
さて、318is「マルク・アレン号」のレプリカを終えてひと段落致しました。
S2000のレプリカは右も左も分からないまま、ただガムシャラに突き進んできました。
その経験を踏まえて318isのレプリカは、「速く手軽に簡単に」をテーマに進めました。
2台のレプリカを終えて、今回は備忘録的に即席DIYレプリ化の手順をまとめておきたいと思います。
手順としては以下の8段階ですね。
①アイディアを練る。
②使うロゴを決める。
③ボディを採寸する。
④ロゴを印刷する。
⑤ロゴを拡大コピーする。
⑥シートを切り出す。
⑦貼る。
⑧悦に入る。
以降、手順ごとに簡単にまとめてみました。
相変わらずの長文、宜しくお付き合いくださいませ~。
<①アイディアを練る>
これは、ベーススケッチを元にカラーリングのアイディアを落書きする段階ですね。
私の場合は1/43のモデルカーを使いましたが、実写の写真でも何でも良いです。
それを、適当に画像編集しているうちに、なんとなく使いやすい画像になります。
4面全て決める必要もなく、側面画像と、出来れば上面画像があれば無問題です。
(上面って結構難しいですよね♪)
<②使うロゴを決める>
これは、実際に貼るロゴを選ぶ作業です。
忠実レプリ化ではなく空想(妄想?暴走?)レプリ化の場合は、この作業の醍醐味が大きいです。
ガンプラで「オレだけのザク」とかを作る作業に似ていますよね~。
出自やエピソードを考えながらロゴを決めていく作業がタマランです。
自分の好きなブランドなどを混ぜながら味のあるレプリカにしましょう。
<③ボディを採寸する>
実際にボディの寸法を測ってロゴのサイズを決めていきます。
私の場合は「Alitalia」を合計8枚作成したのですが、「特大=幅140cm」「大=幅110cm」といったように決めていきます。
気をつけていただきたいのは、幅ばかりに気を取られると希望の高さが取れなかったりする場合があることです。
大体の場合において、ロゴの高さと幅は一定の比率がありますので、例えばフェンダーなどに貼るロゴを採寸する場合は幅・高さに注意してスペースを確保するようにしましょう。
さもないと、せっかくのロゴがタイヤハウスにかかってしまったりする悲劇が…
<④ロゴを作成する>
使いたいロゴをいろいろなところから持ってきてベースのデータを作ります。
ベストはイラストレータやPDFのような、拡大しても線が乱れないデータが手に入ることです。
私は、企業の公開決算報告のPDFファイルからロゴをもらったりしました。
直接「レプリカ作りたいのでデータください!!」ってお願いするとくれたりする熱い会社もあります。
そう、「Q8 oils」のように。
私はベルギーにメールをしました。
どうしてもデータが手に入らない場合は、企業のHPをPrtScか、プラモデルのデカールを用意するという手もあります。
ただデカールを使用する場合は、なるべく大きいスケールのデカールにしましょう。
1/43のデカールは豊富ですが、43倍したときに、どうしても線がガッタガタになりますので。
原寸に戻すのは399%×399%×270%もしなければならないわけですから。
少しお金をかけるなら、クルマ用品屋で一枚だけステッカーを買ってくるのも良いでしょう。
まちがっても、「すみません、これ、コピーとらせてもらってもいいですか?」とか聞かないように。
あと、店頭で写メって、そのデータを出力するのもご法度です。
<⑤ロゴを拡大コピーする>
データが用意できたら、使いたいサイズに合うまで拡大コピーを繰り返します。
もちろんA4もしくはA3サイズの用紙にしか出力できなくても大丈夫です。
貼り合わせればよいのですから。
その時に2点ほどご注意いただきたい点があります。
1つ目は、少しずつ重なるようにコピーするということ。
ギリギリでコピーしていくと、どこか必ず繋がらないところが出てきます。
このツギハギを型紙にしてカッティングシートを切りますので、隙間はないほうがベターですから。
2点目は、幾何学模様に近いデータの場合、ロゴの上に子供の落書きのようなぐちゃぐちゃな線を書いておくことです。
拡大に拡大を重ねると「これは一体どこの部分だろう???」と思う瞬間が必ずやってきます。
例えるなら、方眼紙のジグソーパズルを前にすると呆然としてしまうような、そんな感じです。
なので、幾何学模様は、この落書きした線を手がかりに貼り合わせていきます。
私が、一枚だけ「Alitalialia」を作ってしまったのは内緒です。
<⑥シートを切り出す>
⑤の型紙をカッティングシートの上に貼ります。
このときに「貼って剥がせる糊」を使わないと、もちろんとんでもないことになります。
この型紙をもとにしてロゴを切り出していくわけです。
使うカッターはデザインカッターがベスト。
とくに、細かいRを切るときなどは、デザインカッターなしには不可能であるといっても過言ではないでしょう。
また、力の入れ加減ですが、型紙とカッティングシートは切れて剥離紙を切らない程度、です。
はっきりいって、一筋縄ではいきません。
シートが切れていると思って型紙を剥がしたら全然切れていなかったり、力を入れすぎたらロゴが全部バラバラになったり。
夜な夜な呪いの言葉を吐きながらウィスキー片手に作業するのが正しい姿です。
子供さんに見つかると多分泣かれますが…
見事に剥離紙を残したまま切り終わるか、強引にセロテープで形状を保持したら、シートの余白とロゴの上の型紙だけを剥がします。
これを終えると、まさに感動の瞬間です。
あの憧れのロゴがあなたの希望通りのサイズであなたの目の前に出現するのですから。
この瞬間の感動が忘れられなくてムダにロゴを作り続ける人も多いと聞きます。
<⑦貼る>
これは、もう貼るだけです。
中性洗剤を混ぜた水を吹きつけながら、スキージーとドライヤーと気合と根性で貼りこんでいきます。
炎天下にこの作業を行うと水があっという間に乾いて納得のいかない位置でロゴが固定されてしまったりします。
寒い時期に貼ると水分がなかなか乾かず、せっかく貼ったロゴが定着せず、走行中にふっとんでいったりして、枕を涙でぬらすことになります。
焦らず慌てず、大人の余裕で作業をすることが肝心です。
もし失敗しても大丈夫。
あなたが作ったロゴです。
また作ればいいんです。
⑧悦に入る。
全てが貼り終れば、感動のフィナーレです。
あなたの目の前にはあなただけの愛車がたたずんでいることでしょう。
マルティニカラーもロスマンズカラーも、あなたが仕上げたあなただけのレプリカーです。
良くみると線が曲がっているでしょう。
ロゴのエッジはガタガタかもしれません。
でも、それが味ってもんです。
そんなあなただけのレプリカーを前に、ワイングラスを傾ける瞬間、あなたはきっとこう思うことでしょう。
「レプリ化万歳!!」、と。
そして続けざまにこう思うことでしょう。
「二度とやるもんか!!!!」、と。
やっぱり、健全な魂は健全な体に宿る、というか、健全なレプリカーは健全なショップに宿るんだと思いますね~。
ピン角に極少Rをつける処理、ボディラインを考慮した貼った後でまっすぐ見えるライン、などなど、ショップさんでなければ絶対にできないことってたくさんありますからね~。
ただ、DIYレプリ化も、やってみたらよい経験になるということだけは言えると思います。
レプリ化って、ショップさんにお願いするとなかなか良い値段になると思うのです。
でも、自分でやってみると、「あの値段でしょうがないかな」って思えるはずです。
だって、めっちゃ大変ですもん!!!
ということで、化粧直し後のレプリ化をどうしようか、今から考え始めております♪
というか、ムフフのオールペン計画~♪♪♪
(※正しいレプリカの作り方は関連情報URLで!)