「グラン・トリノ」劇場にて鑑賞(試写会)。
アメリカ・ミシガン州に住むウォルトは、頑固で偏屈な老人。妻の葬儀に参列した人々に悪態をつき、実の息子や孫たちからは嫌われ、厄介がられている。おまけに彼は人種差別主義者で、特に最近近所に増えてきた東南アジア系移民のモン族を忌み嫌っていた。そんな彼の安らぎは、今や唯一の家族となった飼い犬と、自ら作り上げた72年型フォード・グラン・トリノを愛でることだった。
そんなある日、彼はグラン・トリノを盗もうとした賊を追い払う。それは隣家に住むモン族の少年タオ。気弱な性格が災いし、ギャングからそそのかされていた。その後、成り行きでギャングを追い払ったウォルトは、それをきっかけにタオ一家と少しずつ打ち解けてゆく。しかし、ギャングからの嫌がらせが徐々に激化し、ある夜ついに沸点を迎える・・・
ウォルトは朝鮮戦争の従軍経験者でフォード社のOBという設定。だからか、銃にもクルマにもこだわりがあるようだ。銃はガバメントを複数所持し、ライフルも従軍当時モノのM1。グラン・トリノはピカピカに磨き上げられた代物(日本車ではC130ローレルが形としては近いでしょうか)。
対するギャングはイングラムやミニUZIといったサブマシンガンで武装。クルマは白黒ツートンにスポイラーをつけたシビックフェリオ。
クリント・イーストウッドの貫禄充分。イーストウッドは、今作で俳優としては引退するらしい。ファンとしてはなんとも残念ですが・・・「俳優引退」としたからこそ、あのラストにしたのではないかと。他のキャストもそれぞれ良い演技。特にモン族を演じた人々は(住民もギャング役も)初めての演技だったとか。そうは見えない演技は、やはりイーストウッド監督の演出の賜物。
知ってる役者さんとしては、床屋のオヤジ(ジョン・キャロル・リンチ。「ファーゴ」での女性署長の旦那役などで有名)ぐらいか。
文句無く満点献上ですな。
Posted at 2009/04/24 00:09:18 | |
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