2012年07月17日
夏が来ると思い出す。
ガソリンスタンドでバイトしていた時のこと。
いろんな事があった。
ガソリンと離れたところに軽油のブースがある。
何も見ずにクルマを停めて、「満タン!」と言い、WCに向かうお客様。
その車、ガソリン車ですけど・・・・。
何も考えず、何も見ず、給油口に赤地に白地で「軽油に限る」と書いてあるのに、
ガソリンを満タンに入れるサービスマン・・・・。
よく見ろよぉ・・・・。
オイル交換を頼まれ、リフトでクルマを上げ、ドレンからオイルを抜いてリフトを下げ、そのまま4リットルも放り込んで「ゲージに付かないから、まだ足りない」と言って、つぎ足そうとするサービスマンの足元は今入れたはずのオイルまみれ・・・・。
ドレンボルトを締めずにオイル入れたら、そらダダ漏れだわな。
冷凍車のオイル交換を頼まれ、オイルを抜いた後は、今度はドレンプラグを手で締めてリフトを降ろし、新しいオイルを入れて送り出したが、1時間程すると先ほどのお客様から「路上にオイルぶち撒いた!」と電話がかかってきて、引き取りに行くとドレンボルトが消えていてオイルはすっからんかん。
交換したサービスマンに聞くと、手で締めたからいいかと。
手で締めていいのはオイルエレメント!
なぜか5MTのクラウンのオイルとエレメント交換を頼まれ、リフトで上げドレンボルトから排出し、エレメントも換えて、なぜだかリフトで車を上げたままオイルを入れ、ドレンプラグが気になったのか、下に降りてドレンボルトが閉まってるのを確認し、安心したのか、頭の高さ以上の位置にあるドアノブを背伸びして開けてイグニッションをひねったら、ローギヤに入ったままで前進し、車止めなんてへの突っ張りにもならず、
きゅるるる、ドギャン、ガシャコン!!
クラウンが前から45度の角度で刺さっていたり・・・・
まぁ、こんな事で驚いている場合ではない。
1日に何度か、レジの精算をするが、100円、200円合わないのはしょっちゅうだが、5千円も合わない日が続く。
社員、バイト、全員が、釣り銭を渡しすぎたのではないか?とか、
レジからお金を盗ってるんじゃないか?と疑われた。
2日を開けず、ガソリンを入れに来るお客様がいた。
俺たちが接客に行っても、「○○君を呼んで」と言う。
所長は、時間を細かく区切って精算をしていたので、わかった。
○○君を指名するお客様が帰ったあと、レジには千円しか入金がない。
しかし、先ほどのお客様のブースの油量は40リットルとか、結構な金額。
全員で、○○君を囲み、
「○○君、いくらもらったんや?」と聞くと、
「千円です」と言う。
「何リッター入れたん?」と聞くと、
「満タンて言われたからわかりません」と言う。
「いや、伝票で金額出るやん!」と聞くと、
「千円で満タンと言われたから、満タンに入れました」と言う。
2日程して、また○○君の指名があったので、
「○○君の代わりに聞きますわ。」と言うと、
「千円で満タン入れてくれ」と言う。
千円分のガソリンを入れ、お帰りいただいた。
なぜだか、不服そうな顔をしていたように見えた。
そのお客様だけでなく、「千円で満タン!」というお客様がそのころ多くなっていた。
初めて来られたお客様なのに、「○○君はいるか?」と聞く。
よくよく聞くと、このガソリンスタンドは、○○君を呼んで「千円で満タン!」というと満タンになると噂になってるんだと。
そんな美味しい話しはないとは思いながらも、実際に○○君がいるかどうか聞いてみたんだ、と。
そうこうするうちに、また○○君をご指名のお客様が・・・・。
コイツが何度もなんども味をしめた野郎だ。
「千円で満タン!」
「わかりました、千円で満タンですね♪」
ジュゴォォォ~
給油口からどんどんガソリンが注ぎ込まれていく。
○○君が、
「はい、満タン入りました!」
ちょっといちびって、人差し指と中指の間に千円札を挟んで差し出すお客様。
自分が打ち出されたPOSシステムからの伝票を持って
「満タンで、ご、千円です!」
「千円やろ?」
「いえ、ご、千円です」
「いや、だから千円やろ?
おれ、あいつに千円で満タン、言うたで」
「いや、満タン入って端数は四捨五入して、ご、千円ですわ・・・・」
「千円で満タンて言うたわ!」
「満タン入れたのはそっちのミスやろ?」
(ミス?)
(そっちのミス??)
ピキッ
俺は車の向こう側の○○君に向かって、、
「○○!(ご指名の彼の名)
千円で満タンなんか入るか、ボケ!」
さっきから、他のサービスマンが、意味もなく何度もなんどもウィンドウを拭いたり、タイヤを眺めたりして、車を取り囲んでいる。
さっきまで威勢のよかったお客様。
きびすを返し、お客様に聞く。
「あのね、お客さん。 千円分入れるのか、満タン入れるのか、どっちでしたか?」
ふつう、千円で満タンにはならんのぢゃ。
原チャリじゃあるまいし。
千円で満タン、言うても、千円分しか入れんわ。
ほな、今から、入れすぎたガソリン、抜きましょか?
2時間くらいかかるけど、時間、ええんかなぁ?
などなど・・・・。
「俺のツレも、千円で満タンにしてもらってるんや」
「俺のも千円で満タンにしてくれや~!」
アホはきちんと聞いておりませんねぇ。 答えになってない・・・・。
見るに見かねて同僚が、
「今まで何回おいしいおもいしてん、全部とったろかぁ?」
ボンネットを叩いて、鬼の形相でにらむ。
(このひとはブッチャーみたいな人で、誰もが怖がる)
お客様は、財布の中からさらに4千円を出し、お支払い下さいました。
「もうここにはこぉ~へん」
ボボボと下品な音させて、出ていくお客様。
「来んでいいわ、ダボが~」
「他のやつにも言っとけ、ボケぇ~」
「○○(地名)をなめんなよ、ダボが~」
記憶が定かではないが、皆がそれぞれこのようなことを言ったと思う。
(※ダボは、神戸弁でアホ、バカよりひどい、どうしようもない状況時に使います)
このあと、○○君がみんなから取り囲まれ、こってりとお説教を喰らったのは言うまでもない。
○○君も、今や立派な40代のおっさんだ。
あのお客様は、セルフが多くなった今も、「千円で満タン!」ってやってるんだろうか?
夏が来ると思い出す。
30年ちかくも前の、あの夏のことを。
輝いていない社員!
こちらは↓、’12上半期、もっとも有線で流れた曲「shine」シャイン
Posted at 2012/07/17 21:07:28 | |
トラックバック(0) | 日記