
何が一番驚いたかって、GRBでゼロカーの役目を果たされた「大井こずゑ」選手。
速すぎです。
SS18でAPRCでも8番手タイム、JRCでは2番手タイムって…
それも、今回が初GRBなんですって??
はやー、凄すぎます。
あらためまして、皆様こんばんは。
先週末、初めてラリー北海道を観戦してきました。
この「ラリー北海道」は、日程もWRC同様の3日間開催ならSSも総距離230km強と、他の全日本戦とは一線を画す十勝帯広エリアで開催される日本最大のラリーイベントです。
北海道ということでもちろん路面はグラベル。
今年から、全日本戦はイベント係数に従来までの「距離」に加えて「路面」が考慮されるようになり、益々ラリー北海道は「落とせないイベント」になっております。
というのも、ラリー北海道はSS総距離200km以上のグラベルイベントという事で、係数が「2.5」。
つまり、優勝すると20pts×2.5で50pts獲得できるわけです。
逆に、SS総距離が100km未満のターマックイベントは「係数1.0」。
多分今年は全てのターマックイベントが100km以上のSSを設定してくると考えられるため少なくとも「係数1.2」にはなることが予想されますが、それでも獲得ポイントは最大で24pts。
つまり、100km以上150km以下のターマックイベントで2勝しても微妙にラリホの1勝には届かない、と。
この辺りが今年の全日本選手権の行方を大きく左右するかもしれませんね~。
ちなみに、去年までの全日本戦であった京都南丹ラリー(ターマック)がカレンダーから外れて、あらたにラリー・イン・シリベシ(グラベル)がカレンダーに復活したことから、今年のグラベル:ターマックの割合は4:4になっております。
ということは、今年はグラベルが得意なドライバーに若干有利になっているという事が言えるかもしれません。
例えばJN4クラス(要するにランエボ・インプクラス)のお二人のドライバーさんに注目してみましょう。
一人目は2008年の全日本チャンプである勝田範彦選手。
もう一人は2009年の全日本覇者、奴田原文雄選手。
勝田選手は“ターマックキング”と異名をとるほどターマックラリーに強い方ですが、ターマックラリーに有利だった2009年の全日本選手権では、なんと最終戦(ターマック)で奴田原選手に逆転されチャンピオンの座を失ったという屈辱を味わっていますので、今年はその雪辱を晴らすべく並々ならぬ意気込みで臨んでいると思います。
また、日本人唯一のモンテGr.Nウィナーでもある奴田原選手は素晴らしいオールラウンダーですが、やはりターマックでの一発の速さは勝田選手に一歩譲るかもしれません。
(もしくは性格的にそこまで踏む冒険をしないのか…)
グラベルの得意なドライバーに有利=どちらかといえば奴田原選手に有利な今年ですが、逆にチャンピオン死守というプレッシャーも重くのしかかっているかもしれません。
また、ラリー北海道前までのランキング(2戦終了時)では、ランキングトップが開幕2連勝を飾った勝田選手で64pts。
対する奴田原選手は開幕戦をターボトラブルでリタイヤし、グラベルだった第二戦も勝田選手の後塵を拝し2位(係数1.5)で30ptsに留まっています。
実にその差34pts!
以降は推測の塊ですが、今後の選手権を占う上で奴田原選手はラリー北海道が絶対落とせないラリーであったのは想像に難くありません。
優勝20pts、2位15pts、3位12pts、4位10ptsというポイントリワードを考えると、係数2.5は大きく影響します。
また、第4戦以降はターマック3戦(係数1.2、1.0、1.0)、グラベル2戦(係数2.0、1.5)と残っています。
ただし、係数はルートが確定してないので予想ですが…
すると、単純にターマックを勝田さん、グラベルを奴田原さんが全て取ったとして、さらにそれぞれが優勝以外の場合には2位につけられたとすれば、その差は奴田原さんに1.5ptsのマージンとなって表れるわけです。
更に有効ポイントが7戦のベストだとすると奴田原選手は開幕戦のリタイヤが自動的に除外されますが、勝田選手は係数1.0のターマック1戦の優勝が消えてなくなるわけです。
(係数1.5のグラベルでの2位=22.5pts、係数1.0のターマックの優勝=20ptsなので。)
ここで、奴田原選手は20ptsが一気に有利になるわけで、ざっと後半戦の皮算用結果では21.5pts詰められる可能性があると考えます。
現状の34pts差が後半で21.5pts詰まると考えると、現在の段階で、実際にはその差は12.5ptsしかないとも考えられるわけですね。
12.5pts差を係数2.5のラリー北海道で詰めるとするとリワード上は5pts差なので、奴田原選手=優勝・勝田選手=2位でも詰められるわけです。
つまり奴田原選手は是が非でも優勝したい!
勝田選手はなんとしても食らいついていきたい!
そういう思いでラリーに臨んでいるのでは?なんて考えながらの観戦でした。
そして、現地に到着したDAY1終了次点でトップは奴田原選手、2位に石田正史選手、3位に勝田選手が着けているという展開。
この時点で奴田原選手と石田選手の間には2分以上のギャップが、逆に石田選手と勝田選手の差はたった13秒程度と、かなりの接近戦です。
ということはDAY2は逆転2位を狙う勝田選手のスパートを石田選手がどこまで跳ね返せるか、そのラリー全体を奴田原選手がどうコントロールするかが見所でした。
果たしてDAY2。
最初のSS12を皮切りに勝田選手がスパートをかけますが、それ以上のタイムをたたき出して奴田原選手と同一トップタイムをたたき出したのが石田選手。
続くSS13でも石田選手がステージベストをたたき出し、勝田選手に6秒のマージンを稼ぎます。
SS14は勝田選手がベストを奪い返すも、石田選手も0.8秒差の二位で続きます。
この1ループ目終了時点で石田選手と勝田選手の差は17秒に開いてしまいます。
2ループに入ったSS15では奴田原選手がベストを出しますが石田選手もしぶとくセカンドベスト、続くSS16・17では石田選手がとどめのステージベストを奪いここで勝負あり。
最終のSS18は1.2kmの帯広スペシャルステージで、実質逆転は不可能でした。
結局、優勝の奴田原選手が50ptsを上乗せし80ptsに、勝田選手は30ptsを追加し94ptsになりました。
この時点でもちろん勝田選手がランキングトップですが、先ほどのように、個人的には奴田原選手が選手権を一歩リードだと考えております。
(有効ポイント制じゃなければ勝田さん有利ですが。)
こんなことをチマチマ考えながら観ているのが何とも楽しかったりするんですね~。
そして
はん太さん!!
最後の最後まで走りきった姿はやっぱりカッコ良かったッス!!!
せっかくグラベル仕様に仕上げたので、あとは野沢とか池の平に遊びに来て下さい~♪
お疲れ様でした~!!!
同時開催のAPRCも楽しそうなのですが、なにせ選手権自体が複雑でヨーワカラン。
アジアカップとかオセアニアカップとか、何で新井選手はAPRCじゃないの?とか。
プロトンはドライバーにアリスター・マクレー、クリス・アトキンソンという元WRCワークスコンビを擁し、なにやら必勝体制のようにも見えます。
とはいえ、両ドライバーとも、あまり良く知らないのですが…
見かけても絶対判らない自信があった(笑)
APRCでは唯一、日本初上陸のS2000マシンである「サトゥリア・ネオ S2000」に興味津々でした。
10,000rpm以上回るNA2.0Lエンジンに4WDシステムを組み合わせて、車重はGr.Nよりも100kg以上軽いなんて、そりゃー一度は生で拝んでおかないといけません!
とはいえ、結果としてはストップアンドゴーのグラベル路面ではターボ車にマージンがあり、優勝はGr.NエボXの田口選手が飾ったのですが~。
ま、あの音が目の前で聴けただけも十分に来た甲斐があったというもんです!!
ということで、初めてのラリー北海道は無事にシャンシャンで終了したのでした~。
豚丼は美味しいしラーメンは絶品だしソフトクリームもグーだし、十勝は良いですのぅ。
「千年の森」の中にあるレストランも、たまらなく贅沢な味だったし…
またいきまっしょい!!!
で、カレンダーを観ていたら7月にも北海道でグラベルイベントがあるんですね~。
うーむ、悩む!!!
PS:クリオもキッチリ完走していて感動♪