのですから!
ノーマルサスにはノーマルサスなりの走らせ方が、ラジアルにはラジアルなりの走らせ方があると思います。
いや、素人ながら個人的には、ラジアル・スタッドレスのほうが勉強になるのでは?とさえ思います。
クルマって、結局バランスだと思うのです。
ノーマルサスにラリータイヤを履かせると、サスがキャパオーバーになってしまうのでラリーサスに交換する。
ラリーサスに交換するとボディにしわ寄せがくるのでロールバーを入れる、スポット増しをする。
で、果てしなくお金がかかっていく、と。
じゃ、全部さかのぼってノーマルで楽しければ良いんじゃないか、と。
ならば低ミュー路が楽しいよね~、と。
ATだってワゴンだって、グラベル走れば楽しいんですよね!
想像するネガは、クルマが壊れるかもしれない、傷つくかもしれないということ。
でも、実際どうだったでしょうか?
エントラントの皆様、ぜひ一度、洗車をしてみてください。
多分ほとんど壊れていないと思いますし、キズもついていないと思います。
ラジアルタイヤでは問題ありましたか?
多分なんら問題なかったと思います。
私のS2000も去年の夏からずっとスタッドレスですし。
そのまま八千穂レイクにも行きましたし、丸和も走りましたし、今回の野沢も走りきりました。
で、つまらなかったかといえば、全然楽しい!!!
ラリータイヤを履かなければならない理由は特に見つかりません。
もちろん、ラリータイヤを履いているときに比べると3割程度抑えますが、滑る量は5割増しなので、割り掛けした総合エンドルフィン分泌量はほとんど変わりません。
要するに、「ダートラ場はラジアルでは走れない」という噂は都市伝説だったということです。
今後、小西さんとまた反省会をさせていただこうと思っておりますが、次回からは運営方法が少し変わるかもしれません。
フラッシュアイディアでは、消化しなければならない本数のSSは規定時間内に走行するとして、それ以外の時間は完全にフリーということで、写真撮影する時間や同乗走行する時間をたっぷり取れるようにしようかな~、なんて思っております。
あと、少しの方にはお話しましたが、一人一品お持ちよりいただいて、闇鍋的昼ごはんにしてみるというのも面白いかも、と思ったりしますよね!
相談せずに持ち寄ったら全員同じメニューを持ってきたりして♪
でも、それはそれでオッケーだと思うんですよね!
それでも十分楽しそうですもんね!
なんか、そうやって皆様とワイワイイベントを作っていくというアプローチも楽しいな~、と。
あ、決して今回の準備等が大変だったというわけではないのです。
ただ、もっと皆様のご意見をお伺いしていくと、我々が気付かなかった新しい魅力も出していけると思いますので。
もちろん、『船頭多くして船タイタヒルを登る』可能性も有りますが、RFANもまだ一年目、セオリーを作るよりチャレンジすべき段階ですからね~。
なんでも可能性があればやってみたいです!!!
ということで、RFAN第二戦「サファリックラリー」、これにて閉幕です!!
本当に皆様ありがとうございました!!!
また次回お会いしましょう~!!
(結局パリダカ級の長文になってしまいました。ゴメンナサイ~!)
PS:写真ご提供頂ける方がいらっしゃいましたら、RFANのメールアドレスのほうまでお送りいただけると助かります!!
リザルトを作成するのに使いたいためです。
よろしくお願いいたします~!!